革ジャンが生まれ変わるカスタムの職人の技を拝見! 襟の形に合わせたパターンを作る。
今度は、長年使用しているうちにブラックが退色し、ブラウン掛かった色のレザージャケットをカスタム。退色したボディ色に合わせてムートンを選ぶ。A-2デザインのレザージャケットがムートン襟でG-1スタイルへ。カスタム代1万7280円(取材時の値段です)。
用意するものは写真の通り。レザーの裁断に必要なカッターを始め、スナップボタンを打ち込む金槌、レザーに印をつけるための銀ペン、使用する金属パーツなど細かなものが多い。一部解体のため道具もミニマムなものばかりだ。1度失敗してしまえば、元通りには戻すことのできないレザージャケット。行程のひとつずつ念入りに緻密な計算のもと行なわなければいけない。その様子を見ていこう。
1.レザーを選ぶ。
ムートンはもちろん、台座となるレザー選びはボディと同一の素材、カラーをチョイス。
2.パターン作り。
襟のカタチに合わせたパターンを作る。ラウンドする襟とリンクするようにサイズをとる。
3.ムートンの毛足を調節。
パターンに沿って裁断したムートンは、毛足が長いアウトラインをカットしておく。
4.ムートンと台座の縫製。
裁断したムートンと台座部分のレザーを縫製。縫いしろが見えづらいため慎重に。
5.袖のライニングを解く。
スナップボタンをジャケットの襟元に打ち込むため袖のライニングの縫製を数センチ解く。
6.襟のカタチに成形。
ムートンと台座になるレザー襟を縫い合わせたら襟のカタチとなるように裏返し成形。
7.縫製しやすいよう叩く。
ムートンは毛足が長いため縫製も厄介だ。そのため縫製しやすいように薄くしておく。
8.襟のサイズをチェック。
ジャケットの襟にすっぽりとハマるようにサイズは入念に微調整しながらチェックする。
9.スナップボタン装着。
ボディに着けるスナップボタンの正確な位置を測り打ち込む。襟裏に潜ませることが重要。
10.取り付け部にボタン。
ムートン襟はスナップボタンが付けられたレザーの耳でボディに装着できるデザイン。
11.補強シートを使用。
ボディのライニング部分にスナップボタンを打ち込む際、補強としてレザーシートを貼る。
次のページでは、サイズ直しのプロの技を紹介。「LDFS」に持ち込めば、サイズだってこの通り!
関連する記事
-
- 2024.11.15
経年変化とカスタムで、自分だけの一着を作る悦びを味わってみないか?
-
- 2024.11.14
素材の良さを活かしてリメイク、ふるぎの新しい楽しみ方【ふるぎ道第8回】
-
- 2024.11.21
英国発のダイカットマシンBig Shot(ビッグショット)で手帳をデコろう!