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教えていただいたのはこの方!
「テーラー東洋」企画・松山達朗さん。古着業界で青春時代を過ごし、ヴィンテージスカジャンの魅力に没頭。後に世界初のスカジャン専門書を出版した第一人者である。
ACETATE SOUVENIR JACKETをメンテナンス!
「テーラー東洋」のスーベニアジャケットは、主にアセテート生地と別珍の生地の展開。今回はアセテート生地のメインテナンスを教えてもらう。水洗いは厳禁だ。
用意するもの
業務用のスチーマー。家庭では所有するのが難しいが、市販品のスチーマーでも問題なくメインテナンスできるのでご安心を。
1.まずはスチーマーを起動。
今回は収納した際にどうしても付いてしまうシワを取っていく。高温なので除菌効果も。
2.念のため当て布を!
松山さんの場合は慣れているので、そのままでも問題ないが、念のため当て布のご用意を。
3.リブには当てない!
シワ部分だけでなく、全体的にスチーマーを当てていく。ただウールを使ったリブはNGだ。
仕上がりがこちら!
繊細なアセテートもスチームと当て布で、ここまでシワがなくなった。強く押し当てればテカリの原因になるので、様子を見ながら無理にシワを伸ばさないように気を付けたい。
【保管】ハンガーは厳禁! 畳んで保管。
スカジャンは、アセテートや別珍など、デリケートな生地を使っているので、肩に負荷の掛かるハンガーでの長期保管は避けたい。そのため、たたんでストックしておくことが基本。
背中に向かって袖を折る。
ひっくり返して刺繍同士がくつかないようにこの状態に。なるべく刺繍が擦れないようにこの手順でたたむのがベストだ。
刺繍の糸の飛び出しはどうすればいい?
スーベニアジャケットの刺繍は非常にデリケート。糸が飛び出してしまった場合、切るのは絶対にNG。レース針で押し込むのが正しい対処法だ。
用紙するもの
レーズ針を使ってケアしていく。
1.飛び出た糸は切らない。
スカジャンの刺繍は1本の糸で繋がっているため、切るとそこから解けてしまう可能性が大。
2.レース針で押し込む。
レース針と呼ばれる裁縫道具。先端がフック状になっていて引っ掛けるように押し込む。
3.これだけで印象が違う。
テクニックは必要だが、糸を押し込むとほつれを防止できるので、是非とも挑戦したい。
(出典/「Lightning 2017年3月号 Vol.275」)
Text/T.Itakura 板倉環 S.Sato 佐藤周平 M.Kuwabara 桑原将嗣 S.Shibayama 芝山一 M.Matsumoto 松本めぐみ Photo/T.Shinjo 新城孝 T.Hanawa 塙卓真 M.Watanabe 渡辺昌彦 K.Wakabayashi 若林邦治 K.Hayashi 林和也 S.Kai 甲斐俊一郎 Y.Roppongi 六本木泰彦 Y.Higuchi 樋口勇一郎
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