スポーツカーは走ってなんぼ! 「デ・トマソ・パンテーラGT5」を街乗りとサーキット兼用にカスタム!

街乗りに適したスポーツカーとサーキット仕様のスポーツカー、どっちにする? そんな質問はもはや愚問。走り好きのカスタムビルダーの手による、街乗りにもサーキットにもその力を発揮する、究極のマシンがここにある。米伊混血のルーツを持つスポーツカーの異端児、「デ・トマソ・パンテーラGT5」をさらにオリジナリティ溢れるスタイルにカスタムした1台だ。

イタリアデザインのボディにアメリカ製のエンジンを搭載した「GT5」。

パンテーラらしさを残しながら、カスタムのオリジナリティを追求した結果このスタイルに辿り着いた。実際にサーキット走行もこなすマシンだが、“普段乗りで普通に走れる”スペックを前提にカスタムしているため、低速でもギクシャクせずスムーズに街中を馳ける

1971年に登場したデ・トマソ・パンテーラはイタリアとアメリカの両要素を兼ね備える稀有なスポーツカーである。’60年代後半、フォードの副社長だったイタリア系アメリカ人のリー・アイアコッカが親交のあったデ・トマソのオーナーと共同でスポーツカーを開発。そんな経緯で誕生したパンテーラはフォードGT40をモチーフとしたイタリアデザインのボディにフォードのV8をミッドシップ搭載する、良いとこ取りの混血車なのだ。

今回紹介したGT5は「リスキービジネス」代表・岡田純一さんの所有。15年前に手に入れたパンテーラGT5を実験台にオリジナリティの強いカスタムを提案。レースメカニックとしても活躍し、走りのスタイルを得意とする。ホットロッドカスタムショー2019では斬新なデロリアンカスタムを披露した

40代以上の世代には懐かしいスーパーカー消しゴムにもなった名車だけにストックが主流だが、このGT5のオーナーである「リスキービジネス」代表・岡田さんは、車高を下げカーボンパーツを多用したレーシーなスタイルにカスタム。オーバーフェンダーを装備したスタイリングは攻撃的な雰囲気を醸し出す。しかし、このマシンはサーキットでも普段乗りの足としても活躍しているのだ。

この’73年式GT5はリスキービジネスのセール車両。オリジナルの装備を色濃く残しながらも岡田さんの愛車と同様、GT4仕様のオーバーフェンダーに変更されている。ベース車なのでここからカスタムも可能だ。800万円

「サーキットで本気で勝つにはさらにチューンが必要ですが、ストックをフルバランシングしたエンジンは十分恥ずかしくない走りができるし、このマシンはどこでも走れることが大前提。急に遊びに行こうとなってもすぐに走り出せる。嫁さんが運転するくらいですから(笑)。スポーツカーは走れなければおもしろくないでしょう」

パンテーラの常識を覆す、カスタムビルドのストリートレーサーのディテールを拝見!

そんな岡田さんによってこだわりのカスタムを施された「GT5」。どんな仕様なのか、細部を細かくみてみたいもの。さて、どんな姿なのか、全容を見ていこう。

1.エンジン

FORD351クリーブランドをフルバランシング。8連FCRがレーシーな雰囲気。フルチタンのエキゾーストは排気干渉を意識してセンターで繋がる対称な作り。

2.マフラー

本来ナンバープレートを装着する位置からサイレンサーのエンドを出した斬新なカスタム。リスキービジネスの定番メニューになりつつあるとか。

3.インパネ周り

インパネ周りはカーボンに変更し、従来乗車席の横に立てに並ぶメーター類をタコメーターとスピードメーターの左右に配置している。

4.フロント

ヘッドライトは本来リトラクタブルだが、グリル内に埋め込んだ固定式ライトに変更。オーバーフェンダーはカーボンで製作したオリジナルパーツだ。

5.足回り

エアサスで車高を下げ、エンジンフードからは8連FCRキャブレターのファンネルが顔を出す攻撃的なスタイル。ワイドな足回りとオーバーフェンダーが岡田さんのこだわり。F10J-17インチ、R15J-17インチのホイールはワンオフで製作。

ちなみに、手に入れた際の姿がこちら。

15年前に手に入れた頃の状態。GT5のストックに近いこの頃と比べると、現在がいかに攻撃的なカスタムがされているかが一目でわかる。

過度なチューンは施していないため街乗りで日常的に使用している。地を這うような低い乗車ポジションのドライビングプレジャーは格別だろう。

【問い合わせ】
RISKY BUSINESS
ハーレーとクルマのカスタムショップとしてスタートしたが、いつの間にかクルマ一色に。パンテーラを中心にスポーツカーのカスタムを行い、全国のパンテーラ乗りの駆け込み寺的な存在になっている。

愛知県名古屋市中川区打中1-121
TEL052-890-3206
http://www.facebook.com/RiskyBusinessColtd

(出典/「Lightning2020年2月号 Vol.310」)

この記事を書いた人
ADちゃん
この記事を書いた人

ADちゃん

ストリート&ミリタリー系編集者

Lightning本誌ではミリタリー担当として活動中。米空軍のフライトジャケットも大好きだけど、どちらかといえば土臭い米陸軍モノが大好物。そして得意とするミリタリージャンルは、第二次世界大戦から特殊部隊などの現代戦まで幅広く網羅。その流れからミリタリー系のバックパックも好き。まぁとにかく質実剛健なプロダクツが好きな男。【得意分野】ヴィンテージ古着、スケートボード、ミリタリーファッション、サバイバルゲーム
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...