サーフィンだってヴィンテージ!“ピッグ”のボードで大人のクラシカルサーフスタイル

多様化するサーフシーンのなかでも、一部のファンのなかで密かに話題を呼ぶ、クラシカルスタイル“ピッグ”のボードとともに当時の世界観を楽しむ佐藤誠司さん。茨城県土浦市の老舗アメカジショップ「デルボマーズ」のほか「ザ・リアルマッコイズ茨城」(土浦市)「ザ・ウォリアーズ」(つくば市)の代表を務めており、ヴィンテージウェア、バイク、クルマなどにも造詣が深いことでも知られている。

大人は、クルマもサーフィンもスタイル重視でいこう!

自宅の一角にある佐藤さんのガレージ。中央に鎮座するデロリアンの脇にはハーレーやBMW、国産までレアな旧車バイクが10数台、奥にはヘルメットやブーツなど男心をくすぐりまくりのアイテム満載の宝箱! これは興奮してしまう。

ガレージの一角にはサーフボードのストレージも。ほぼ全てがクラシカルなロングボードで、現行品からヴィンテージまでファン垂涎のお宝がギッシリ。その量はまさに圧巻のひと言です。ロングボード歴21年、“PIG” にハマったのは8年前。現在の板と比べて扱いづらいが、当時のスタイルにこだわるため新しく作る板もあえて当時のデザインを踏襲しているんだそう。

“ピッグ”なサーフボードって何だ?

1950年代後半に生まれたこの“PIG(ピッグ)”(先端が細くて後部が丸いのが豚に似ていることが由来)はサーフィンにマニューバーという概念を持ち込んだ画期的デザインとしてファンの間では知られる。クラシカルで通好みなスタイルだが、板のデザインや製法が確立されていない当時の板は、現在のモノと比べて乗り味もクセが強い。

そんな“不便さ”も含めて当時のスタイルを楽しんでいる佐藤さん。クラシカルなスタイルを踏襲しつつ、操作性などを高めたボードも多い中、佐藤さんはあえて当時のオリジナルスタイルにこだわっている。

1963 VOLKS WAGEN TYPE 2 17年前に奥様が自分用に購入したそうだが左ハンドルのマニュアルに慣れず、以降佐藤さんが外遊び用として海への行き来に乗るタイプ2アーリーモデル。購入時からこのカラーリングだったそう。内外装ともに手入れも行き届いていて調子も抜群。サーフボードもファッションも含めてアーリー’60S好きな佐藤さんには最高の1台

「ファッションもクルマも含めて’60年代のカルチャーが好きなんですよ。タイプ2もそうですが今の技術を使えば便利になるんですけどそうじゃない。もちろんサーフィン自体も好きですけど、“ピッグ”のモノとしての作り込みや世界観が好きなんです。たくさん波に乗るというよりも、お気に入りのクルマで海にいっていい波に1本乗れればそれで満足です」

“ピッグ”コレクションを拝見!

趣味だからこそ便利さではなく自分の“好き”を追求することで“スタイル”が生まれる。めちゃくちゃカッコいい大人の嗜好だ。そんな佐藤さん愛用の、“ピッグ”のお宝ロングボード(のごく一部)を、コレクションのごく一部だが紹介していこう。

1.DAVENPORT 10’2

現行モデル。厳密にはピッグスタイルではないがピッグを再興した知人の板を削るシェイパー作。

2.JACOBS 9’8

1965年製。大規模な修理も施されていない「オリペン」状態のお宝。

3.PIETER 10′

現行品。オーストラリアの知人のシェイパーにオーダーした’50sレプリカ。バルサ使用。

4.Dewey Weber 9’8

こちらも1963年のオリジナルモデル。

5.VELZY 9’10

ピグスタイルを作ったヴェルジーの板。1964年製。

6.SURF A PIG 10′

カリフォルニアのサーフアピッグオリジナルのボード。

こんなものも・・・“PIG”Tシャツ

“PIG” シーンを復興させたカリフォルニアのクラブチームがオリジナルで作ったTシャツ。趣味で作ったモノが話題となって販売されるようになったんだそう。

 

大人になった今だからこそ、お金でもなく、時間でもなく、ただ“好き”という基準でサーフィンもクルマも、あらゆることを楽しんでみてはいかがだろうか。ヴィンテージ好きならここまでとことんこだわってみるのも、カッコいい。

※掲載情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2019年10月号」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

武骨な男服に効かす超繊細なメタルフレーム。「ディグナクラシック」の新作に注目

  • 2026.10.09

フライトジャケットやデニムなどの武骨な服に合うメガネで王道として挙がるのはプラフレームの場合が多い。だが、そんな武骨さのなかに繊細さを潜ませギャップを楽しむという意味ではメタルフレームも有用だ。 細かな彫金が施されたディグナクラシックの新作 今季展開されるメタルの新作は計6型で、それぞれにシルバーと...

FINE CREEKを世界でいちばん熱く語る男。

  • 2026.10.07

この男恐るべし、である。北海道・帯広にあるセレクトショップ、...Dannyオーナー、河合裕介さん。彼のセレクトスタイルは一貫している。自分の愛せるものしか、ショップに置かないのだ。「売れるモノ」をセレクトするのではなく、「自分の売りたいモノ」のみを並べる。この時代にあって、その姿勢はまさに「愚直」...

バガブージャケット、40年目の原点回帰。現代に蘇った名作ジャケットの魅力とは?

  • 2026.10.20

1986年に誕生した〈コロンビア〉の名作「バガブージャケット」が、今年で40周年を迎えた。その機能とデザインは、フィールドだけでなく街へも広がっていった。40周年となる2026年、その原点を振り返りながら、現代に蘇った[バガブージャケット]を見ていこう。 Bugaboo II 1986 Interc...

今季の「Lee」はブランケット付きジャケットに注目せよ!

  • 2026.10.19

シグニチャーモデル「101」が101周年を迎えるなど、アメカジ好きに多くの話題を提供してくれるLee。そんなアメリカンデニムを代表する同ブランドの注目の新作は、ブランケットを携えたワークジャケットだ。普遍的なデザインと保温性に優れるという機能を備えるこの秋冬の相棒となる逸品を紹介する。 Leeのシグ...

55周年を迎えた「MOTO」。周年を祝うスペシャルなレザー&シルバープロダクツを紹介

  • 2026.10.11

レザーやシルバーを駆使した製品を手がけるMOTO。1971年の創業より半世紀を超えて55年。ここでは、周年を祝うスペシャルプロダクツを紹介する。MOTOや本池秀夫さんが纏う唯一無二の世界観にも注目だ。(写真は「本池美術館」の隣にあるアトリエにて。周年限定のライダースジャケットにコンチョを装着する本池...

Pick Up おすすめ記事

世界中で探し求める最上の素材。「THE FAT HATTER」秋冬コレクションをクローズアップ!

  • 2026.10.07

日本が世界に誇るハッターであるTHE FAT HATTERの秋冬コレクションをクローズアップ。今回のシューティングでは、それぞれの正義や美学をぶつけ合う場に向かう男たちを表現。彼らの強い決意と威厳を表現したような力強いハットが、精悍な雰囲気を醸し出している。ハットの良し悪しを大きく左右するフェルトは...

バガブージャケット、40年目の原点回帰。現代に蘇った名作ジャケットの魅力とは?

  • 2026.10.20

1986年に誕生した〈コロンビア〉の名作「バガブージャケット」が、今年で40周年を迎えた。その機能とデザインは、フィールドだけでなく街へも広がっていった。40周年となる2026年、その原点を振り返りながら、現代に蘇った[バガブージャケット]を見ていこう。 Bugaboo II 1986 Interc...

「Wrangler(ラングラー)」の名作、スタッズを纏う。レザーラバー垂涎スウェードモデルも登場!

  • 2026.10.19

ワークウエアとしての機能だけでなく、ファッション的視点を取り入れることで独自の立ち位置を築いてきた3大ブランドのひとつでありデニム界の異端児・Wrangler。そんな彼らの受け継がれし不朽の名作に“スタッズ”が施された特別モデルが登場した。 “スタッズ”で作るネオ・ウエスタンスタイル ラングラーとい...

55周年を迎えた「MOTO」。周年を祝うスペシャルなレザー&シルバープロダクツを紹介

  • 2026.10.11

レザーやシルバーを駆使した製品を手がけるMOTO。1971年の創業より半世紀を超えて55年。ここでは、周年を祝うスペシャルプロダクツを紹介する。MOTOや本池秀夫さんが纏う唯一無二の世界観にも注目だ。(写真は「本池美術館」の隣にあるアトリエにて。周年限定のライダースジャケットにコンチョを装着する本池...

FINE CREEKを世界でいちばん熱く語る男。

  • 2026.10.07

この男恐るべし、である。北海道・帯広にあるセレクトショップ、...Dannyオーナー、河合裕介さん。彼のセレクトスタイルは一貫している。自分の愛せるものしか、ショップに置かないのだ。「売れるモノ」をセレクトするのではなく、「自分の売りたいモノ」のみを並べる。この時代にあって、その姿勢はまさに「愚直」...