“革”の可能性を追求する、ひと味違う「FINE CREEK & CO.,(ファインクリークアンドコー)」の革ジャン。

  • 2021.11.01  2018.11.07

馬革のみを使ったアイテムをリリースし、世のレザーラバーを虜にしてきたファインクリークレザーズ。今季、新しいライン「FINE CREEK & CO.,(ファインクリークアンドコー)」を立ち上げる。ファインクリークアンドコーとはいったい何なのか、話を聞いた。

馬革を扱うレザー業界の異端児の新しい動き「ファインクリークアンドコー」。

「馬革の可能性を追求する」というコンセプトを掲げ、ファインクリークレザーズが誕生したのは2017年秋のこと。モチーフにするアイテムごとに馬革のレシピを変え、馬革の可能性を常に模索し続ける彼らは、まさにレザー業界の異端児だった。

昨シーズンには革に刺繍という前代未聞のレザースカジャン「ノーフォーク」を生み出し、世界をあっと言わせたのは記憶に新しい。

そんな彼らに新しい動きがあるという。今季から、「ファインクリークアンドコー」という新ラインを立ち上げるというのだ。「僕たちはいままで、馬革の可能性の追求を掲げ、タンナーにも足繁く通い、新しい馬革を常に開発してきました」そう話すのはファインクリークレザーズ代表・山崎氏。タンナーと二人三脚で生み出した馬革は、遂に傑作「レオン・ザ・ノースター」を生み出すこととなる。

レオン・ザ・ノースター

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’50~’70年代のライダースの意匠を結集させたスタイルを採用、フルベジタブル鞣しの1.8mm厚の馬革を水性染料で仕上げたその質感は、無数のシボと皺に覆われ、迫力ある表情を見せる。まさにヴィンテージと見間違うほどの迫力ある佇まいだ。15万9840円

素上げに近い水性染料で仕上げられた渋鞣しのホースハイドは、着込むほどに皺が刻まれ、 あたかもヴィンテージのような風合いを醸し出す。

「あのレオン・ザ・ノースターのような、僕らが憧れたアメリカンヴィンテージを、ド直球に追求するのがファインクリークレザーズだとすれば、ファインクリークアンドコーとは、もっと遊び心や自由度のある試みといえるかもしれません」

「アンドコー」では、馬革以外にも視野を広げていく!

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モヒカン小川も着てみました。いかがでしょうか?

「レザーズは馬革にこだわり、その姿勢は今後も変わることはありませんが、アンドコーではもっと広く“革”の可能性を追求したいと思っているんです。つまり、馬革以外も視野に入れているということです。何を次のモチーフにしようか考える時、『これをシープで再構築したら面白そうだな』などと思うことも多々あるんです。そうした場合、これからはアンド コーでリリースすることになると思います。実は、レザースカジャン『ノーフォーク』も、アンドコーネームなんです、黙ってましたが(笑)。実際には革ではないプロダクツを、革で再構築する試みも、アンドコーの役割だと思っています」

往年のヴィンテージレザージャケットを、真正面から向き合い、馬革で再構築するのがファインクリークレザーズ、もっと自由に革の世界に遊ぶのがファインクリークアンドコーということか。

「おっしゃる通りです。でも、だったら最初にリリースしたGジャンタイプも、アンドコーなんですけどね。でもあの頃は必死で、その後の展開まで考えてなかった(笑)」そういいながら楽しそうに笑う山崎さん。山崎さんの頭の中には、あらゆる革の可能性や次なるプランが飛び交い、感覚的にレザーズとアンドコーを使い分けているのだ。今季のアンドコーの新作「バド」がいい例だ。

’50年代の襟無しレーシングシャツを馬革で再構築たバドは、山崎さんの中で「新しいファッションの提案」という意味合いが込められ、アンドコーに分類されている。なんとも心躍る新ラインではないか。ここで、今季の新作にフィーチャーしよう。

馬革の荒々しいシボと皺が、シンプルな身頃を飾る珠玉の一着「ERIC(エリック)」。

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「ファインクリークレザーズ」の新作となるERIC(エリック)。往年の襟付きレザージャケットの特徴的なディテールを取り入れ、サイズ感やフォルムを徹底的に見直し、体のラインに沿うような美しいシルエットを実現した。右ページで紹介したレオン・ザ・ノースターと同様の革を採用しているため、その経年変化の実力は折り紙付き。ファインクリークレザーズでは、左右の身頃や袖など、場所によって革の部位を変えているため、着込むうちに変化に富んだ、芸術的な表情が出現する。ブラック、ブラウンの2色展開。15万4440円

伝説のシングルライダースがホースハイドで甦った「EKINS(イーキンス)」。

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「逆ハの字」と呼ばれる特徴的な胸ポケットが、デザインのアクセントにもなっている「EKINS(イーキンス)」は、ファインクリークアンドコーの新作。渋鞣し・ピグメント仕上げ・1.3mm厚のポーランド製の馬革は、独特の光沢を放つ。茶芯仕様となっており、着込むほどに芯の茶が浮かび上がるだけでなく、顔料が割れることによる皺が入り、染料仕上げとは異なるピグメント特有の迫力ある表情が楽しめる。ブラック、ブラウンがラインナップされるが、この渋いブラウンは、ファッションシーンでも活躍してくれるはずだ。14万9040円

レーサー御用達のレザーシャツは、ストリートで新たな扉を開く「BUD(バド)」。

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ファインクリークアンドコーの新作「BUD(バド)」は、1950年代のレーシングシャツをベースに、従来“ギア”でしかなかった無機質なデザインに新たな命を吹き込み、新しいレザーウエアとして再構築した、ファインクリークアンドコーの自信作。「襟無しレザーシャツを街着に」という、いままで誰も試みなかった挑戦は、まさにアンドコーの「自由な発想で革を遊ぶ」というコンセプトを体現したモデルと言える。素材はイーキンスと同様のピグ メント仕上げの馬革。スタイリッシュで美しいシルエットは特筆に値する。14万3640円

 

今季の新作はいかがだっただろうか。聞くところによると、来春にはシープスキンのアイテムもリリース予定だとか。我々も頭を柔らかくして、ファインクリークと共に、深遠なる革の世界に遊ぼうではないか。

【DATA】
ファインクリークレザーズ
TEL 050-3390-2470
http://www.finecreek.jp

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(出典:『LIGHTNING 2018年11月号 Vol.295』)

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