洗濯機で洗える? 自宅でできるダウンの正しい洗い方。高いクリーニング代はもう無用!

寒い冬場にはありがたいダウンジャケットだが、悩みの種はクリーニング代の高さ……。何回かクリーニングに出したら、もうジャケットの金額を超えてしまうこともあるのでは? ところが、あまり知られていないが、ダウンジャケットには実は手洗いできる製品も多い! しかも、正しい手順どおりに洗えば、思っているよりも簡単なのだ。

まずは自分のダウンをチェック!

正しく洗うために、まずはじめに次の3点を確認しておこう。

1.洗濯表示と品質表示を必ずチェック。

一括りにダウンといっても、その中身は様々。一般的に羽毛はグースとフェザーに分けられるが、洗濯不可のモデルもあるので要注意。

2.表地に使われている素材や生地を把握する。

中身だけでなく表地の素材もしっかりチェック。実は熱や水に弱かったり専用の洗剤が必要だったり、いろいろな事例が予測される。その際は、やはり専門店に任せたほうが無難だ。また、生地が弱っていると洗濯で破損してしまい、中の羽毛が飛び出してしまうこともある。ほころび等がないか事前に確認を!

3.オフシーズンの保管環境を見直す。

せっかくキレイになっても、保管環境が悪いと羽毛が潰れてしまったりカビが生えてしまうことも。湿気が少なく直射日光が当たらない正しい保管場所を選ぼう。

【洗い】専用クリーナーを使い、ぬるま湯で優しく押し洗い。

ダウンを洗う際は、洗濯機ではなく手洗いが基本。専用クリーナー、スポンジ、桶を準備してスタート!

20160120_03_2

【1】

汚れがひどい首周りなどは、スポンジで直接、専用のクリーナー液を薄く塗りこむ。ここではギアエイドのダウンクリーナー(1296円)を使用。

【2】

タライにぬるま湯とクリーナー液を入れる。液は一着でキャップ5杯ほど。

【3】

手洗い中に金属部分で表地が傷つかないように、ジップはすべて閉じる。

【4】

ダウンの空気を抜くように優しく圧迫する。湯が黒くなったら取り替えよう。

【乾燥】すすぎは十分に!低温で羽毛を解しながらゆっくり乾燥。

20160120_03_3

【5】

クリーナー液が残ると撥水効果が薄れる恐れがあるので、しっかり濯ぐ。

【6】

様子を見ながら少しずつ脱水する。脱水機の強弱があれば弱めが理想。

【7】

撥水効果を高めるスプレーは、脱水前と乾燥後に使用する2タイプあり。ここではS.R.スプレー330ml(1338円)と、ギアエイドのウォータープルーフィングスプレー5(1188円)を使用。

【8】

低温でゆっくり乾燥させる。途中でロフト内のダウンの塊を解すのがコツ。低温の乾燥だけでは乾ききらないことがあるので、仕上げに風通しのよい日陰で自然乾燥させる。厚みのあるハンガーにかけるのが理想。

【完成】

20160120_03_1

長年の着用で潰れぎみだったロフトや、汚れが目立ってしまっていた手洗い前のダウンジャケット。手洗い後には、このとおり。生地が本来のツヤを取り戻し、ロフトもふっくりした状態になった。毎年シーズンオフ前に手洗いすれば、機能性も長持ちする。

 

クリーニング代節約はもちろんだが、目に見えて汚れが落ちる気持ちよさもホームクリーニングのメリット。自分でメンテナンスすれば、愛着もいっそう湧いてくるし、見過ごしていた傷やほころびにも気がつくだろう。大事なものは手を入れながら長く使いたい。

(出典/「Lightning 2016年2月号 Vol.262」)

この記事を書いた人
サカサモト
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サカサモト

アメカジ系動画ディレクター

Lightning、2nd、CLUTCH Magazineの公式YouTubeチャンネル「CLUTCHMAN TV」のディレクター。元Lightning副編集長ということもあり、クルマ、バイク、ミリタリーなど幅広い分野に精通。現在はもっぱら動画作成機材に夢中。ニックネームは、スキンヘッドにヒゲ面をいう「逆さ絵」のような顔に由来する。
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