2ページ目 - イチかバチかの未知との遭遇! DJフクタケの円盤を追いかけて

アナログ人気の復権は喜ばしいこと

ここ最近はアナログ人気が再燃。2023年1月に日本レコード協会が発表したアナログレコードの22年の年間生産額は43億3500万円で、1989年以来33年ぶりに40億円を超えた。20年の21億2000万円から倍増、10年と比べると25倍にまでふくれ上がっている。

アナログレコードの数が増えたことで手に入りやすくなったのだろうか。それとも買い手が増えたことで競争率が上がり、入手が難しくなったのだろうか。

「それはどちらもありますね。生産数が増えれば、それを手に入れやすくなります。でも、アナログレコードの生産が増えたことでレコードを聴く人が増えて、中古レコードの需要も高まっていくと競争率も上がりますよね。それと、90年代の頃は歌謡曲のレコードはえとせとらレコードさんのような専門店を除いて雑な扱いで値段も安かったりして、掘り出し物を見つけることができました。今は専門店を中心にしっかりと管理されていて、状態のいいものも多いです。

ディスクユニオンさんの昭和歌謡館では定期的にいろんなレコードが増えていたりするので、ちょくちょく立ち寄ってみると知らなかったものと出会えたりしますし、いろんな発見がありますね。流行もありますから、手に入れやすい・入りにくいは、その時々によって変わってきますけど、レコードに興味を持ってくれる方が増えるというのはうれしく感じています」

今、特に力を入れているジャンルを聞いてみると。

「やっぱり最初に興味をもったゲーム関係、アニメ関係ですね。ゲーム関係だとゲーム音楽のアルバムとかシングル盤もあるんですけど、自分がDJとしてクラブカルチャーへの興味が深まるにつれて、そういう音楽を勝手にサンプリングしたクラブミュージックの存在に気づき、オフィシャルじゃないものも多いんですが、そのいかがわしさも含めて掘っていく楽しさを感じています。

珍しいものとしては、これはアメリカで流通していたレコードですが、ゲームの攻略法をしゃべっているものがあるんです。攻略本の音声版みたいな感じですが、後ろにうっすらとゲームの音が聴こえていて、しゃべっているのはゲームに詳しい人、日本で言うと高橋名人のような方が話しているんです」

聴いてみないと内容がわからないレコードも多く存在すると思うが、買う時に不安になったり躊躇したりしないのだろうか。

「なんだかわからないものって勇気は要りますね。失敗することもありますけど、そのドキドキ感もレコードを集める魔力だ なと思っています。トライ&エラーを繰り返して、自分のなかで情報の精度を上げていくしかないんですよね。それを覚悟のうえで楽しんでいます」

DJフクタケが選ぶ「ゲーム・行進曲・歌謡曲・アニメ」レコード

1.The World Warrior「Street FighterⅡ」(ʼ94)

『ストⅡ』のBGM&ボイスをフィーチャーした公式ハウスVer.で日本ではマキシシングルCDのみ発売。7インチ盤はちょいレア。

2.Gerald Mann「Pac-Man Fieber」(ʼ82)

80年代、世界中で売れたノべルティソング「パックマン・フィーバー」を現地歌手がドイツ語でカバー。PVも存在する。

3.Curtis Hoard「Conquer The Video Craze」(ʼ82)

米国のゲーム名人が人気アーケードゲームの必勝テクを語る“聴く攻略本”的LP。背後にうっすらと入るゲーセン環境音も最高!

4.DJ Xavy & DJ Terry「Super Poki Bross 3」(ʼ86)

スペイン産のゲームキャラ魔改造ジャケもヤバい12インチ。スーパーマリオBGMサンプリングがバキバキな非公認系ハードハウス。

5.「児童教材レコード 100%…SOかもね 他」

児童舞踏研究家の睦哲也先生監修による実用盤。体育のダンスや運動会の行進などに使用。ジャケのシブがき隊…似てねぇ!

6.「行進用行進曲 ダンシング・ヒーロー/DESIRE」(ʼ87)

東芝EMIの行進曲レコは楽曲に寄せたかわいいイラストが特徴。「DESIRE」発売時の中森明菜風の衣装姿の女の子がキュート!

7.細野晴臣「スーパー・ゼビウス [ハード・コア・ミックス]」(ʼ84)

ゲーム音楽レコードの先駆的作品のひとつ「ゼビウス」ディスコMIXのプロモ盤は7インチ仕様。独自のジャケもそそる!

8.ピチカート・ファイヴ「オードリィ・ヘプバーン・コンプレックス」(ʼ85)

細野晴臣プロデュースの1985年デビューシングル・プロモ盤7インチ。「話題の新人!これぞポップス本命盤!!」のコピーが躍る。

9.キララとウララ「おしゃべりシート・レコード」(ʼ84)

今なお好事家に人気のテクノ歌謡系アイドルデュオの自己紹介トーク入り雑誌付録ソノシート。事務所的にももクロの超先輩です。

10.ザ・ドリフターズ『ドリフの早口ことば』(ʼ81)

高速の上級編や11分を超えるロングバージョンのカラオケなど、7インチ盤では聴けないレアバージョンを収録。

11.石川優子「セントエルモ 光の来訪者」(ʼ86)

関西電力35周年記念アニメの非売品主題歌シングル。松本零士関連レコード最難関の内外マニア血眼盤。楽曲の出来もすばらしい。

12.森恵「夢見る時間」(ʼ89)

名曲ぞろいのアニメ『キテレツ大百科』3期OP曲。ジャクソン5風のソウル調と打ち込みビートが絶妙にマッチしている。

13.「The Transformers The Movie」(ʼ86)

劇場版長編アニメ『トランスフォーマー・ザ・ムービー』主題歌のUK産変形ピクチャー盤。 アニソン蒐集もこの領域に手を出すと沼。

【DATA】
ディスクユニオン 昭和歌謡館
東京都新宿区新宿3-28-4 三峰ビルBF1
TEL03-6380-6861
営業/12:00〜20:00(平日)、11:00〜20:00(土日祝)

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「昭和50年男 2023年5月号 Vol.022」)

この記事を書いた人
昭和50年男 編集部
この記事を書いた人

昭和50年男 編集部

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50(1975)年生まれの男性に向けて、「ただ懐かしむだけでなく、ノスタルジックな共感や情熱を、明日を生きる活力に変える」をテーマに、同世代ならではのアレコレを振り返ります。多彩なインタビューも掲載。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...

Pick Up おすすめ記事

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...