2ページ目 - 高級メゾンから日本のレザーブランドも憧れる、昔ながらの製法を今に伝えるイタリアンレザーの雄を訪ねた。

タンニンの配合は企業秘密。GUIDIの革の真髄だ。「うちの革は天然由来なので、犬も食べるよ(笑)」とは代表のグイディ氏。

イタリアンレザーの伝統技法「バケッタ製法」。植物タンニンを時間をかけて染み込ませつつ鞣し、油脂分を多く入れることで、特有の風合いを醸し出していく。現在ではタイコを使って革に加脂していくタンナーが多い中、GUIDIでは職人の手によって丁寧に脂を入れていくという昔ながらの手法を採用している。こうした手間暇が、世界中のブランドからオファーの絶えない唯一無二のGUIDIの革を作り上げていくのだ。

こちらが革に擦り込んでいくGUIDI特製のオリジナルオイル。配合や成分は企業秘密だが、牛脂や魚脂を合わせたものと思われる。

一般的に植物タンニン鞣しの革は硬いというイメージがあるが、油脂分を芯まで含ませることで、しっとりとしなやかな革へと生まれ変わる。

革を鞣して油脂分を含ませ、その後6か月間寝かしていく。本当に時間のかかる製法だが、油脂分が浸透し馴染みが良くなり、特有の風合いを醸し出していくのだ。

GUIDIでは自社ブランドのアイテムも展開している。特に、GUIDIの革を使ったブーツ/シューズは人気も高い。現在、ファクトリーでは約40名の従業員が日夜汗を流している。

2014年に作られた小物用のファクトリー。GUIDIの革小物は世界中で人気を博している。白鞣しの革を裁断している。こうした細やかな職人技が、GUIDIブランドを支えている。

GUIDIのオリジナル製品は、靴やベルト、バッグなどの多岐に渡る。中には製品染めを行ったり、ヴィンテージのような質感を生み出すためにタイコで回した革を使うことも。

ブーツを丁寧に塗っていく。この小物用のファクトリーでは、製作のほかリペアなどのカスタマーサービスにも対応している。

(出典/「CLUTCH Magazine 2025年8月号 Vol.100」)

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モヒカン小川
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モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
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