国内外から注目されるブーツブランド「ROLLING DUB TRIO」、素材選びの現場に潜入。

日本、いや世界のブーツファンの心を鷲掴みにしているブランド、ROLLING DUB TRIO。彼らはどのようにしてブーツ作りを行なっているのか。前号でその一端を紹介したが、今回はその2回目。サンプルを作り、木型を変え、素材を選ぶ。そのプロセスの中から、ROLLING DUB TRIOのモノ作りの哲学が見えてくる。どのようにして、世界中のブーツファンを虜にするブーツが誕生するのか、見ていこう。

このブーツに最適な素材は何か?

この二人の男。ROLLING DUB TRIO代表の徳永勝也さん(右)と、ニッピフジタの井上保弘さん(左)だ。

前号のクラッチマガジンでも紹介したが、ROLLING DUB TRIOがどのようにブーツ作りを行なっているのかを紹介するこの企画、今回はブーツの素材選びに着目する。

今年5月に作った「グリフィン・ラインマン」をブラッシュアップすべく、徳永さんが選んだ素材はコードバン。最高の素材を求めて辿り着いたのが、老舗の革卸問屋であるニッピフジタなのだ。

ニッピフジタの井上さんは、世界中の革を見てきた、まさに日本有数の「革の有識者」。徳永さんが求めるコードバンを二人三脚で作り上げていく。

徳永さんが求めたのは、「ウィスキーのように、熟成していくコードバン」。井上さんが染色をし、あえてグレージングを施さずに、最初はマットな質感だが、履き込むほどに艶感が増し、色が深くなっていくコードバンを作り上げた。

この革がブーツになってどのような風合いをもたらすのか、今から楽しみだ。

素材選びの現場を少しだけお見せします。

ニッピフジタには、国内外の最高品質のコードバンが集められている。井上さんと相談しながらその素材を決めていく。上の写真が徳永さんが作った「グリフィン・ラインマン」。写真のサンプルはホースバットを使用しているが、コードバンに変更する予定だ。今後、ラストも変更する予定。どんなブーツに仕上がるのか、今から楽しみだ。

今回、徳永さんが参考にしたのはバーボン。このうっすらと樽の色のついた渋い質感を、コードバンで表現することに。

コードバンを吟味する徳永さんと井上さん。素材として選んだのはイタリア製のコードバン。ガラスなどで磨いて艶を出す「グレージング」の工程をあえて省いて、履き手が艶を出していくコードバンを作り上げることに。

ニッピフジタでは、革の仕上げも行う。まずオイルを入れ、染色をし、ワックスを入れる。染色の具合を見ながら、何度も染料を吹き付けていく。非常に繊細な作業なのだ。

ニッピフジタの菊池さん。若い女性ながら、革の知識や仕上げの技術などに精通している。今回のROLLING DUB TRIOのブーツ作りにも参加してくれた。

【問い合わせ】
THE BOOTS SHOP https://thebootsshoponline.com/

(出典/「CLUTCH Magazine 2025年2月号 Vol.98」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

ジャパンレザーの集大成がここに。AJLP始動。

  • 2026.08.06

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトが始動した。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく、革のプロフェッショナルたちがここに集結した。 ALL J...

Pick Up おすすめ記事

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

ジャパンレザーの集大成がここに。AJLP始動。

  • 2026.08.06

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトが始動した。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく、革のプロフェッショナルたちがここに集結した。 ALL J...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...