Stevenson Overall Co.デザイナーの多賀谷さんが選ぶ、俺視点の古着やアンティークたち。Vol.19

ヴィンテージやアンティークと呼ばれるアイテムは、現代のプロダクツでは味わうことができない雰囲気だけでなく、まだ技術が未熟だった時代のクラフト感やマシンメイドではない時代ならではの魅力、それに年月が生み出した風合いがある。いわゆるアンティークの世界では、いろいろなカテゴリーで価値基準がある程度確立されてはいるけれど、そんな世間のものさしではチョイスしないのがデザイナーの性分。新しいモノでも旧いモノでも、自分目線のものさしを大事にしているスティーブンソンオーバーオールのデザイナーである多賀谷さん。彼の古着やアンティークの選び方は、一般的な価値だけにとらわれることのない、その独特な審美眼も含めて参考になる。

多賀谷強守さん|機能服として生まれたヴィンテージのワークウエアやミリタリーウエアに、もしデザイナーが存在していたらという世界観をプロダクツに落とし込むStevenson Overall Co.のデザイナー。独特なセンスと縫製仕様にまでこだわりを持ったアイテムたちは、日本のみならず世界でも高い評価を受けている。http://www.soc-la.com

国も時代も不問。「ピン」と来たら手に入れる。

Hermes Suits

スーツ自体、あまり着ることもなければ買いに行くこともないんだけど、必要になったときに買いに行くのは、なんか合わせに行ってる感じでいやだった。そんなときに青山のSTRIPS STOREで見つけたHermesのスーツ。試着してみると、Hermesの仕立てが良いのかショップのセレクトが良いのかしっくりと来てしまった。Hermesって良い

Vintage Shoes repaired by Makers

もともと持っていたヴィンテージのボロボロのシューズ。オリジナルのレザーソールも劣化していたのでリペア&カスタムをMakersの手嶋氏に依頼した一足。歩きやすいクレープソールに変更してとオーダーしたらご覧のような仕上がりに。リウェルトしたりコバのステッチをドレス寄りの細かいモノに変更するなど手が込んでいる。履き古されたヴィンテージシューズに新しい命が吹き込まれた

Agnes b. Trousers

最近、ふつふつと人気が出てきているヨーロッパ古着に首を突っ込 もうと思っているわけではないけれど、古着店が持つスタイルやスタッフ、それに店の雰囲気がハマると、どんな古着でもいろいろ見てしまう。そんな店との出会いで見つけたキリン柄のフェイクファーパンツは試着してみると好サイズ。よく見ればフランスのAgnes b.だった。買い物は出会いである 

Western Shirts(Gibbs Smith, Publisher) 

アメリカのウエスタンという文化の名の下に、いろいろな工夫によって生まれたスタイルが好き。シャツをどうやっておもしろいアイテムにデザインしようか考えるときに、ウエスタンシャツの存在はいつも気になる。パイピングや刺しゅうなど、本来は補強目的の機能をデザインにするというアメリカ人の発想はいつも勉強になる。とくにウエスタンシャツは普段使いからドレスタイプまで幅広い。生地や装飾を変えるだけでバリエーションを見せるのもアメリカ的な発想なんだろう。そんな教科書にもなる1冊。

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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