Stevenson Overall Co.デザイナーの多賀谷さんが選ぶ、俺視点の古着やアンティークたち。Vol.14

ヴィンテージやアンティークと呼ばれるアイテムは、現代のプロダクツでは味わうことができない雰囲気だけでなく、まだ技術が未熟だった時代のクラフト感やマシンメイドではない時代ならではの魅力、それに年月が生み出した風合いがある。いわゆるアンティークの世界では、いろいろなカテゴリーで価値基準がある程度確立されてはいるけれど、そんな世間のものさしではチョイスしないのがデザイナーの性分。新しいモノでも旧いモノでも、自分目線のものさしを大事にしているスティーブンソンオーバーオールのデザイナーである多賀谷さん。彼の古着やアンティークの選び方は、一般的な価値だけにとらわれることのない、その独特な審美眼も含めて参考になる。

多賀谷強守さん|機能服として生まれたヴィンテージのワークウエアやミリタリーウエアに、もしデザイナーが存在していたらという世界観をプロダクツに落とし込むStevenson Overall Co.のデザイナー。独特なセンスと縫製仕様にまでこだわりを持ったアイテムたちは、日本のみならず世界でも高い評価を受けている。http://www.soc-la.com

ミリタリーからスポーツモノまで多彩な審美眼。

1970s Ski Jacket 

ミネソタ州はセントポールのブランド(現在は実在していない と思われる)のタグが付くスキージャケット。古着店からは1970年代製だと聞いているが、その時代らしい配色をネイティブパターンで表現する心意気にやられて手に入れた。2段編みのリブや手の込んだ刺しゅうタグなど、昔のアメリカ製らしさを随所に感じる。このデザインならゲレンデで目立つことは間違いない。スポーツウエアとは思えないデザインがおもしろい。

USAF CWU-9/P Jacket&Trousers 

上下セットアップで古着店で見つけたデッドストックのライナー。米軍のCWU-9/Pのモノである。サイズがぴったりだったことと、もともとイージーに着ることができる暖かいアイテムが好きなこともあって、もちろん 迷わず上下セットで購入。さすがに上下セットで合わせて着ることはないが、昨今の暖冬ではけっこう活躍してくれている。ライナーといっても単体でも着ることができるデザインは当時のミリタリーウエアならではの機能である。

U.S. Government Winter Hat 

ショップで見かけて手に取った瞬間にその肌触りの良さにびっくりしたハット。 よく見れば米軍の士官に支給された冬用のハットであることがわかりさらに気分が上がる。何気にミリタリーアイテムであった。毛足の長いビーバーファーを使っている上質な作り。普段から帽子をかぶることはあまりないが、アイテムとしてこういうデザインが好きなので、ついつい買ってしまう。

Vintage French Wrist Warmer 

ここ最近、日本の冬はそんなに寒くないので、手袋よりは使い勝手がよさそうなヴィンテージのリストウォー マー(しかもフランス製)を見つける。これを妻に使ってもらおうと購入したのはよかったが、さすがヴィンテージ。どちらも右手用だったというオチ(笑)。おかげでいまだ使われることなく、現在は左手用を探している。単体で見るといったい何なのかよくわからない。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

労働者やアウトドアマンに愛された実用服。「ウエアハウス」のフランネルシャツ

  • 2026.10.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 糸そのものから再現し旧式の織り機を用いて製作 フラン...

歴史に残る空軍服を、いま再び。機能美が息づく「中田商店」のモーガンメンフィスベル

  • 2026.10.02

メンフィス・ベル号の機長、ロバート・K・モーガン氏との交流から始まったモーガンメンフィスベルは第二次世界大戦期の空を支えたフライトウエアを現代に蘇らせる中田商店のオリジナルブランド。極限の環境で求められた機能と、色褪せない完成されたデザインが魅力の航空服を紹介する。 R.A.F. Irvin She...

全16色! 10年以上のロングセラーを誇る「HEATH」の名作ネルシャツが超人気なワケ

  • 2026.09.30

秋冬のアメカジ服の定番、ネルシャツ。横浜のセレクトショップHEATHが手がけるオリジナルブランドBLUE PORTのネルシャツが10年以上のロングセラーを誇るとのことで、その人気の秘密に迫る。 【理由①】優れたコストパフォーマンス ディテールやシルエットにもこだわった高いクオリティに対して、なんと税...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

Pick Up おすすめ記事

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR