隠れた名車、SLクラスのクーペ【1979 Merceds-Benz 450 SLC (C107)】

走破性、安全性など、日進月歩で進化していくクルマ業界。新しいものを良しとするこの業界とは裏腹に旧くは半世紀以上も前に作られたクルマが高い評価を受けるいわゆるクラシックカーと呼ばれるジャンル。ここではそんな数あるクラシックカーの中から、世界最古の自動車メーカーであるMERCEDES-BENZが’70年代に手掛けた美しいクーペを紹介する。

速さと優雅さを併せ持ち 歴代クーペに名を残す。

C107型の450SLCはのちにデビューしていくクーペの礎となったモデルと言っても過言ではなく、隠れた名車とされるが、より評価されるべきクルマだ。このC107型のベースとなったのが、1971年にデビューしたR107型SLだ。それまでのオープン2シーターW113の後継として誕生し、また同時に高級パーソナルクーペとして生産されてきたW111型280SEが生産を終了したのもR107のデビューがきっかけだ。

その後R107型が脅威の19年以上にも渡り生産され続けたMercedes-Benz史上最長とも言えるモデルとなったのは知っての通り。そのR107型のホイールベースを360㎜延長し、固定式ルーフを備え、ロングホイールベースによる高速走行時の乗り心地や居住性、2シーターから5人乗りに変更され発売されたのがこのC107型450SLCだ。

エンジンは4.5リッターV型8気SOHC。当時としては200馬力を優に超える高級ツアラーとして充分過ぎる性能を誇り、速さとラグジュアリーさを併せ持った無敵のクーペだったに違いない。

1979 Merceds-Benz 450 SLC (C107)

ラグジュアリーパーソナルクーペとして登場したSLC。350SLCに続き、1973年にこの450SLCがV8エンジンを装備し、4.5リッター225馬力を叩き出すことに成功。高速ツアラーとして充分すぎるほど。このエンジンは、のちの1980年に380SL/500SLにモデルチェンジされるまで使用され続けていることからMercede-Benzにおいても信頼性に富んだ優れたエンジンだったという証だ。

ハーフレザーシートが装着された車内。Mercedes-Benzらしくコックピット内は見た目以上の窮屈さは感じられず、優雅なドライビングができそうだ

SLと異なり後部座席も設置されていることから小窓も用意され空気の入れ替えができるように設計されている。

3ポインテッドスターのエンブレムが堂々と鎮座し迫力のあるフロントグリル。

長いノーズを持つボンネット。中央部分の盛り上がりは、SLCの力強さとエレガントさを感じさせてくれる。

【DATA】
VINTAGE SHONAN
Tel.045-300-3750
http://www.vintage-shonan.co.jp

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2024年2月号 Vol.94」)

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