山根英彦氏がデザインした服のほとんどに付くこのタグの意味とは?

手書きフォントで「KAIRI NEEDLE」と印字された黒地のタグ。ここ最近、山根英彦氏がデザインした服のほとんどにこのタグが付けられている。そのタグが持つ意味とは? それは山根氏が持つ自社工場にて生産されたクオリティへの絶対的な自信。いわば信頼の証である。

山根氏が絶対的信頼を置く「KAIRI NEEDLE」。

カイリ氏が縫製を手掛ける「カイリニードル」。豊かな経験と確かな技術で山根氏の細かな指示も難なくクリアする

シューズや小物など特殊なアイテムの一部を除いて、山根氏がデザインするほとんどの服には、現在「KAIRI NEEDLE」のタグが付けられている。それは、カイリ氏によって縫製された服を意味している。

縫製だけでなくパターン、裁断など、基本的な知識がある彼女は、長年、ファッション業界に身を置く山根氏も一目置く存在だ。広島の某縫製工場にて技術を身に着け、腕に磨きをかけてきたカイリ氏。その仕事っぷりに山根氏が絶賛、「KAIRI NEEDLE」の呼称を与えられたのだ。

以来、山根氏のブランドタグと並んで、誇らしく「KAIRI NEEDLE」のタグが付くようになった。それは、彼女にとって大きな自信となりその自信が彼女を大きく成長させる。

自社工場の一室にある山根氏の部屋。大きな薪ストーブが設置され壁面は石造り。仕上がったカイリニードルのサンプルにご満悦だ
縫製、パターンなど、すべてがカイリ氏率いる自社工場にて完結する。もちろん高い技術を持ってこそだが、創造性にも長けた彼女の仕事は本物だ

ヴィンテージドールに着せ替えるドレスは1点ずつ誂えている。

自社工場では分厚い壁面を挟んで隣同士の部屋で、2人のスペシャリスト、カイリ氏と志賀氏によって粛々と服作りが行われている。

山根製の服を纏ったヴィンテージドールは反響の大きなアイテムのひとつ。手掛けるのは志賀氏。小さく細かな服作りは見た目以上に難易度が高い。

1点ものやデッドストックの生地などを使用し、彼女のインスピレーションによって新たな服に着替えることができたドールたち。

経年によりいまにも破けそうな服を着たヴィンテージドールたち。志賀氏が誂える服に着替えるのを静かに待っている。

ドールが着用する服のどこかしらにデニムを使用するのが衣装を作る際のこだわり。ふたつと同じ服が仕上がらないのも興味深い。

精魂込めたカイリニードル。

「KAIRI NEEDLE」製のスカジャン(サンプル)。デニムだけでなく縫製しづらい生地もカイリ氏の技術でカタチになる。

定番のデニムテーラード。より着丈を長くしたロングバーションのジャケットも展開する。左/66,000円、右/88,000円

オリジナルデニムをふんだんに使用して作られたトラディショナルな比翼仕立てのステンカラーコート。ロングもあり。66,000円

カモフラージュ柄のトレンチコートは防水性に長けたナイロン製。実物のジャパニーズ迷彩生地を使用している。66,000円

【DATA】
YAMANE SINSEKAI
TEL.090-1400-2023
https://yamaneart.base.shop

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2024年2月号 Vol.94」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

100本限定生産の「エイトG」大戦モデルは、春にぴったりの履き心地とメリハリのエイジング

  • 2026.04.02

無骨なまでに肉厚なデニムで知られるエイトG。その中でも比較的穿きやすく、この時期にぴったりの一本が、第二次世界大戦期のディテールを落とし込んだ大戦モデルだ。特濃インディゴで染め上げた糸ならではの、メリハリの効いたエイジングは、自分だけの一本になること間違いなしだ! ワイドシルエットが生む、クラシカル...

開襟シャツに刺繍入りジャケット……老舗デニムブランドが提案する、春夏のアメカジスタイル。

  • 2026.04.01

老舗デニムブランドであるステュディオ・ダ・ルチザンが提案する、春夏のアメカジスタイル。定番ジーンズからHBTのワークセットアップ、開襟シャツや刺繍入りジャケットまで、軽やかな素材と遊び心あふれるディテールで、春夏の装いを彩る。 [5743]ボーリングシャツ 1950年代のヴィンテージ・ボーリングシャ...

これまでで一番“アイビー”なクラークス誕生! 2026年春夏の新作にペニーローファーやボートシュー ズも登場

  • 2026.04.27

「クラークス」が2026年春夏の新作として発表した「デザートアイビーコレクション」。ブランドのアイコンである[デザートブーツ]や[ワラビー]、[デザートトレック]はアイビーらしい配色に落とし込まれ、アイビーの定番靴であるペニーローファーやボートシューズも顔ぶれに加わる。英国、アメリカ、日本。各国のカ...

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...

Pick Up おすすめ記事

これまでで一番“アイビー”なクラークス誕生! 2026年春夏の新作にペニーローファーやボートシュー ズも登場

  • 2026.04.27

「クラークス」が2026年春夏の新作として発表した「デザートアイビーコレクション」。ブランドのアイコンである[デザートブーツ]や[ワラビー]、[デザートトレック]はアイビーらしい配色に落とし込まれ、アイビーの定番靴であるペニーローファーやボートシューズも顔ぶれに加わる。英国、アメリカ、日本。各国のカ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

大人の夏はゆるくてこなれ感があるコーデが気分。“アジ”のあるピグメントTとデニムさえあればいい

  • 2026.04.17

ハナから古着みたいに着られる、アジのある服が大好きだ。「ジムマスター」が今季推すピグメントTとデニムも、加工感が素敵。いい“アジ”を知り尽くすふたりも、どうやら気に入ったご様子です。 「MIA MIA Kuramae」ヴォーンさんは、ピグメントTにオールインワンを着崩して合わす! 色ムラによる古着ラ...

開襟シャツに刺繍入りジャケット……老舗デニムブランドが提案する、春夏のアメカジスタイル。

  • 2026.04.01

老舗デニムブランドであるステュディオ・ダ・ルチザンが提案する、春夏のアメカジスタイル。定番ジーンズからHBTのワークセットアップ、開襟シャツや刺繍入りジャケットまで、軽やかな素材と遊び心あふれるディテールで、春夏の装いを彩る。 [5743]ボーリングシャツ 1950年代のヴィンテージ・ボーリングシャ...

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...