大都心でも活躍間違いなしのカウボーイブーツ。
2色ずつ3モデルが用意されたカウボーイブーツコレクション。しかし、シャフトのデザイン以外は共通した仕様を持つというクレバーなコンセプト。
ニューヨーク、ロンドン、東京、いずれもカウボーイブーツのイメージは湧きにくい大都市で、お披露目される。ニューヨーク、ロンドンにはCLINCHオーナーの松浦氏が自ら出向いてトランクショーを開催することになっている。
アメリカの伝統や空気感をしっかり残しつつも、アスファルトや石畳の多い街で活用できる上質感と美しさを備えたシリーズ。多くの賛辞が送られることは間違いないはずだ
Standard & Strange
ニューヨークの人気セレクトショップ「Standard & Starange」のエクスクルーシブオーダーとしてスタートするカウボーイブーツ。HORNED MOON と名付けたデコラティブなデザインに仕上げた。
https://standardandstrange.com/
このシリーズのために開発した新しいラスト「HR」は踵のホールドとウエストのくびれで、調整機能の無いプルオンブーツでも足にぶら下がらない仕様に。
2.5㎜厚のホースハイドを使用。1800年代はシャフトや甲のステッチは型崩れを防ぐ機能だったが、1900年代には、装飾を兼ねる。質と美が共存するデザイン。
CLUTCH CAFE
カウボーイブーツとは無縁とも言えるイギリス・ロンドンで展開されるのは、デコレーションを削ぎ落としたソリッドな仕様。レザー製のプルストラップを備える唯一のモデル。
デコレーションが一切ないカウボーイブーツは、実に新鮮に映る。Scottie と名付けられた このデザインはClutch Cafe LondonのスタッフScottの強い要望により実現した。
履き馴染み後の返りの良さを考慮し、シングルレザーソールを採用。VINTAGETREDS“THE STICK ON SOLE”を踏襲したパターンの前側にSNAP SOLE を装着。
日本での展開を考えているのがさらなる一足。履き口に太いパイピング状のトリムラインが美しい。シャフトの伸びや型崩れを防ぐ2色の糸であしらわれたステッチがデザインのアクセントにもなる。モデル名はCassidy に。アメリカ国内で大人気だった架空のカウボーイキャラクターHOPALONG CASSIDY が由来だ。
現在ではカウボーイブーツにおいてスタンダードになったシャフトサイドの縫い割り仕様から離れ、30年代に一部存在した重ね合わせ縫いの仕様を採用する事で、修理メンテナンス性への配慮が伺える。
ヒールはテーパードヒールで少し高めの6枚積み上げ。つま先側に入り込んだ独特なシェイプがブーツ全体の形を決定づける。よりグラマーなブーツとなった。
【DATA】
BRASS TOKYO
Tel.03-6413-1290
https://www.brass-tokyo.co.jp/
(出典/「CLUTCH2023年11月号 Vol.93」)
Photo by Standard & Strange (U.S.A.), Masahiro Nagata 永田雅裕(UK, JAPAN)
関連する記事
-
- 2024.11.16
キズもデザインに。革に対する「新たな気づき」を教えてくれるクリンチの新プロジェクト。
-
- 2024.11.06
PALLADIUM(パラディウム)からJOTT(ジョット)とコラボしたブーツが登場。
-
- 2024.10.30
日本有数のフィニッシャー、レーデルオガワ謹製のコードバンブーツがヤバイ。