1981 P125X
チョッパーやボバー、カフェレーサーなどオートバイのカスタムに多様なスタイルがあるように、スクーターにもモッズやレーシング、ハイテックなどカルチャーと結びつく様々なカスタムが存在する。しかし、このP125Xは既存のどのスタイルの枠にも収まらない自己主張の塊と言える1台である。
グローブボックスやフロントフェンダーを取り払い、各部にアイキャッチとして輝くツイストのクロームパーツやチョップしたサイドカバーなど、ラディカルなモディファイが最大の特徴。エンジンも自らマイルドなホップアップを施し、日常的な通勤に加え、名古屋下道ランなどロングライドも可能だ。
「スクーターのセオリーを無視してオリジナリティを追求したカスタムです」
職場であるラングリッツ東京と千葉県にある自宅の往復約65キロを毎日いずれかの二輪車で通勤するが、ヴィンテージH-Dには過酷な猛暑でも気負わず走行できるPは猪狩氏のライフスタイルに欠かせない相棒なのだ。
フェンダーレス化に加え、社外のツイストフォークをセットしたフロントエンドが唯一無二の顔つきを演出。
ステーがツイストしたアイアンクロスのミラーは’60sのチョッパーパーツ。
サイドカバー/リアフェンダーを大胆にチョップ。リアフェンダーとサイドカバーがあえて段付きになるようなラインが猪狩氏のこだわり。本人曰く「ヘタウマではなくヘタヘタ」の筆描き自作フレイムスが味わい深い。
H-Dバディシート用のシートカバーや、H-D4速フレーム用を加工したツイストシッシーバーなどH-Dのパーツを用いたカスタムにも注目。
(出典/「CLUTCH2023年11月号 Vol.93」)
Text and Photos by Yuta Kinpara 金原悠太
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