SLベースの希少なクーペ仕様。「1978 MERCEDESーBENZ 450SLC(C107)」

世界最古の自動車メーカーとして知られ、自動車大国ドイツが誇るMERCEDES-BENZ。四輪の長い歴史を持つことからクラシックカーと呼べるモデルは他社に比べて多いのは当然。そして銘車の名にふさわしいモデルもさほど珍しくないがとりわけ希少なモデルとして知られる1970年代後半にデビューした希少なSLCの魅力に迫る。

優雅な走りで魅了した高級スポーツクーペ。

1954年デビューのMercedes-Benz SLクラス。ドイツ語で軽量スポーツカーを意味する「SportLeicht(シュポルト・ライヒト)」の頭文字がモデル名の由来。小型のボディに2シーターが特徴で現行モデルも存在する歴史のあるシリーズだが、なかでも’70年代初頭にリリースした3代目R107型は超ロングセラーモデル。その端正な顔立ちとともに強烈なインパクトを残した銘車だ。

ただし、今回紹介するクルマはそのSLシリーズよりも遥かに希少な450SLC。当時からグランドツアラーとして定評のあったSLに4シーターのクーペが存在すること自体、知らなかった人も多いはず。軽量スポーツカーのはずが、4シーターを手掛けたのには訳がある。それはMercedes-Benzの最高峰であるSクラスクーペの後継の役割も担っていたから。

そのためインテリアはウッドパネルをふんだんに使用し内装も豪華絢爛。エンジンもV8を搭載し、もはや軽量ではなく、「Luxury(ラグジュアリー)」を意味する「L」へと昇華したエポックメイキングなモデルとなったはずだ。

1978 MERCEDES-BENZ 450 SLC(C107)

1971年~1989年頃まで生産された3代目SLクラスのクーペ仕様。スポーツカーとしてのスピリッツを持ちながら、高級グレードであるSクラスとハイブリッドさせたプロダクツは、当時、他のクルマメーカーに衝撃を与えたはず。高年式では高性能モデルも追加され、ラリーをはじめとするレースにも参戦したMercees-Benzにとっても歴史的銘車として語り継がれているだろう。

スポーティな走りとフォルムとは対照的に木目の美しいウッドパネルをふんだんに使用したインテリアは、高級車を手掛けてきたMercedes-Benzの威厳さえ感じさせる。

2シーターのSLをベースに4シーターへと改良されたクーペの美しいボティライン。

フロントグリル中央には大きなスリーポインテッドスターズのエンブレム。現在の新型にも継承されるアイコニックなディテールだ。

リアタイヤはフェンダーによって上部がやや隠され、スポーティさを演出している。

【DATA】
VINTAGE SHONAN
Tel.045-300-3750
http://www.vintage-shonan.co.jp

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2022年12月号 Vol.88」)

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