高度経済成長によって大きく変わる1950年代。「ゴールデンエイジ」でアメリカのプロダクツはどう変わったのか。

第二次世界大戦に勝利したアメリカは空前の好景気を迎える。この高度成長期はベトナム戦争に突入する頃まで続き、その勢いは、様々な工業製品から感じ取ることができる。

「LITTLE REATA」Owner・Masahiko Miyazakiさん

1967年生まれ。埼玉県出身。自衛官を経て、ヴィンテージの世界へ入った異色の経歴を持つ。名店フェイクαの店長を経て、2000年に竹下通りでリトルレアータをオープンした。

「すべての工業製品をアメリカがリードした時代」

「ゴールデンエイジは、戦争で我慢を強いられていたアメリカ国民が、終戦したことで爆発し、それまでの鬱憤や不安を晴らすような勢いや気持ちが工業製品に反映された時代だと思います」

と語るのは、’50Sのスペシャリストである宮崎氏。店内にはそんな時代背景を感じるデザインのプロダクツが、デッドストックまたはミントコンディションで並ぶ。今のカジュアルウエアという概念ができたのも、この時代からだ。

ショップのアイコンになっているブラックパンサーの陶器は、’50年代のオリエンタルブームで流行った。その多くが日本で作られたものである

「今でも多くブランドがこの年代のプロダクツに影響を受けているように、今のファッションやライフスタイルの指針となった時代だと思います。また服だけでなく、クルマや電化製品、インテリアなど、ありとあらゆるジャンルのプロダクツデザインをアメリカがリードしていました。また旅客機が台頭したことで、世界中を往き来することができるようになり、オリエンタルブームが訪れます。ハワイアンシャツのような異文化を取り入れたプロダクツが生まれたのもこの時代の特徴です」

1947年にスタートしたラングラーは、カウボーイに特化したデニムブランドとしてゴールデンエイジに急成長し、アメリカを代表する存在に

ゴールデンエイジを感じさせる、この時代のアイコニックなウエア。

アメリカが世界をリードし、今のファッションやライフスタイルの指針ともなった時代。カジュアルながらも時代背景を感じさせる、そんなウエアたちを紹介する。

ARTVOUGE|DRAGON PANEL SHIRT

様々な名作ハワイアンを輩出したカリフォルニアの名門。特にバックパネルパターンで多くの傑作を生み出し、ヴィンテージ市場ではコレクターズアイテムに。その中でも黒のドラゴンパネルはスペシャルな存在であり、状態も完璧。私物

CALIFORNIA|PHARAOH COAT

「デザイン、コンディションともにこれ以上のファラオジャケットに出会ったことはありません」と断言するアーカイブ。ネップが入った生地やリブのデザインまで完璧。私物

ネップの入った生地の風合いが絶妙。1950年代のカリフォルニアはファッションやデザインの中心であり、様々な流行やカルチャーを生み出した

PENNEY’S|PHARAOH COAT

大手デパートのひとつであるJ.C.PENNEYのプライベートブランド。「1950年代中期頃のジャケットです。リブの配色など、シンプルだが個性のあるデザイン」¥329,780_

タグには西海岸で生産とデザインがされた記述されている。このファラオコートは西海岸発祥のスタイルだということが推測できるのだ

HOOKANO|HAWAIIAN SHIRT

名門のハワイアンシャツブランド。数ある和柄の中でもトップクラスである孔雀柄。「柄の配置も含めて、孔雀柄の最高峰。希少なデッドストックになります」¥219,780_

TOWNCRAFT|NAUTICAL DESIGN SHIRT

J.C.PENNEYのプライベートブランドからリリースされたプルオーバーのオープンカラーシャツ。ハンドスクリーンによる傑作。前後に帆船をモチーフにしたアートワーク。¥142,780_

STAR OF HOLLYWOOD|VULTURE PATTERN SHIRT

復刻される有名な作品であるが、市場には滅多に出ないレアピースのデッドストック。「当ブランドのスパイダーや生首に並ぶ名作。このヴァルチャー柄だけコットン」¥1,759,780_

TRUVAL|OPEN COLLAR SHIRT

オープンカラーシャツの中でも数の少ないブラックのボディに加えて、デッドストックという完璧な状態。「イタリアンカラーのようにカーブした襟も素晴らしい」¥142,780_

PARAGON|SPORTS JACKET

数多くのギャバジャンを作っていたシカゴのメーカー。ゴルフやスキーなどで使うスポーツジャケットとして販売。「フレックネップ柄のパターンが際立つ」¥175,780_

JARMAN|ROPER BOOTS

エルヴィス・プレスリーも愛用していた名門。デッドストックを厳選。「’50sを代表するブランドで、デザイン性に優れています。シャフトの造形がお見事」¥219,780_

UNKNOWN|SUMMER KNIT

’50年代に流行したサマーニット。豊富なパターンが存在するが、その中でもアート性の高い1着でデッドストック。「ここまで大振りなパールダイバー柄は珍しい」¥219,780_

【DATA】
LITTLE REATA
1-6-8 2B Jingumae,Shibuya-ku,Tokyo
Tel.03-3401-2805
営業/11:00~19:00
5/26に移転
6-19-3 Jingumae,Shibuya-ku,Tokyo
Tel.03-3486-7404

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「CLUTCH2022年6月号 Vol.85」)

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