フラットヘッドのDポケダブル「馬革」と「鹿革」は 何が違う?

「フラットヘッド」でも人気を二分する革素材、「ホースハイド」と「ディアスキン」。質感や性質が違うことは分かるが、具体的に何が違うのか?2種類のライダースを比較しつつ、革のもつ特性を宮坂さんに教わった。

自分のライフスタイルに合わせた革選びを

ハーレー乗りの必需品ともいえる革ジャン。かつては牛革や馬革が主流だったが、近年ではさまざまな革が用いられ、鹿や羊などの革も身近な存在となってきた。それぞれ特性が異なるため、自分好みの革を選ぶ楽しみがある一方で、選択肢の多さに迷う人も多いはず。そこで素材の個性が大きく異なる馬革と鹿革に注目。それぞれどんな人に向いているのか、フラットヘッドの宮坂さんに話を聞いた。

「フラットヘッドで使用している革の特性としては、馬革は重厚感があり伸びにくく、鹿革は軽快で伸縮性に富んでいます。そのため長距離ツーリングでは、馬革の方が安心感がありますね。一方で鹿革は、街乗りやタウンユースで気軽に羽織れるのが魅力です。エイジングの観点でいえば、茶芯が現れ、男らしく迫力のある表情へと変化するのが馬革。対して鹿革は、自然なツヤが増し、上品な雰囲気に育っていきます」

見た目はもちろん、着心地や使用シーンにも影響するからこそ、革の特性を理解することで、最適な一着に出会えるはずだ。

教えてくれた人……「フラットヘッド」ディレクター・宮坂 勝さん

フラットヘッドの名物スタッフとして、革製品をディレクションし続け、今年で30年目を迎えるプロフェッショナル。ブランドが運営する革工房「ストックバーグ」の工場長も兼任。愛車は93年式ソフテイルカスタム。

鹿革がオススメの人

  • 柔らかく軽いから着心地抜群
  • 街乗りやタウンユース派に
  • 玄人ウケの高いレザー素材
[FN-LJ-DW001]DEERSKIN DOUBLE RIDERS JACKET
柔らかくしなやかなディアスキンを使用したダブルライダースジャケット。柔軟性の高い革の性質を活かし、アクションプリーツのないシルエットと、エポレットを省略したシンプルなデザインが、都会的な印象を作り出す。フラットヘッドでは革本来の表情や傷もアジと捉えて、仕上げを行わない“素上げ”を採用。36万3000円~

馬革がオススメの人

  • 美しい茶芯を育ててみたい
  • 長距離ツーリングの相棒に
  • クラシカルな王道スタイル
[FN-LJ-HW004]HORSEHIDE DOUBLE RIDERS JACKET
フラットヘッドの代表作といえるホースハイドのダブルライダース。40年代の名作ヴィンテージをベースとしたデザインが特徴で、通称Dポケットと呼ばれる大型のポケットは、旧きよき時代を感じさせるアイコニックなディテール。着込むことで茶色の下地がうっすらと浮かび上がる自然な茶芯が人気のポイント。35万2000円〜

革の質感はまったく異なる

「鹿革の特徴はなんといっても柔軟性。街乗りやタウンユースとして気軽に革ジャンを楽しみたい人にオススメです。対して重厚な馬革は、風に晒されても安定感があるので、長距離のツーリング時に選ぶことが多いですね。茶芯や蛇腹など、迫力あるエイジングを求めるなら馬革ですが、自然な艶とマットな質感の美しい対比が楽しめる鹿革も魅力的です」

ホースハイド
ディアスキン

日本を代表する名門タンナーに特注

「どちらの革も高い技術をもつタンナーさんにお願いしています。鹿革は日本最古の鹿革専門タンナーである『藤岡勇吉本店』にオーダー。タンニンなめしの素仕上げ、芯通しのブラックという独自のレシピで特注しています。馬革は世界的に有名な『新喜皮革』にお願いし、植物タンニンなめし、セミアニリン仕上げ、茶芯ブラックという独自の仕様です」

ホースハイド
ディアスキン

エリ〜肩まわりの印象に差があり!

「細かいパーツは革質に合わせて変更しています。スナップボタンは鹿革がブロンズカラー、馬革はクロムタイプを採用しました。エポレットの有無も、さりげなく印象の変化を与えています」

ホースハイド
ディアスキン

革以外のこだわりパーツも満載!

「クラシカルなデザインのジッパーはジャケットと時代感をそろえています。アジャスターバックルはで鉄で製作したローラータイプで、ヴィンテージを忠実に再現したオリジナルです。スムースな着心地を実現するため、内張りにはオリジナルレーヨン生地を採用しています」

ディアスキン
ディアスキン
ホースハイド

(出典/「CLUB HARLEY 2026年6月号」)

この記事を書いた人
サカサモト
この記事を書いた人

サカサモト

アメカジ系動画ディレクター

Lightning、2nd、CLUTCH Magazineの公式YouTubeチャンネル「CLUTCHMAN TV」のディレクター。元Lightning副編集長ということもあり、クルマ、バイク、ミリタリーなど幅広い分野に精通。現在はもっぱら動画作成機材に夢中。ニックネームは、スキンヘッドにヒゲ面をいう「逆さ絵」のような顔に由来する。
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