2ページ目 - 白い大地の地平線の彼方を目指してフルスロットル! 世界最速に挑む男たちの聖地「ボンネビル・ソルトフラッツ」

「ムーンアイズ」のスタッフ“Sunny”矢野さんは、5年続けてランドスピードレーサーにしたムーンカラーの「スポーツスター」でエントリー。レコードには届かなかったが終始笑顔で競技に挑んだ。

自らチューニングしたナックルヘッドを搭載、フルカウルで空力性能を追求したランドスピードレーサーでエントリーしたのはLA在住の石川さん。フレームからエンジン、外装すべてをワンオフ!!

カスタムバイクとしても秀逸なランドスピードレーサー。スピードウイークは性能だけでなくホットロッドやカスタムとして美しいマシンがチラホラ。とにかくカッコいいバイクや四輪が多いのだ。

ターゲットは430キロ。最速記録に挑み続ける日本人のハーレー世界最速への挑戦

2008年から「ボンネビルモーターサイクルスピードトライアルズ(BMST)」に挑戦し続けている小磯博久さん。彼のランドスピードレーサーは、年を追うごとに進化を遂げ、現在の仕様は400HPという驚異的なパワーを発揮する。グリップ力の低い塩の上では、パワーがあってもホイルスピンを起こしてしまい最高速は伸びない。そのため空力性能が重要。

2017年のカウルなしでの記録は、227.236マイル。翌年にカウルを装着した仕様では259.951マイル。エンジンの仕様が違うので単純に比較できないが、空力性能が重要なことは容易に想像できる。2021年に249.443マイル、400キロを超える記録を樹立。車載GPSでは265マイルをマークした。これは、ハーレーワークスのストリームライナーの最高速記録と並ぶもので、H-Dのエンジンを搭載したマシンとして世界最速の称号を得るのも現実的になってきているのだ。

2025年のBMST、初日の路面コンディションは、塩が乾燥しすぎてスリッピーな上にコースの路面に隆起した箇所が見られ最高速を出せる状況ではなかった。ところが夜半からの豪雨で状況は一転、コースが浸水して2日目のレースはキャンセルされた。3日目は、小磯さんが走るロングコースの水が引かず、ショートコースでのレース再開となった。

ショートコースは加速と減速の区間が1マイルづつしか設定されておらず小磯さんの目指すスピードを出すには、距離がかなり足りない上に減速しきれない可能性もあった。

そこで今回のターゲットを「フューエルクラス」の自己記録(211.032マイル)の更新に絞った。途中、ミッションのギアが破損するトラブルがあったが「ヒロコイソ・レーシング」のクルーによる迅速な作業で最終日に216.779マイルを記録。同じコースを逆から走るリターンランとの平均速度が「AMA」と「FIM」の正式な記録となるのだが、残念ながらスピードを出しきれずにレコードの更新は成し得なかった。

しかしこの記録は、今年の最速となり表彰されることに。自然との闘いとなった今季のレースだったが、条件がそろえば400キロを遥かに超える270マイルをも実現できるパフォーマンスは確認できた。次回のレースに期待したい。

モーターサイクルスピードトライアルズは、その名の通りバイクだけの競技。今年はストリームライナーのエントリーが3チームあったがロングコースのクローズで期待通りには走れなかった。女性ライダーの参加も多い。

「キング・オブ・ザ・バガーズ」2022年の王者、タイラー・オハラ選手がインディアンからエントリー。2000ccクラスのレコードを樹立。小磯さんに助言を求める場面も多かった。

2006年のダイナをベースに進化し続ける小磯さんのマシン。TC135にスーパーチャージャーを装備し400HPの高出力を誇る。最高速は非公式ながら265マイルをマークした。

ロングコースがウエットになり閉鎖したためにショートコースでのチャレンジ。加速減速の区間が短いことが問題。測定上の記録は216マイルだが計測区間を超えた地点でのGPSは234マイルを表示。1マイルで減速しきれるか主催者も心配したが結果的には問題なかった。

4日目にはミッションのギアが破損し走行不能になったが、チームクルーの堤、窪田、井上の各氏が活躍し迅速に修復。ミッションを交換してレースに復帰。その後の走行で大会最速の216マイルを記録した。

(出典/「CLUB HARLEY 2025年12月号」)

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ハーレー好きのためのマガジン

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