ダンディな角金は、スタイルで選ぶ。いま手に入れるべき角金の腕時計4選

通は独自の着眼点にてヴィンテージ時計を選び出すという。今回注目したのは角金。ルールにリスペクトがあった時代に育まれたダンディズム。アメリカが豊かだったミッドセンチュリー生まれの角金時計には、とりわけメンズスタイル黄金期の匂いが強く残されている。

トラッドスタイルを格上げする定番時計

結局、カッコイイとは何か? 基準がなければ良いも悪いも規定が難しい。上品な生活様式の蓄積から生まれたトラッドスタイルは、一定のルールを持つことからその良し悪しはむしろ明快。1940~50年代はアメリカが再び豊かだった時代であり、トラッドスタイルのハイライトもミッドセンチュリー時代に強い輝きを見せていた。そしてその着こなしに付随する象徴的なアクセサリーこそ角型の金色時計、つまり〝角金〟だ。

当時のハリウッド作品を見返しても、男性俳優の着こなしはトラッドなスーツに角金の合わせが定番。そしてそのスタイルこそダンディズムの結論と多くの識者が口を揃えて評価する。憧れが憧れとして文句なく成立するミッドセンチュリーのトラッドスタイル。男のダンディズムを完成させる起点として、角金はもっと注目されても良いのだ。

第二次世界大戦時を舞台にした名画『カサブランカ』。主役H・ボガートの手首にはドレッシーな角金時計が光っていた。上/「ブローバ」のエクセレンシーは、同じ「cal.AK7」を搭載するアールデコ調角型のなかでも念入り仕立て。機械側面を保護するカバーが付く。下/「ハミルトン」のロング・レクタンギュラー。50年代に入ると多くのメーカーが機械への仕上げを簡素にとどめるなか、「ハミルトン」はしっかりコート・ド・ジュネーブを施していた。

いま手に入れるならこんな角金が吉!

(左から)

1874年創業のアメリカンウォッチメーカー「グリュエン」。1940年代に製造された同メーカー角型の名作[カーベックス]。11万8000円(ジャックロード)

1875年創業のアメリカンウォッチメーカー「ブローバ」による40年代の1本。小ぶりなサイズ感が生む控えめな存在感は、ドレスからカジュアルまでスタイルを選ばない。13万8000円(ジャックロードTEL03-3386-9399)

60年代の「ブローバ」。この時代を象徴するアールデコデザインが目を惹くレクタンギュラータイプ。文字盤、外装ともに良好で、状態の良さが際立つ。12万8000円(スイートロード川崎本店TEL044-544-8177)

80ミクロンの極厚な金メッキを施したスクエアケースが目を惹く1958年製「オメガ」。裏蓋には保護シールも残る未使用のコンディション。当時の純正ベルトと尾錠、タグまで付属する貴重な1本。45万8000円(スイートロード川崎本店)

(出典/「2nd 2026年7月号 Vol.219」)

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