ガラスレンズで完成するアイウエアのエレガンス。EYEVAN 7285

有機的な美しさを求め、絶滅危惧種と化していたマテリアルに改めて焦点を当て、人気を復権させたアイヴァン 7285。無二の魅力を放つアイウエアにガラスレンズは不可分な存在となった。

圧倒的なエレガンス。その違いに誰もが気づかされる。

アイウエア8万5800円/アイヴァン 7285[648](アイヴァン 7285 トウキョウTEL03-3409-7285)、ジャケット12万1000円/ヘリル(にしのやTEL03-6434-0983)、BDシャツ2万8930円/ギ ローバー、タイ2万2000円/ホリデーアンドブラウン(ともにシップス 銀座店TEL03-3564-5547)
アイウエア6万7100円/アイヴァン 7285[796](アイヴァン 7285 トウキョウTEL03-3409-7285)、ジャケット17万6000円/セラードアー(アントリムTEL03-5466-1662)、ウエスタンシャツ2万7500円/J.プレス オリジナルス(J.プレス & サンズ 青山TEL03ー6805-0315)、タイ2万2000円/ホリデーアンドブラウン(ともにシップス 銀座店TEL03-3564-5547)

光の差し方次第で多様な表情を見せるガラスレンズ特有の色彩美は、四角四面のトラッドを打破するうえでこの上ない効果を発揮する。肩に力を入れて装う必要はなし。

普段通りのトラッドスタイルに、深く、美しいガラスレンズのアイウエアを着用するだけでエレガンスは宿る。

796(写真上)

70〜80年代のHIPHOPアーティストが好んだラグジュアリーブランドのアイウエアをイメージソースに、アセテートを切削し、手作業で磨いて組み上げた佳作。クラシカルな佇まいに、ミディアムブラックカラーのガラス製4カーブレンズが違和感なく馴染む。6万7100円。

648(写真下)

レトロな楕円型シェイプと、モダンな印象の1PINカシメ構造を組み合わせることで、既視感と鮮度を共存させたコンビブロー。ライトグレーのガラス製フラットレンズを用いることで、精悍な佇まいに。8万5800円。

すべてオリジナルのガラスレンズ。そのこだわりは圧巻のひと言。

アイウエアを選ぶとき、レンズのマテリアルにまで心を配る洒落者はまだ少数派かもしれない。しかし近年その様相が変わりつつある。主流であるプラスチックレンズに比べてコストが数倍かかり、過去の産物とみなされていたガラスレンズへと回帰するブランドがポツリ、またポツリと増え始めているのだ。

絶滅が危惧されていたガラスレンスに今なぜ改めて熱視線が注がれているのか。その潮流を生んだのは間違いなく〈アイヴァン 7285〉だろう。「女性にとってのダイヤモンドやルビーのように、純粋に素材として、物質として形容し難い魅力があるんです」。デザインチームのひとりは、ガラスというマテリアルに関してそう言及する。

同ブランドが初めてガラスレンズを採用したのは2015年。当時は他に国内で採用しているブランドはほぼない。当初は既存のガラスレンズを採用していたが、ほどなく国内工場との二人三脚で、オリジナルレンズをゼロから製作することとなった。

「ガラスレンズは機能的にも優れています。透明なレンズを染色するプラスチックレンズが、一枚フィルターを通したような視界になるのに対して、材料を溶かす段階で着色剤を足して色付けするガラスレンズは明らかに透明度が高い。

しかも耐用年数も遥かに長く、プラスチックが時間の経過とともに紫外線などの影響で劣化していくのに比べガラスは年月を経ても視界が曇りにくいんです。ヴィンテージのサングラスが趣深いのは、ガラスレンズの影響も多分にあると思います」。

この約10年間で同ブランドが製作したオリジナルのガラスレンズは、実に約20色。0、2、4、6と、レンズカーブ(レンズのカーブの度合い)のバリエーションも含めると、その種類はさらに多岐に渡り、今では9割以上のサングラスに独自のガラスレンズを採用しているというから驚きだ。

「他のスタッフたちに新作をプレゼンする際、以前は透明なデモレンズを入れていましたが、今では薄いグレーカラーのガラスレンズを入れています。そうすると見栄えが格段に良くなって、プレゼンが通りやすいんです(笑)」。

フレーム単体ではなく、レンズの素材、曲線、色彩も含めてデザインが完成する〈アイヴァン 7285〉のアイウエアには「レンズを含めてデザイン」と魅せる力がある。

いまでも町工場の風情が残る制作現場。

同ブランドのガラスレンズは、粉体原料から=ゼロベースから製造する、国内で唯一の専門工場との二人三脚によって作られる、完全オリジナルだ。原料を撹拌し、坩堝(るつぼ)で溶かし、プレスして整形し、磨き、最終加工を施す。その一連の流れは極めてアナログで、絶えず職人の手が介在しなければならないが、その対価として独特の輝きを湛える。

限りなくクリアな色彩が珠玉のフレームとの調和をもたらす。

上/ボストンとアヴィエーターの間をいくシェイプが特徴的な[1000]に、同社が特注した2カーブのガラスレンズ(ダークブルーカラー)を採用。7万1500円
下/チタンブリッジをセル巻きした個性派ラウンド[220]に、ミディアムグレーの2カーブレンズをセット。6万8200円

【DATA】
アイヴァン 7285 トウキョウ
TEL03-3409-7285

https://eyevan7285.com/

(出典/「2nd 2024年9月・10月合併号 Vol.207」)

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