80年代のダウンから生まれたクラシックなライトアウター

1920年創業の米国シアトル発アウトドアブランド「エディー・バウアー」。その膨大なアーカイブと現行プロダクトを照らし合わせ、これまでの100年から、これからの100年の名品を考える。

EB100年考。80年代のダウンから生まれたクラシックなライトアウター

左/特徴的なドッグイヤーのスタンド襟、クラシックなチェックの裏地を配したスウィングトップ型ジップアップブルゾン。1万6500円 中/着心地のいいストレッチデニムを使用したトラッカータイプ。スラッシュポケット付きで利便性も良好。1万3200円 右/耐久性のあるコットンキャンバス生地に襟はコーデュロイ。多ポケット仕様のワークジャケットタイプ。1万7600円(すべてエディー・バウアー/水甚TEL058-279-3045)

1970年代後半から80年代はアウトドアメーカー各社が、よりタウンユースを意識したプロダクト開発に注力しはじめた時代。エディー・バウアーも例に漏れず、主力のダウンジャケットを中心にデザイン性に特化したアイテムを多くリリースした。

その代表格と言えるのが、スウィングトップやデニムジャケット、ハンティングジャケットなどのデザインを踏襲したダウンアイテム。自社カタログには、自然のフィールドではなく街着を想定したロケーションでのスタイリングカットが多く見られるようになった。

1981年に[クラシックラグランジャケット]というモデル名で登場したダウンジャケットは、スタンドカラーにドッグイヤーの意匠を備える、まさにスウィングトップ型。ここにダウンを封入したのは当時画期的な発想だっただろう。

そして、そのDNAを十分に感じるのが、今季リリースされた、この一枚。ダウンの代わりにチェックの裏地を配して英国由来のクラシックな佇まい。春先にちょうどいいライトアウターに仕上げている。

スウィングトップ1万6500円/エディー・バウアー(水甚TEL058-279-3045)、70sレースアアップシャツ9350円(コモンTEL0471-66-5433)、90sスウェットパンツ1万6280円(デザートスノー 千葉TEL043-225-9600)、80sトレッキングレザーブーツ9980円(テスコTEL047-437-6556)、80sナイロンダッフルバッグ。2万1980円(グレースTEL03-6416-3457)

1980年代製のヴィンテージがコチラ!

すべてエディー・バウアーのネームが付く1980年代製。遡るとカジュアルウエアの定番デザインも同社ではダウンウエアとして先行して作られていた。左のカタログにある1981年登場のスウィングトップ型ダウンジャケット[CLASSIC RAGLAN JACKET]もそのひとつ。上/1万8920円(ステップアヘッド 下北沢2号店TEL03-6884-3175) 左下/1万6390円、右下/1万6390円(ともにバックストリートTEL042-720-0355)

【問い合わせ】
水甚
TEL058-279-3045
https://eddiebauer.jp/

(出典/「2nd 2024年6月号 Vol.205」)

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

Pick Up おすすめ記事

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...