もっと知ってほしい、古くないけどいい古着

ヴィンテージ古着の中に、名品と呼ばれるアイテムがあるようにレギュラー古着の中にも名品が存在するはず。様々な古着を目にしてきた8人の古着店のオーナーが思う、個人的Good Regularをご紹介。

1.「J.CREW」のロールネックのセーター|「Ensemble」オーナー・竹内博昭さん

個人的に80〜90年代の「Jクルー」には良いアイテムが多く、中でもロールネックのセーターは名品です。タートルでもクルーでもない独特なネックに、袖と裾にリブがないことによって見た目がクラシックすぎず、ジーンズとスニーカーと合わせてもハマるし、もちろんトラッドなスタイルとも合います。

また、今まで見てきた中でも「Jクルー」のニットは無地とボーダーともにバリエーションが豊富で、ウールもコットンもあるし、サイズもXS〜XXLまで見たことがあります。価格も1万円台で購入できるものが多いので、探してみる価値はあると思います。1万780円(アンサンブルTEL0422-69-2795)

2.「NAUTICA」のマルチポケットベスト|「Yeah」オーナー・島田塁さん

ブランド自体は5年ほど前から店に並べていますが、今まで扱ってきた中でもハッとしたアイテムですね。一見ハンティングぽくもありますが、Dカンが付いていたりとフィッシング要素も含む手の込んだ仕様。プラジップではなく、メタルジップをガンメタ染めしたものを選んでいるところや、襟は共地ではなくリブへ切り替えているところなど作り込まれているなと感じます。

派手な赤ボディなので、合わせるならシンプルに白のスウェット、パンツは太めのスラックスに合わせたいですね。ダブルジップもポイントで下のジップを上げてAラインで着こなしたいアイテムです。1万1000円(Yeah TEL0422-69-2510)

3.「LANDS’END」のラガーシャツ|「GRACE」店長・三浦知也さん

ラガーシャツは、古着の中でも特に好きなアイテムです。カラーリングが豊富で、アウトドア、ワーク、アイビーとどんな空気感にもマッチするんです。「ランズエンド」は安価なトータルブランドのイメージが強いですが、実はラグビーのアメリカ代表のユニフォームをオフィシャルに納入していた実績もあるブランドなんです。なので生地も肉厚でかなり丈夫、ラガーシャツには欠かせないゴム製のボタンと作りはさすがです。

重ね着好きの僕はインナーに差し色をいれたい時などによく着ているのですが、単純に着心地がいいんですよ。上/1万780円、中/私物、下/1万780円(グレースTEL03-6416-3457)

4.「Hanes」のスウェットパーカ|「Granberry Jam」オーナー・中島辰和さん

この”アルティメットコットン”タグの「ヘインズ」のスウェットは、ヘビーオンスでかつ分厚すぎず薄すぎずの絶妙な生地感が特徴。上からジャケットやネルシャツを羽織ったりと、インナーとしても使うことができます。生地がタフな分、フードがしっかりと立つし、リブがやや緩くて着心地も抜群。

元々新品を扱う会社で働いていたこともあり、年代ではなく作りの良さを重視してアイテムを選ぶのですが、このスウェットはその条件を満たしています。質の良いスウェットパーカはスタイルの幅を広げる上でも1枚は持っておきたいアイテムではないでしょうか。6490円(グランベリージャムTEL03-3315-9557)

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

Pick Up おすすめ記事

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...