ヒント:アメリカのシアトルで1920年に創業
アウトドアの聖地とされ、数多くのアウトドアブランドが生み出された地、シアトル。この地で1920年に創業したのが、〈エディー・バウアー〉というブランドだ。なお、特に古着好きから絶大な人気を誇るこのブランドは、2021年に日本から撤退していたが、2023年の秋冬に晴れて日本再上陸を果たしている。
死の危機に晒されて生み出されたダウンの元祖[スカイライナー]
創業者であるエディー・バウアーは、生粋のアウトドアズマンであり、釣り・ハンティング・登山を生きがいとする男であった。そんな彼は1965年の冬、ワシントン州西部にあるオリンピック半島へ、いつものように釣りへ出かけた。しかしあまりの寒さにずぶ濡れになって凍りつき、すぐさま激しい眠気に襲われることに。釣り仲間が駆けつけて揺り起こしたおかげで幸い一命は取り留めたが、この経験は彼の心にとある決意を生むこととなった。
「グースダウンを使用した暖かくて軽量なジャケットを作る」
彼は伯父から日露戦争の話を聞き、そこで使用されていた“ダウン”という素材の魅力について知っていたのだった。そうして早くも翌年1936年に開発されたのが、のちに〈スカイライナー〉と名付けられるダウンジャケットの名作。ウールより圧倒的に軽く暖かく、かつ蒸れにくいダウンは、当時のアウトドア用防寒着に革命を起こした。1940年にはダウンを封じ込める“キルティング”というステッチのデザインに関する特許をアメリカで取得。エディー・バウアー=ダウンジャケットのイメージは確固たるものになった。
[オールパーパス]、[カラコラム]と快進撃は続く
キルティングを廃すことで、より多目的な用途に適した1945年誕生の[オールパーパス]、パーカ付き&コートタイプでハードな環境に耐えうる1953年誕生の[カラコラム]と、〈エディー・バウアー〉の快進撃は続き、ダウンの名作が生み出されていく。かなりニッチな話ではあるが、だからこそ面白い。これらの蘊蓄は、あなたの知識欲を満たすだけでなく、あなたのファッションをワンランク格上げしてくれる礎となる。もちろん〈エディー・バウアー〉のストーリーはこれだけに留まらない。続きを知りたい方は、12月15日発売の『2nd 2月号』を手に取っていただきたい。
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