「ボンビュー」オーナー・大島拓身さんならではの、ブリティシュアイビーの着こなしとは?

ドレス、古着、アメトラからブリティッシュスタイルまで幅広いコーディネイトに定評のある「ボンビュー」オーナー・大島拓身さんが考えるブリティッシュアイビースタイルとそれを叶える愛用品を見せてもらった。ブリティッシュとアイビー……。異なるスタイルをミックスする上で大切なのはアイテム選びとそのバランスが不可欠となる。

ふたつの要素を随所に散りばめた唯一無二のミックススタイル

「ボンビュー」オーナー・大島拓身さん|1979年、京都府生まれ。ビームスで20年以上のキャリアを積んだ後、2020年に高円寺で古着店「ボンビュー」をオープン。2022年にビームスを退社し、今年10月にはディレクターとして「アウトオブ トラッド」をローンチ

ドレス、古着、アメトラからブリティッシュスタイルまで幅広いコーディネイトに定評のある大島さんだが、「ブリティッシュアイビー」という言葉を聞いたのは初めてなのだそう。

「最初にイメージしたのは、英国の上流階級のスタイルをアメリカ人の立場から解釈したラルフローレンの世界観。そこから少し噛み砕いて、コーディネイトを組む出発点としては、アイビースタイルの代表的な組み合わせやディテールを英国モノに置き換えていくことを考えました」

シャツ、ネクタイ、チルデンベストというアイビーの定番的な合わせだが、BDシャツではなくウエスタンシャツ、レジメンタルタイではなくチェックタイをチョイス

確かに、足元はオールデンのペニーローファーでアイビーの香りが漂うが、パンツには光沢を抑えたモールスキンをチョイスし、ネクタイやキャップのチェック柄も英国的。

「ここでブラウンのレースアップの靴を履いたらブリティッシュ寄りすぎるし、BDシャツを着たらアイビーに寄りすぎてしまいます。ミックススタイルを組む上ではいい意味でどっちつかずというか、分量のバランスが大切なのかもしれません」

キャップにブラックウォッチチェックを持ってくることで、コーディネイトにブリティッシュな要素を加えた

ブリティッシュアイビースタイルに欠かせない愛用品

コーディネイトの幅を広げる絶妙なカラーリング|「ノンパレイル」のマウンテンパーカ

4〜5年前に古着で購入。テーラードのジャケットの上から羽織ることが多く、「英国のマウンテンパーカといえば、というブランドで、多くのブランドがデザインのベースにしている逸品です」

程よい重厚感を醸し出す名バイプレーヤー|「カトラーアンドグロース」のアイウエア

10年前に滞在したロンドンのホテルの裏にあったショップでたまたま見つけて購入。「ボルドーの少し重たい雰囲気にひと目惚れしました。主張しすぎない、ちょうど良いところが気に入っています」

英国製シャツの代名詞。実直さが細部に宿る|「ターンブルアンドアッサー」のチェックシャツ

古着で購入した英国製シャツの代名詞的ブランドの一着。「大先輩からカフリンクスを頂いて、ダブルカフスのシャツを探していた時に見つけました。艶っぽすぎず、実直な雰囲気に魅力を感じます」

(出典/「2nd 2024年1月号 Vol.201」)

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