
世界で存在感を見せるメイドインジャパン。
代表著書に『AMETORA 日本がアメリカンスタイルを救った物語(DU BOOKS)』を持つファッションライター。日本のファッション事情を知り尽くした彼は、日本ブランドについて「ここ20年で誇りあるブランドになった」という。
「なにしろデニム産業がスゴい。均一に藍染めされた頑丈な綾織生地を作らせたら世界中をみても右に出るものはなく、日本が世界に誇る産業のひとつだと思っています。僕の友人の間では『It’s made in Japan!? Wow!』みたいなやり取りが一種のジョークとして定着しているよ(笑)。それほど日本製はCool!
あとは世界的にメイドインジャパンそのものがひとつのブランドになっています。どのジャンルからみても、日本が一番おもしろいブランドで溢れていますね」
1.ナナミカのゴアテックスコート
ナナミカの代名詞的存在であるゴアテックスを採用した一着。「見た目はコットン素材のオーセンティックなコートにもかかわらず、その実、ゴアテックスを使ったハイテクな一着というところがなんとも日本的。佇まいの中に機能を落とし込んだ名作ですね」
2.メーカーズ シャツ鎌倉のボタンダウンシャツ
日本のオーダーメイドシャツブランドとビームス プラスの別注品。「トラッドなシャツではいま一番。アメリカだとオーダーメイドシャツは納期数ヶ月が当たり前だけど、ここはわずか3週間です。生産体系を国内で完結できる日本の強みですね」
3.ループウィラーのスウェット
日本に現存する吊り編機を使った一着。「購入は10年前ですがまったくへたらず、むしろ風合いが増す一方。このブランドがある限り、スウェットというジャンルでも日本製がナンバー1だなって思います。もっと欲しいけどいつも売り切れているのが玉に瑕」
4.グランドセイコーの腕時計
5年前に入手したというセイコー社の高級ライン、グランドセイコーの一本。「どんなスタイルの格好にも合うので、時計は基本的にこれをずっと着けています。時間はズレず、スタイルも機能も精緻そのもの。日本らしい実直さが感じられ気に入っています」
5.ツキのベイカーパンツ
原田服飾研究所が手がけるパンツブランド「ツキ」。最近はパンツ以外のトップスも展開している。「洋服のことをよく理解しているにもかかわらず新しいことをやっている、その姿勢が好きです。とくにフィットへのこだわりが強く、日本人らしさを感じます」
(出典/「2nd 2023年5月号 Vol.194」)
Photo/Nanako Hidaka Text/Okamoto 546
関連する記事
-
- 2025.04.01
日本のカジュアルシーンを変えた、レプリカスウェットの生みの親。