90年代以降のアウトドアアパレルはもはやファッションだ。
高野 ナマタメはこのパシフィックトレイルのジャケット?とか絶対好きでしょ?
ナマタメ 大好物です!
ハラダさん これ素材なんだろう、65/35に近いような生地感だけど。
上田 こういうのってなんかに似てると思うんだよなー。
パピー 作業着じゃないですか?
上田 それだ! ガテン系というより、どちらかというと現場監督系(笑)
ハラダさん たしかに、僕も若い頃、こんなジャケット着て、地下足袋はいて作業してたなぁ。
高野 さり気なくエポレットも付いてるのがいいですね。
ハラダさん 機能性というよりはデザインとしてだろうね。
ナマタメ 正直そんなに実用性はないけど、アウトドアだし、雰囲気的に付けておこう、みたいなノリなんでしょうか……。確かに僕はこのエポレットがある方が断然好きです。
上田 珍しいね。僕とか30オーバーはエポレットが付いてると肩が張るから切っちゃってたような世代だけど。ナマタメみたいな20代の古着好きはまた感覚が変わってきてるんだろうね。
ハラダさん 素材とか生産とかが大きく変わる過渡期だったからこそのデザインだったり、雰囲気が今の若者にマッチしているんじゃないかな。
上田 でもやっぱり僕くらいの世代は、上の世代がアメカジ全盛の人達だったから、ちょっと直球のアメカジに拒否反応があるんですよ。正直、今回集めてもらったアイテムのなかにも、苦手だなって思うものあります……。
ハラダさん 昔のお父さんがゴルフの時に着てそうなね。「ちょっとご飯行くときは着替えてよ」みたいなやつあるよね。
ナマタメ え、そうですか?
高野 でも、当時はみんなそれをかっこいいと思って着てたってことですよね。
ハラダさん そうだね、そういうおじさんを若い頃に見てたから、ダサいって思っちゃうんだよ。
上田 それが20代からだと2周くらいして、アメカジ直球がまた新鮮に感じてるんですよね。
ハラダさん そうなのかもね。最近はすごい奇抜なファッションの若い子がニュースペーパーバックを持っていたり、より自由にファッションを楽しんでる感じする。
高野 アイテムは直球でも、着方は自由なんですね。
ナマタメ 20代はコーディネイトに古着を絡めるのが普通になってきてるんですよね。
ハラダさん それってすごいよね。昔はどんなにお洒落でも絶対古着は着ないって人、結構いたから。
上田 古着がみんなのものになってきたわけですね。道理で値段も上がるわけだ(笑)。でも、まだまだリーズナブルで面白い狙い目はあるってことが、この企画でよくわかりました。
ナマタメ 撮影の前にちょっと古着屋行ってきていいですか?
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2023年3月号 Vol.192」)
Photo/Norihito Suzuki Styling/Manabu Harada
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