経年変化するブレザー「D.C.ホワイト」のウエストポイントオフィサーブレザーに注目!

気を張ったり、肩が凝ったりしがちなウィークデイから体が伸びやかで、心が穏やかなウィークエンドへ。そんな時に着る紺ブレは、どんなものが理想的なのだろう……。ここで、ひとつの最適解を提示したい。ブランドの名は、D.C.ホワイト。モデルの名は、ウエストポイントオフィサーブレザー。

育てがいのある紺ブレが生まれた経緯とは。

ウエストポイントオフィサ ーブレザー5万5000円、ウエストポイントオフィサーパンツ2万2000円、アイビーB.D.2万2000円、ブレザーストライプタイ1万4300円、肩に掛けたクラシックラガー2万2000 円/すべてD.C.ホワイト

1802年、第3代アメリカ合衆国大統領トーマス・ジェファーソンの時代に創立したウエストポイント陸軍士官学校。ダグラス・マッカーサーなど錚々たる卒業生たちが在学時に着用してきたチノパンの素材が、通称〝ウエストポイント〟だ。厳密に言うと、単糸で左綾のチノ素材に対し、ウエポンは双糸で右綾となる。すなわち、特別なもの。いま、その生地を再現するのは容易なことではない。

90年代にウエポンと同じ糸の番手、同じ打ち込み本数で織り上げていたデッドストック生地が時を経て日本の機屋(はたや)で発見された。しかも染める前の生機(きばた)の状態で。果たして、これらの偶然は必然だったのか……。

D.C.ホワイトのクリエイティブディレクター、石原協さんの頭に浮かんだのはラルフ ローレンのネイビーチノが見せてくれていた白っぽい褪色感だった。同様の雰囲気が再現できる方法をつきとめ生機を濃紺に染め上げた。時を経るごとに愛着が増していく、前代未聞のウエポンの完成だ。

さて、このレアな生地をどういう形で世の中に送り出していくのか。生まれてきたのが、こちらの紺ブレである。もともと石原さんは、ドレス畑で作り手として活躍してきた男だ。ボタンなどの副資材はどうする。縫製はどうする。あらゆるところに想いを込めて、「いま、着たい紺ブレ」が生まれた。

経年変化する紺ブレ「WEST POINT OFFICER BLAZER」

3つボタン段返り、パッチ&フラップでアメリカントラッドを意識。ウエポン素材を用いながら、首周りに美しくフィットする仕立て、段返り部分の立体感あるロールなど、紺ブレの重要点を見事に踏襲。ラペル、袖、裾、ポケットなど各所のステッチは縁から6mm幅で走る。味な素材と丁寧なテーラリングの交差点がここに。5万5000円

【ポイント①】アメカジ好きも唸る本物の“ウエポン”。

適度なハリと上品な光沢感が持ち味。今春、デッドストックのウエポン生地から1000 着の紺ブレを生産した。今秋発売の250着で販売終了となる。

【ポイント②】オリジナルのメタルボタン。

光沢を抑えた横方向に刻みの入った意匠はヴィンテージボタンから着想。コロンブスの帆船サンタマリア号があしらわれる。

【ポイント③】肩へ自然に沿うナチュラルショルダ—。

袖付けの際、アームホールの前後には可動域を考慮してゆとりを持たせながら、肩線から続く最上部はフラットにしてナチュラルショルダーに。

【ポイント④】褪色やパッカリングにも期待。

右側の1着は3 〜4 回ほど洗いをかけたもの。90年代ラルフローレンの紺チノのように白く色が抜けていくのが味わい深い。

紺ブレと合わせたいアメトラの定番アイテム。

「もっと自由な発想で。別にウチのアイテムで全身を揃えなくていい」とD.C.ホワイトは言うが、紺ブレと好相性なアイテムが揃っていて、自ずと手が伸びる。そんな紺ブレに合わせたくなる秀逸なアイテムをピックアップして紹介する。

1.The Reefer

ミリタリースペックのピーコートは重くて硬いが、こちらの接結ダブルフェイスのメルトンは軽くて柔らかい。ラペルや袖口、裾などの端は接結されたダブルフェイスを裂いて内側にしまい、ハンドステッチ。8万5800円

ザ リーファー(ピーコート)8万5800円、ウエストポイントオフィサーパンツ2万2000円/ともにD.C.ホワイト
オートクチュールの世界で使われる高い技術で縫製されており、一日にたった3着しか作れない

2.Ivy B.D.

アメトラ、アイビー好きのバイブル『TAKE IVY』。そこに出てくる横向きで緩やかなAラインを描いているBDシャツ。だらしなく見えることなくリラックス感を漂わせた、そのシルエットを目指して製作。2万2000円

英国の生地メーカー、エイコンのオックスフォード素材を採用。白は純白で、青は杢感が強めだ

3.Blazer Stripe Tie

1837 年に英国で創業した織物メーカー、アブラハムムーン&サンズがジャケット用に提案しているストライプ柄の生地スワッチ。そこから選んだ生地(ウール60%、コットン40%)をタイにしている。1万4300円

全4柄で展開。あえて古い時代の縫製仕様を取り入れながら、大剣の幅が8cmと少し細身のタイ

4.Classic Rugger

今作のために厚みがありながらも柔らかい生地をオリジナルで製作。横と縦の両軸でサイズを設計し、スタンダートショート、スタンダードロング、リラックスショート、リラックスロングの4サイズを用意。2万2000円

襟から前立てにかけては、イングランド型と呼ばれるクラシックなデザインを踏襲している

【問い合わせ】
S & O コネクト
TEL03-6447-5095
www.mida2018.jp/dc/

(出典/「2nd 2022年12月号 Vol.189」)

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

上海発・気鋭のアメカジブランド「REAL SIMONS」を知っているか?

  • 2026.08.30

近年アメカジが流行し、大きな発展を遂げている中国。同国で1984年に創業したレザーウエア工場の生産背景を元に2017年に始動したのが「リアル シモンズ」だ。ヴィンテージピースを現代的に再構築した高品質なプロダクトを手がける気鋭のブランドである。 元々は皆さんと同じ『Lightning』の読者だったん...

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

記念すべき第1弾の革をモヒカン小川がプロデュース! AJLP活動報告。

  • 2026.09.01

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトの活動報告。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく動き出した革のプロたちのリアルドキュメンタリーである。同プ...

Pick Up おすすめ記事

記念すべき第1弾の革をモヒカン小川がプロデュース! AJLP活動報告。

  • 2026.09.01

ALL JAPAN LEATHER PRODUCT。略して「AJLP」なるビッグプロジェクトの活動報告。国産の原皮=地生(じなま)にこだわり、鞣しから縫製まですべてを日本で行う“オールジャパン”に価値を見出し、そのクオリティや魅力を伝えるべく動き出した革のプロたちのリアルドキュメンタリーである。同プ...

「VINTAGE PEANUTS」が約10年ぶりに復刻! 「ウエアハウス」の新作Tシャツ一挙見せ!

  • 2026.09.08

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 装いのアクセントにユニークなTシャツを! ウエアハウ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

上海発・気鋭のアメカジブランド「REAL SIMONS」を知っているか?

  • 2026.08.30

近年アメカジが流行し、大きな発展を遂げている中国。同国で1984年に創業したレザーウエア工場の生産背景を元に2017年に始動したのが「リアル シモンズ」だ。ヴィンテージピースを現代的に再構築した高品質なプロダクトを手がける気鋭のブランドである。 元々は皆さんと同じ『Lightning』の読者だったん...

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...