1.「ファイブワン銀座本店」店長・泉敬人さん|ブラウンのスーツで洒脱に差別化を図る。

ブラウンの3ピーススーツに合わせて、べっ甲柄のヴィンテージフレンチフレームを合わせて、トラディショナルな雰囲気に仕上げたスタイルサンプル。 ブラウンベースのカラーリングに、オレンジのタイがアクセントになっており、非常にバランスがよい。
「パーティと言えば、グレーかネイビーが基本なので、あえてブラウンをチョイスしました。スーツはベーシックな3ピースのスタイルです」


2.「SDI」営業・大橋崇弘さん|ゆったりとしたシルエットはフダブルでフォーマル感を。

取引先であるアパレルのパーティを前提としたスタイリング。ファッションに寛容な業界だけに、フォーマル過ぎず、洒落っ気を重視。ブラックで落ち着いた印象を与えつつも、トレンドを加味したシルエットで力の抜けた印象にシフトした。
「デンマーク出身の女性デザイナーが手掛けるロンドンのブランドを中心にコーデ。大きめのシルエットでもダブルを選ぶことで、ほどよいフォーマル感をプラス」


3.「サファリ」店長・田島佑介さん|あえてのベージュでヌケ感とフォーマルを両立。

取引先のパーティでは、フォーマルさだけでなく、華やかさや堅くなりすぎない洒落っ気も忘れたくない。ダークスーツが多いことを考慮して、あえてベ ージュで差別化。足元は同じアースカラーのオリーブのローファーをチョイスした。
「パーティだと堅すぎる印象を持たれたくないので、随所にヌケ感を出すように意識しています。足元がローファーなので、逆にVゾーンにはキッチリ感を出しました」


4.「ドゥエア・インク」手塚直樹さん|単体で見るとシンプルながら組み合わせで華やかに。

落ち着きのあるネイビースーツでありながらもダブルブレスト、ピークドラペル、そしてリネン混のスーツ生地など、パーティコーディネイトならではの個性が光るディテールが魅力。
「1アイテムずつ単体で見るととてもシンプルかつベーシックなデザインですが、コーディネイトすることで華やかな印象を意識しました。リネン混でハリのある、そして清涼感のある生地の風合いも気に入っています」


5.「フェアファクスコレクティブ」商品企画・坂井哲也さん|ジャケパンスタイルにカラーピンでフォーマル度アップ 。

ネイビージャケットにグレーのスラックス、いわゆるジャケパンスタイルに、インナーにはオックスフォードのB.D.シャツで、キメ過ぎず、肩の力がほどよく抜けた坂井さんのパーティスタイル。
「アイテムひとつずつ見ると、決してフォーマルなものではありませんが、ホワイトのシャツを選んだことや色の組み合わせ、さらに襟元のカラーピンでフォーマルなコーディネイトを意識しました」


6.「ボンビュー」オーナー・大島拓身さん|グレースーツに茶のグラデでアクセントを。

ベーシックなグレンブレードの英国的なスタイルを実践。スタンダードなグレーカラーに、あえてブラウン系のタイやシューズを合わせている点が見逃せない 。
「モノトーンで合わせるのも悪くないですが、華やかな場所なので、ブラウンカラーを多用しています。生成り、ベージュ、ブラウンとあえてグラデ ーションにしているのもポイントですね。パーティなので、堅くなりすぎないことを意識します」


7.ファッションクリエイター・高田朋佳さん|モノトーンスタイルをエレガントに仕上げる素材使いの妙。

ウェディング同様、モノトーンでコーディネートされたパーティスタイル。こちらはシックにブラウンカラーをセレクトでまとめられている。
「パーティーとなると時間帯は大体夜で、しかも僕の場合はファッション関係の方が多いので、光沢のあるファブリックのものを選ぶなどして、華やかさを意識しています。その分、全体の色をシックにまとめ、エレガントで色気のあるスタイリングを意識しました」


8.「シップス」渋谷店副店長兼バイヤー・小川厚也さん|トレンド感を巧みに入れた英国的紳士的なモノトーンスタイル。

シックなグレーのセットアップをシンプルに着こなしながらも、重厚かつ落ち着いた印象を残す小川さんのパーティスタイル。ポイントはVゾーンにあるという。
「英国調の大柄が特徴のネクタイをしっかりとタイドアップすることで、クラシカルかつトレンドを意識したスタイルにまとめました。シンプルゆえに若さが悪目立ちしそうな時は、Vゾーンから意識的に老練された雰囲気を作るようにしています」


9.「ビームス」プレスチーフ・安武俊宏さん|意外性のあるアイテムをここぞと使うバランス感覚の妙技。

ウェディングスタイルからは一転! 「華やかなパ ーティという場にあっては、ある程度自身の個性を主張したスタイルを楽しみたいです」という安武さん。その言葉の通り特徴的なデザインが光るアイテムを随所に取り入れている。
「このジャケット、実はスリーピングウェアなんですが、ショールカラー意匠がルームシューズと好相性。こういうアイテムをドレッシーに着こなせると気分が上がりますね」


10.「伊勢丹新宿店」バイヤー・稲葉智大さん|アメリカとイタリアが織りなす カジュアルでエレガントなMIXスタイル。

「パーティということで少し華やかな感じにしたくブルーのコットンスーツをセレクトしました」というとおり、鮮やかなシャンブレー生地を使ったセットアップが目を引く。インナーにはオックスフォードのボタンダウンを合わせカジュアルさを強めている。
「カジュアルすぎて失礼にならないよう、ダブルブレストで帳尻合わせ。アメリカモノとイタリアモノを使い分けてバランスを取っています」


※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2022年10月号 Vol.187」)
Photo/Satoshi Ohmura, Takahiro Katayama, Keiichi Ito, Shunichiro Kai, Nanako Hidaka Text/Okamoto 546, Shuhei Sato, Tamaki Itakura
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