ゼブラSTYLUS 2WAY
https://www.zebra.co.jp/sp/stylus2way/
紙のでも、iPadでも非常に書き心地は良い
紙に書くときは、ペン先のボールが回転してインクが出る。 iPadのツルツルしたガラス面で使うと、ボールは転がらず、インクは出ない。 この現象を利用して、紙でもiPadでも持ち替えなしで使えるという特徴を追及したボールペン兼スタイラス、ゼブラSTYLUS 2WAY。
もちろん、ちゃんと動作するように作るのは簡単ではなかったようで、70種類以上の組み合わせを試し、インクも400種類以上を試作したという。このペンを実際に試してみた。

まず、ボールペンとして使うと、非常に書き心地のいいジェルインクボールペン。先端のボールは0.5mm径だという。適度な重さによる高級感も感じる。筆記具メーカーのゼブラらしく、重心位置も追求されており、安定感も感じる。

そのままiPadにも書けるという特徴は、iPadと紙のノートを併用するようなシーンで非常に役に立つだろう。
たとえば、写真のように授業中にPDFの電子教科書と、紙のノートを使っているという人や、医療現場で紙のカルテとタブレットを往復する、というような場面で役に立つに違いない。ある種の専門職の方、ペンを持ち替える間も惜しんで紙とiPadを使うような方には非常に便利なのではないだろうか。
iPadでは、ご想像どおりのコツコツとした金属の先端で書くような書き心地。今回はフィルムを貼っていないiPadで試したが、ガラス面に傷がつくようなこともなかった。
対応機種が限られる。しかも複雑
ただし、メーカーとしては『ペン先を寝かせて書いた時に、ボールの受け部分によって傷が付く可能性は否定できない』ということで、ガラスフィルムの使用を推奨している。また、表面がザラザラしたペーパーライクフィルムではボールが転がりインクが出てしまうので使えない。
また、iPadの微妙な仕様の違いにより、利用できない機種がある点にも注意されたい。古いモデルや、13インチモデル、iPad Airも対応機種には入らない。またNano-textureガラスのモデルも非対応。Apple Pencil(第2世代)対応モデルだからとか、Apple Pencil Pro対応モデルだから……とかは関係なく、対応、非対応の区分けが複雑なので、かならずゼブラのサイトを参照のこと。
これらの難点を踏まえても『持ち替えなしに書けるのは便利!』と思う方はいらっしゃるだろう。そういう方向けの、かなり対象ユーザーを選ぶ製品ではある。
微弱な電気で、iPadに位置を伝える仕組みなので充電が必要
仕様としては、Apple Pencilとは違い、傾きや筆圧は感知しない。
ただし、ペン先に微弱な電気を流し、iPad側に感知させているという意味ではApple Pencilと同様の作動原理ではある。

そのために、電源が必要で、クリップ部分を引き下げてペン先を出すことで電源がオンになる(青い小さなLEDが点灯する)仕組みになっている。

テール部分をノックする仕組みでないのは、このペンが約160mmと少々長い全長を持つためで、テール部分をスイッチにするとグリップから遠くてノックしにくいのだという。確かにそう言われてみれば、クリップ部分を操作する方が扱いやすい。
充電は本体横にUSB-Cケーブルを差し込んで行う。満充電までに必要な時間は約30分、連続動作時間は約7時間となっている。

高価なペンなので、ペン先は交換することができる。同梱のクリップを使って、ペン先を引き抜いて交換する。替芯は2本セットで1,500円。

書き味など、製品としての完成度は非常に高いのだが、対応機種が限られることや、ガラスフィルムを貼らなければならないことが少々ユーザーを選ぶと思う。
まずはこの製品がある程度売れてからの話にはなるとは思うが、色や太さの違うペン先もあれば使い勝手は広がるだろうなと感じた。
筆者のように出版に携わる人間からすると、いわゆる校正用途に使うのに赤ペンがあると非常に嬉しい。今後の対応に期待したい。
(村上タクタ)