『ローカライズ』という課題をAIで解決
以前、Apple Parkに取材に行った時に、フィットネステクノロジー担当VPのジェイ・ブラニクさんに「日本にもApple Fitness+を導入して欲しい」と話してみたところ、「我々は、Fitness+についてはローカライズを重視したい。各国のトレーナー、言語、音楽を組み合わせることが重要なのだ」とおっしゃっていた。

アメリカでFitness+が提供されて約5年。やっと、日本でも使えるようになった。トレーナーは米国のL.A.スタジオにいる人たちのままだが、AIの力を使って合成音声で提供されることになった。この合成音声はそれぞれのトレーナーの話し方の癖や声質を反映したものになっているのだそう。たしかに、やってみるとトレーニングに関する説明はとても大事だし、それぞれのトレーナーのコンテンツを追っかけるような『ファン』心理もあるので、トレーナーの個性と、言語の問題はとても重要だということが今になって理解できた。
LAスタジオから28人のトレーナーが届けるワークアウト
Fitness+が何かひと言で説明すると、昔流行った『ビリーズ・ブートキャンプ』のような、動画を見ながら自分で運動するコンテンツ。
トレーナーは現在28人いて、みなさんL.A.のスタジオにいる。アップルといえばApple Parkのイメージがあるが、綱島のYTCとか、L.A.のカルバーシティにあったオフィスとか、世界中にいろいろな機能を持ったオフィスがある。
ひーさまのTikTokのレポートによるとL.A.のスタジオは設備がすごいらしい。たしかに、動画を見てても、ライティングやカメラの豪華さはよく分かる。
さまざまなアップルデバイスでできる12種類のワークアウト
というわけで、サービスが始まってから約3週間。毎日とは言わないが、2、3日おきに1回はApple Fitness+をつけて自宅で運動してみた。

もちろん多少なりともスペースは必要だが、そんなに広くなくても大丈夫。感覚的には、畳1枚分ぐらいの広さがあればなんとかなる。
デバイスはiPhone、iPad、Apple TVで利用可能。自宅でやる場合には、Apple TVが一番おすすめだ。ただ、筆者の環境のせいか、時々Apple WatchとApple TVが、うまく連携できないことがある。そういう時にはiPhoneで再生して、その画面をテレビにミラーリングすることもある。
しかし、その方法だとなぜか言語設定が毎回英語に戻ってしまう。そのたびに日本語に設定し直さなければならず、少し面倒だ。iPhoneのままだと画面が小さいので、やはりできることならApple TVで再生するのが一番快適。

コンテンツは、ヨガ、メディテーション、マインドフルネス、ピラティス、筋力トレーニング、ダンス、コア、HIIT(高強度インターバルトレーニング)、キックボクシング、サイクリング、トレッドミル、ローイングの12種類。
サイクリング、トレッドミル、ローイングの3種類は機材が必要なので、ジム(もしくは自宅に機材がある人)用だが、その他のコンテンツは、ヨガマットとダンベルがあればできるようになっている。ヨガマットとダンベルはスポーツ用品店で多少のコストで入手できるので、用意してみてもいいと思う。
ただ、静かに呼吸するだけのワークアウトもある
『ワークアウト』というと身構えてしまう人もいると思うが、『メディテーション』のように静かに呼吸を整えるだけのコンテンツもある。朝起きたばかりの時や、寝る前に静かに呼吸を整えるのも悪くない。

『マインドフルネス』はその言葉のイメージと違って、軽いストレッチのような運動が入っている。筆者はランニングに行く前などに、このマインドフルネスで少し体を温めたりするようにしている。

ストレッチ的な運動といえばヨガもいい。メニュー画面を見ると「それは無理!」というような難しいポーズも含まれているが、中には取り組みやすい運動もあるので、筋をじっくり伸ばしたい時や体をほぐしたい時などは、ゆっくりとヨガをやってみるのがおすすめだ。どっちにしろ、自宅でやっているんだから、できないところはスルーしても恥ずかしくはない(笑)
お気に入りは、筋トレ。

他の運動はジャンプしたりする場面も多いため、ご近所に気兼ねするが、筋トレの場合はそうした動きは少ない。自宅のリビングで筋肉にちょっとした負荷をかけられるのが利点だ。筆者の家にあるのはわずか5kgのダンベルなので、トレーナーの方が使っている12kgや15kgのものに比べれば、それほど大きな負荷はかけられない。まあ、無理をしない範囲でできればいいかと思っている。

筋トレの後にランニングなどの有酸素運動を行うと、筋肉でのエネルギー燃焼が促進され、カロリー消費が増大して痩せやすくなるといわれている。そのため最近では、ランニングに出かける前に Apple Fitness+ を活用して筋トレを行うようになった。
筆者のようにApple Watchを着用したり、新しいAirPods Pro 3を使用したりしている場合は、このように心拍数が表示され、消費カロリーなどがAppleのフィットネスアプリに記録されていく。

実は少々気恥ずかしいが、ダンスも楽しい。
筆者のようなおっさんが自宅リビングでダンスをしている姿は、他人に見せられるものではないが、自分一人でやっている分には楽しいし、思ったよりも大きなカロリー消費になるので良いように思う。

アクティビティによってはご覧のように、どのぐらいのカロリーを消費したか、またそれは全体の中でどのぐらいのポジションにいるのかが表示される。ダンスでうまく動きができなかったなぁと思ったのだが、参加者の中の中間にいるのなら「まあいいか」と思えた。他にもできていない人はいるのだ。
お気に入りのトレーナーを見つけよう!

Apple Fitness+のApple表参道の発表会に登壇したみなさんと一緒に記念写真を撮らせてもらった。一番左はフィットネステクノロジー担当シニアディレクターのジュールズ・アーニー。次がシェリカ・ホルマン、筆者を挟んで飯田クライン“ダイス”大介、キム・ゴー、ブライアン・コクラン。
面識があるから、ついここに登壇したトレーナーの方のワークアウトを好んでやってしまう。毎日のように彼らに合わせて身体を動かしていくと、「この人のプログラムがいいな」というファンのような気持ちが芽生えてくる。アプリでも、トレーナー基準でワークアウトを選べるようになっているのは、そういうユーザーが多いからだろう。
また、必ずしも若くて、すごく鍛えられた身体をしたトレーナーばかりではなく、様々な年齢、性別、人種、体格のトレーナーの方がいらっしゃって、気後れを感じさせないのもAppleらしい。
気持ち的に腰が重いのは重々承知だが、ぜひいちど動きやすい服に着替えてApple Fitness+にトライしてみていただきたい。簡単な運動をするだけで、一日中身体が快適に動くことを感じられるはずだ。今、筆者は筋肉痛だが、これも普段使わないような筋肉をちゃんと動かせた証だと思っている。
(村上タクタ)
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