阪田マリンがガイドを務めた昭和レトロバスツアーレポート。『スローなブギにしてくれ』が私の原点にして頂点

11月15日、阪田マリンとともにめぐる「スカパー!昭和純喫茶バス」というツアーイベントが開催。昭和40年男編集部が同乗し、参加してきました。

中森明菜の「BLONDE」がいちばん好き

ロンドンバス2階から昭和への愛を伝えた

本誌昭和40年男の最新号の特集「どっこい生きてる昭和」でも掲げているように、2025年は昭和100年。衛星放送のスカパー!ではその昭和100年を記念して現在「スカパー!昭和テレビ」と題した特別編成を展開中だ。その一環として、東京都内の昭和スポットを阪田マリンとともに巡ろうというバスツアーが企画され、イベントや誌面を通して阪田さんと付き合いのある本誌編集部も同乗してきたという次第であります。

この日の阪田さんはピンクのジャケットと白地に黒い水玉模様のスカートの衣装に身を包んだ、かわいい風のバスガイドといった出で立ち。午後3時、しっかり着こなした彼女の「出発!」の掛け声で、メディア関係者と一部一般の方を乗せたバスが動き出した。表参道を出発したバスは、246通りを原宿方面へ向かい、そこから六本木、東京タワー、銀座・日比谷エリアを回り、表参道に戻るコース。それぞれの街を通るタイミングで、阪田さんがその街にまつわる昭和エンタメのエピソードを披露していく。

たとえば、原宿エリアでは、彼女さんが昭和を好きになるきっかけになったチェッカーズの思い出話(原宿でフミヤのような前髪の人と出会えないか探していた。「Song for U.S.A.」の歌詞の中の“ティーンネイジのまま約束だよ大人になってくれ”という言葉を今も忘れないようにしている」など。NHKホールに差し掛かったあたりでは「中森明菜さんの曲では『BLONDE』がいちばん好きで、女性の感情を歌ってくれている歌詞に共感する」などと話を展開。

銀座・日比谷エリアでは、映画『銀座の恋の物語』での石原裕次郎の素晴らしさを解説したほか、角川映画への思いも披露。傑作が揃うなかでもおススメなのが『スローなブギにしてくれ』とのことで、浅野温子主演の同作を「「キラキラしていない、負のオーラをまとった作品。私の原点にして頂点」と絶賛した。

昭和へのタイムスリップ気分を満喫

当日ふるまわれた特別メニュー。どれも美味でした

都内を回るなか、バス内では昭和の純喫茶をイメージした特別メニューがふるまわれた。クリームソーダ、ハムカツサンド、たまごサンドにプリンはどれも美味で、舌でも昭和を味わうことができたのは格別にうれしく、皆一様に舌鼓を打った。阪田さんはプリンが特に気に入ったそうで「マリンだけに、とってもうまリン!」とゴキゲンだった。

約2時間のツアーを終えた阪田さんは「自分も勉強しながら、昭和にタイムスリップした気分で楽しめました」と大満足の様子。昭和の魅力については「不完全の中にある美しさだと思っています」としたうえで「音楽を聴くにしても、今は配信アプリですぐに聴ける時代ですが、昭和の時代はジャケットからレコード盤を取り出してプレーヤーに針を落として音楽を聴いていました。手間をかけることによってありがたみを感じられる気がするんです」と付け加えた。

「スカパー!昭和テレビ」が放送中!

レトロな小物に囲まれる阪田さん

日々都市開発が進む都内、昭和の面影がどんどんなくなっている状況ではあるが、今回、阪田さんのガイドを聞きながらダブルデッカーバスの2階の車窓から街のようす見て回ることで、そこかしこにかろうじて残る昭和を感じることができたのは収穫であった。

そんな阪田さんが観光ガイドとともに紹介してくれた昭和のエンタメが、現在スカパー!の各チャンネルにおいて「スカパー!昭和テレビ」として放送中だ。昭和のテレビを彩った、映画・音楽・ドラマ・バラエティ・時代劇・特撮などのジャンルを横断した秘蔵映像をはじめ、昭和の名作・歌手やアイドルの出演番組などを盛りだくさんで届けている。この機会にぜひチェックしてみよう。

特集ページ
https://www.skyperfectv.co.jp/program/st/promo/showa_tv/

【歌謡ポップスチャンネル】
「レッツゴーヤング♯29」
12月13日 午後11:00~
【ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ】
「映画『チェッカーズ SONG FOR U.S.A.』」
12月1日 午後8:45~
「チェッカーズ『1987 GO TOUR at 中野サンプラザ』【デジタルレストア版】」
1月12日 深夜1:30~
【WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽】
「松田優作主演 蘇える金狼(1979)」
12月12日 午前7:30~
「松田優作主演 野獣死すべし(1978)」
12月13日 午前8:30~

この記事を書いた人
竹部吉晃
この記事を書いた人

竹部吉晃

ビートルデイズな編集長

昭和40年男編集長。1967年、東京・下町生まれ。ビートルズの研究とコレクションを40年以上続けるビートルマニア兼、マンチェスターユナイテッドサポーター歴30年のフットボールウィークエンダーのほか、諸々のサブカル全般に興味ありの原田真二原理主義者。
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