はじめの儀式。~買ったらまず最初にやるべきこと~

摩耗や汚れに対するメンテも大事だが、購入直後に行うべき“儀式”も忘れてはいけない。中にはある種都市伝説めいたものも含まれているため、実際の効力に関しては自己責任で。悪しからず。今回の儀式執行人は怠惰心ゆえ、最低限のメンテしか行わないパピー高野。もちろん“儀式”経験もほぼゼロ。そんな高野に、校了直前に呼び出されたあべどん。借り物の革ジャンを着用して儀式に挑む!

パピー高野が実践! 革ジャン体操【難易度:★★★★☆】

モヒカン小川先輩が考案した、いち早く革ジャンにアジを出すための体操。新品の革ジャンを買う余裕がなく、やむを得ず使用感満載の私物ライダースで実践。そのあたりのツメの甘さはお許しを。

1.まずはモヒカン先輩の動画を拝見。

YouTubeのCLUTCHMAN TV上に、2022年にアップされていたモヒカン先輩の動画で革ジャン体操の流れをおさらい。さらに、数年前に販売していた『やりこみノート 革ジャン』に掲載されていた革ジャン体操の説明も熟読し、その両者の情報を掛け合わせることで予習は完璧。

2.前屈の儀。

かかる力が逃げぬようフロントは閉め、いざ「前屈の儀」。これは、肘部分の“ジャバラ”を出すための腕の交差と、見頃とジッパー部分を馴染ませるための前屈を組み合わせたもの。縫製糸が切れないよう徐々に力を加える。「モヒカン先輩! 僕も革のテンションを体で感じています!」

3.コークスクリュー。

腕を内側と外側にねじることによって、腕全体に様々なシワを刻む工程。袖部分を掴んで固定してから行うように。これに前屈を組み合わせる。思ったよりハードであることに気づき、息切れしだす運動不足気味のパピー高野。「これ、思ったよりしんどいぞ!!」

4.水分補給して前屈&コーク!

人生初、自らの意思で革を濡らすという行為に躊躇したが、ジャバラをよりくっきりさせるべく霧吹きで軽く濡らす。その後「前屈の儀」と「コークスクリュー」をもう一度。キツい。

5.ポイントでクセ付け。

ピンポイントでアジを出したい場所に霧吹きで水を吹きかけ、手で揉みクセ付け。先輩曰く「フラップや袖口などのエッジ部分がこなれ感が出ておすすめ」

6.神は細部に宿る。

ポケットの縁など、細かい箇所は綿棒に水を付けて濡らす。そして揉む。そうして生まれるパッカリングは全体のこなれ感を左右する。細かいからと侮るなかれ。

完成しました♡

初の体操は想像以上にハードだったぶん、達成感や愛着もひとしお。体力を消耗するため、難易度は星4認定。

あべどんが実践! スニーカー防水【難易度:★☆☆☆☆】

1.防水スプレーを振りかける。

1点に集中しないよう約20cmほど離し、表面が軽く湿る程度に3回ほどスプレー。できれば換気が十分な場所や屋外で行うべし。

2.風通しのいい場所で乾かす。

風通しのいい日陰に5〜10分以上置いておき、完全に乾かす。スウェード靴も同様だが、その場合はブラッシングで毛並みを整えること。

あべどんが実践! デニム風呂【難易度:★★★☆☆】

1.全裸+Gジャンで風呂に浸かる。

普段入浴時に当たり前に行っている服を脱ぎ捨てるという行為に“Gジャンを着る”という簡単なプラスワンで、シワの生成と糊落としを同時に行えるというタイパ重視の伝説の儀式。家族がいる場合には冷ややかな目に、ひとり暮らしなら虚しさに襲われるかもしれないが、すべては愛するデニムのため。(写真は風呂の中だとご想像ください)

2.腕の曲げ伸ばしを繰り返す。

革ジャンで言うところのジャバラ、つまり肘の部分に美しいシワをもたらすべく、腕をエッサホイサと曲げ伸ばし。これによってかつてのリアルワーカーを彷彿とさせる激しい色落ちを手にいれることができる、というウワサ。ここで「僕はカメラの前でなにやってるんですかね」と疑心暗鬼になるあべどん。

シワ、寄ってらっしゃい!

初心者には心理的ハードルが若干高いため、難易度は星3。世の中には土に埋めたりする儀式もあるそうで。奥が深いぜ。

パピー高野が実践! 革靴ボールペン【難易度:★★☆☆☆】

1.シワを入れたい箇所にボールペンをあてがう。

昔からファッション業界に伝わる古の儀式。革靴好きにとって、不本意なシワは最大の敵。まずは狙った場所にボールペンを当てよう。

2.かかとを上げてクセ付け!

カカトを上げて力を加えることで軽いクセが付き、理想的なシワが入る可能性が高まる。ボールペンは細くて直線的なものがベスト。

あべどんが実践! キャップ保護テープ【難易度:★☆☆☆☆】

1.「汚れ防止テープ」を用意。

本企画中、最も簡単な儀式。たとえばディスカウントストアのような場所で簡単に安く手に入る儀式用品「キャップ専用汚れ防止テープ」。

2.キャップに貼るだけ!

内側の汚れやすい場所などに貼ることで、汗染みや汚れを軽減できる。これで夏場も安心。スポーツ時にも使える汎用性の高い儀式。

(出典/Lightning 2026年2月号 Vol.382」)

この記事を書いた人
パピー高野
この記事を書いた人

パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
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