令和のウエスタンはここが違う! 「シュガーケーン」福富さんが提案する、王道とはひと味違うネオロカビリースタイル。

  • 2025.10.14

アメリカ西部の開拓時代、カウボーイや農夫たちが身に着けていた服装にルーツを持つウエスタンスタイルは、アメリカを象徴するファッションのひとつである。現代のアメカジブランドでも定番の要素として存在しているが、近年はそのウエスタンテイストをアクセントとして取り入れる動きが広がりを見せている。ここでは、そんなウエスタンデザインを提案するブランドのひとつ「シュガーケーン」の2025年版コーディネイトを紹介していこう。

横振り刺繍とエイジング加工が無二の存在感を放つ。

シャツ3万6080円、パンツ2万1780円/ともにシュガーケーン、Tシャツ7590円/ホワイツビル(すべて東洋エンタープライズ TEL03-3632-2321)、ベルト/HTC、シューズ/ジョージコックス

シュガーケーンの企画統括を務める福富雄一さんは、音楽をきっかけにウエスタンの世界に魅了されたそう。いわゆる1950年代の王道ロカビリーというよりは、1980年代に英国を中心に興ったネオロカビリーというジャンルに影響を受けた。

「’70年代後半ごろにロンドンパンクが台頭した影響でロカビリーが見直され、よりテンポが速く激しいネオロカビリーというジャンルに派生していきました。10代後半〜20代前半にかけて、そんなネオロカビリーにハマっていた私は、アーティストたちが着ていたウエスタンアイテムに興味を持ち、自分でも買ったり着用したりするようになったんです」。

スタイリングの主役は、SUGAR CANEからリリースされた新作のウエスタンシャツだ。

「ベースはウエスタンシャツの黄金期とされる1950年代に見られた王道の仕様ですが、見てのとおり、モチーフの刺繍と鋭いエイジング加工で、一枚でも十分存在感のあるシャツに仕上げています。両胸と背中にはネイティブ・アメリカンのブランケットに見られる幾何学模様を、左裾には雪や嵐を司るとされるサンダーバードの刺繍をあしらいました」。

アメリカ生まれの王道ロカビリーではなく、英国で隆盛したネオロカビリーがルーツにあるということもあって、王道のウエスタンブーツではなくDISPENSARYというブランドのスリッポンやGeorge Coxのブルースウェードシューズをウエスタンスタイルに取り入れるところが福富さんらしい。

「ベルトには、通称“ロンドンピラミッド”とも呼ばれる四角錐型のスタッズが付いていたり、足元にはジョージコックスを合わせたりと、英国のニュアンスもあるウエスタンアイテムを取り入れているところは、自分の“好き”が反映されていますね。ちなみに、このジョージコックスのシューズはブルースウェードレザーを使用しているのですが、ロカビリー界の王とも呼ばれるカール・パーキンスが『ブルースウェードシューズ』という曲を作っています。実はロカビリースタイルとも繋がりのあるアイテムなんですよ」

SUGAR CANE Lot No. SC29473 / BLUE DENIM WESTERN SHIRT EMBROIDERED AND AGED MODEL

シュガーケーンの定番として展開されているデニムのウエスタンシャツに、ネイティブな刺繍とエイジング加工を施したスペシャルモデル。ディテールは、黄金期とされる1950年代の仕様を同ブランドらしいクオリティの高さで再現している。3万6080円

雪や風を司るとされるサンダーバードの刺繍がアクセント。50年代らしい3連カフスと、白蝶貝を使った1点ずつ表情の違うボタンも魅力だ。

両胸にはネイティブアメリカンのブランケットに見られる伝統的な幾何学模様を採用。太番手の横振り刺繍は、どこか温かみもある仕上がり。

刺繍がヨークに跨っている点に注目。先刺繍ではなく、縫製してから刺繍を入れるため手間のかかる仕様。先刺繍では出ないアジがある。

【問い合わせ】
シュガーケーン(東洋エンタープライズ)
TEL03-3632-2321
www.sugarcane.jp

(出典/「Lightning 2025年10月号 Vol.378」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

なまため

2nd(セカンド)

I LOVE クラシックアウトドア

なまため

みなみ188

2nd(セカンド)

ヤングTRADマン

みなみ188

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部