令和のウエスタンはどう着こなす? 「フラットヘッド」が提案するのはシャンブレーウエスタン。

アメリカ西部開拓時代にカウボーイや農夫たちが着用していた服装を起源とするウエスタンスタイルは、アメリカを象徴するファッションのひとつだ。現代のアメカジブランドでも、少なからず定番としてあるが、この数年、ウエスタンの要素をアクセントに取り入れた ファッションに徐々に火が付いている。今回はウエスタンデザインのアイテムを提案している「フラットヘッド」の2025年版コーディネイトを紹介しよう。

原点はウエスタンシャツ。30年の歴史が宿る一枚。

ベスト18万7000円、シャツ3万3300円、ジーンズ3万7400円、ベルト1万8700円、ブーツ12万1000円/すべてフラットヘッド

デニムやレザーといった高品質な素材を使ったプロダクツで人気を博し、来年で創業30周年を迎えるフラットヘッド。その長い歴史の中で、最初の一歩とも言える記念すべき第一号製品は、意外にもデニムウエスタンシャツである。その後は、ジーンズブランドとして世界に名を馳せることになるが、ウエスタンシャツは当時から途切れることなく作り続けられてきた。まさにブランドの原点を象徴する一着と言えるだろう。

「いまや革ジャンやジーンズがブランドの主力商品ですが、ウエスタンシャツはデニム生地だけでなく、フランネルやレザーなど様々な素材でも展開しています。またシャツ以外の製品にもカウボーイスタイルを感じさせるプロダクツが多いことからも、ブランドの根幹には確実にウエスタンスタイルが息づいているんです」

そう語ってくれたのはフラットヘッド神宮前店の田中店長。今回のスタイリングではシャンブレー生地で仕立てたウエスタンシャツを使い、シンプルで男らしい着こなしを提案してくれた。レザーベストはどこかカウボーイを思わせる佇まいで、シャツとの相性は言わずもがな。タックインすることで細身のウエスタンベルトをさり気なく主張しつつ、ベルトと同色のブラウンのエンジニアブーツを合わせることで、開拓時代の空気を感じさせる技アリなコーディネイトに仕上がっている。

とはいえ決して難しい着こなしを提案しているわけでなく、等身大の着こなしなので、初めてウエスタンスタイルにチャレンジしたい人でも、簡単に取り入れられる。

「このスタイリングなら他の素材を使ったウエスタンシャツはもちろん、シャツ全般がコーディネイトしやすくなります。寒暖差が大きくなる秋口は、ネルシャツを合わせてみるのもオススメです。春〜初夏はTシャツに変えてもサマになりますよ」

ランドのルーツに根差したアイテムと、それを活かしたコーディネイト。フラットヘッドの根底にある“ウエスタン・スピリッツ”が息づく好サンプルと言っても過言ではない。

CHAMBRAY WESTERN SHIRT FN-SCW-003L

オリジナルの5oz.シャンブレー生地を使用したウエスタンシャツ。ウエスト部分をスッキリとシェイプさせた細身のシルエットが特徴で、シンプルながらも洗練された印象を打ち出している。色違いのホワイトシャンブレーも展開。3万3000円

バックヨークは今年から採用された一山のシンプルなデザイン。デニムシャツなどは二山や三山のタイプのヨークもラインナップしている。

見る角度で色味が変わる黄蝶貝のスナップボタン。素材本来の美しい表情を活かした作りが、シャツのアクセントとして際立っている。

ヴィンテージの風合いを再現するため糸から製作。低速のシャトル織機と太い緯糸を使い、程よいムラ感と柔らかな風合いを実現した。

【問い合わせ】
フラットヘッド・ネクスト
TEL026-275-6666
https://www.flat-head.com

(出典/「Lightning 2025年10月号 Vol.378」)

この記事を書いた人
サカサモト
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サカサモト

アメカジ系動画ディレクター

Lightning、2nd、CLUTCH Magazineの公式YouTubeチャンネル「CLUTCHMAN TV」のディレクター。元Lightning副編集長ということもあり、クルマ、バイク、ミリタリーなど幅広い分野に精通。現在はもっぱら動画作成機材に夢中。ニックネームは、スキンヘッドにヒゲ面をいう「逆さ絵」のような顔に由来する。
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