ロデオ会場の名脇役が身にまとった戦闘服。
ラングラーのアドバタイジングの中でも数少ないのが、ロデオ会場のピエロのために作った制服。一見、お気楽に見えるが、彼らは観客を盛り上がるだけでなく、ライダーたちの命も守った。
1950s RODEOCROWN PANTS
ピエロ役のスタッフが着用するため、そのキャラクター性も考慮し深い股上を用いたサルエルパンツのようなシルエット。この個体は実際に会場で着用されており、随所にライダーを守った際に受けたと思われるダメージが。その激務を物語っている。
1950s RODEO CROWN SHIRTS
一見、カジュアルなシャツに見えるが、ピエロ役のために作られた希少なロデオクラウンシャツ。衣装のためタグにはサイズ表記がなく、通常のウエスタンシャツにはないエルボーパッチが付く。テキサスのディーラーより購入した。
1970年代には鐵馬乗りたちも魅了した。
全米プロロデオカウボーイ協会の公認ジーンズとなったラングラーは、1970年代に多角化する。タフなウエアを求める鐵馬乗りへもアプローチし、1979年にハーレーと公式ウエアを販売した。
1960年代からのロングセラーデニムジャケットである124MJをベースとしたハーレーとのコラボレーション。タフなブロークンデニムを使っており、一種独特なエイジングに。トリコロールカラーのタグも新鮮である。
当時のカタログでアンラインドデニムベストと紹介されている。ラングラーのアイコンとなったタフなブロークンデニムを用いている。ベースはハーレー社のタグのみであるが、この個体はバイカーがカスタムしている。
希少なフラッシャー付きのデッドストック。インラインでも展開されていたブーツカットモデルである945DENに、ハーレー社のタグをバックポケットに付けている。1964年頃に登場し、定番となったブロークンデニム。
1979年のハーレー社のカタログには、ラングラーとのコラボレーションがオフィシャルウエアとして紹介されている。タフなウエスタンウエアを鐵馬乗りも求めた。
(出典/「Lightning 2025年10月号 Vol.378」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/K.Hayashi 林和也 取材協力/ゴールドゲート https://goldgate.jp Instagram@gold.gate
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