ディテールからアイテムを読み解く
運動着が化繊主流となる中で、コットン地で作られるアイテムがカジュアルファッションの主軸となっていった〈チャンピオン〉目付き青タグのラインナップ。ブランドロゴを前面に押し出したアイテムが製作されるなど、カジュアル路線へと舵を切った様子がうかがえる。
杢のヘヴィーTシャツ「T1011」品番にソリッドカラーが登場。
「チャンピオン」が1930年代から作り続けるヘビーウエイトTシャツの後継モデル「T1011」(ティー テンイレブン)。1960年代から’80年代のアイテムで多く見られ、ヴィンテージ市場でも人気のあるアイテムだ。目付き青タグの時代になると、それまでの杢カラーだけだったものが、様々な単色ボディが登場する。


’70年代後期頃から「T1011」に使用された綿88%レーヨン12%のカットソー地は、肉厚で丈夫な質感が特徴。杢カラーはこの配合の生地を継続し、ソリッドカラーは100%コットンのカットソー地で作られていることがタグ裏に記載される。


この頃から、カジュアルなアイテムも増えてくる。
ブランドロゴをプリントや刺繍で胸や袖に大きく入れる。カレッジカラーにはない、当時らしいボディカラーとボーダーリブの組み合わせなど、カジュアルウエアとして作られたアイテムが豊富に存在する。


タグに入る住所がNYの場合は1992年以前まで。
タグ裏の所在地がニューヨーク表記であるならば本社がノースかロラナへ移動する1992年以前に製造されたものと推測できる。本社移転以降からはタグ裏に記載される住所にはノースカロライナと記載されるようになる。

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