ハワイ日系人が守り続けたコナコーヒー文化。せっかくならそんな歴史感じられる一杯を。

数あるコーヒー豆の品種のなかでも最高位に属するハワイ島コナで栽培されているコナコーヒー。実はハワイ日系人が築いてきた文化でもある。日系人が積み重ねてきた歴史あるコーヒーを今ハワイ島で作っている2つの農園を訪ねてみた。

最上のコナコーヒーを求めて栽培から焙煎まで。Pine Village Small Farm 村松小農園

ハワイ島の天候や環境あってこそ品質が保たれるコナコーヒーは生産量も少なく、認定の基準も厳しいため、世界的に最高級とされている。そんなコナコーヒーの農園が、コナのやや内陸側に位置するホルホロアという小さな街にある。運営するのは日本人の村松さんファミリー。村松ゆきおさんは、2010年に農業に携わりたいという思いで東京からコナに移住し、2013年に「村松小農園」をスタート。規模は大きくないながらも、先人から受け継がれてきた方法で、じっくりと丁寧にコーヒーを作り続ける。日本からでもオンラインストアを通じて購入可能だ。

7.9エーカーの農園内にはコーヒーの木だけでなくカカオの木も生えており、チョコレートを製作している。併設されたカフェスペースで味わう新鮮なチョコとコーヒーは格別。

【DATA】
78-6919 Palekena Rd, Holualoa HI
TEL+1(808)936-0904
13:00~17:00 火・木・土・日曜休
日本語対応 要予約
pinevillage@live.com
www.muramatsu.farm/ja

日系ハワイ人がコナで築いたコーヒー文化。Kona Coffee Living History Farm

コナコーヒーが成長してきた背景には、ハワイ日系人の存在が不可欠だった。かつてコナコーヒーの約70%は日本人が作っていたというほどだ。内田大作氏もその1人で、ハワイ移住後、職を求めてコーヒー栽培を始める。色々な国の移住者がコーヒー栽培に挑んだが、過酷な仕事だったため、ほとんど続かなかったという。日本人の我慢強さがあったからこそ、内田氏をはじめとしてハワイ日系人たちがコナコーヒーの栽培を続けてこれたのである。ここは、当時内田家が住んでいた家屋などをそのまま残し、ミュージアムとして人々の学びの場となっている。

1906年にハワイに移住してきた熊本出身の日本人、内田大作氏。1913年に農園として始動。

エツコ・ミラーさん。内田大作邸をほぼそのままに、当時の暮らしを再現するエツコさん。

【DATA】
82-6199 Hawaii Belt Rd, Captain Cook HI
TEL+1(808)323-3222 10:00~14:00(火・金曜のみ営業)
日本語ツアーあり
https://konahistorical.org

▼ハワイグルメはこちらをチェック!

アサイー、ポケ、サイミン……この夏ハワイ島で食べたいグルメお先に食べてきました!

アサイー、ポケ、サイミン……この夏ハワイ島で食べたいグルメお先に食べてきました!

2025年06月10日

▼ハワイのはアンティークショップはこちらをチェック!

アンティーク&ヴィンテージ好き必見! 有識者が通うハワイの名店5選。

アンティーク&ヴィンテージ好き必見! 有識者が通うハワイの名店5選。

2025年06月12日

(出典/「Lightning 2025年6月号」)

この記事を書いた人
パピー高野
この記事を書いた人

パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

Pick Up おすすめ記事

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...