La Conchita, Ventura,CA

東海岸のノースキャロライナで生まれ育ったトムは、幼少期から始めたサーフィンライフを追求するためカリフォルニアのUCサンタバーバラへ進学した。素晴らしいポイントに囲まれた彼の暮らしはサーフィンを中心に充実した毎日となり、さらにモーターサイクルや乗馬などといった趣味を加えて広範囲に拡大していった。
社会に出てアクションスポーツ業界に身をおいた彼は、その経験を活かしメイドインUSAにこだわったアイテムを集めたセレクトショップを立ち上げる。自身が幼少期から触れてきたノスタルジックな’70年代をテーマにしたライフスタイルをテーマにした店だ。
ベンチュラ・ダウンタウンに構えた“アイアン&レジン”と名付けた店は、旧きよき時代のエッセンスをふんだんに取り込んだショップ。自分の身の周りの物を自分らしく永遠のものにしていこうというコンセプトで、彼のライフスタイルをそのまま具現化し提案している。アイアンは彼が愛するモーターサイクル、レジンはサーフボード、それぞれのマテリアルを意味する言葉だ。
そんな彼が自分の住処として選び、こだわって仕上げた自宅は、ヒストリック・ハイウェイ101沿いのラコンチータという小さな街にある。海沿いに走る101に面したシダーサイディングで仕上げられた中規模サイズの二階建。カリフォルニアのシンプルな家というと平屋を想像しがちだが、毎朝の波チェックが欠かせないトムにとっては、海への眺望が良い背の高い家が必須だった。
彼のオフィスとしても使われている’80年代に建てられたこのサーフシャックは、2階のリビングからいつでも波をチェックできる。コンディションのよい日には自転車のラックにボードを乗せ、気ままにコースト沿いをクルーズし、まだ誰もいないスウェルを味わうのが醍醐味だという。三人の子供たちはすでにそれぞれが独立しているが、今でもチャンスがある限り、ファミリーでサーフィンを楽しむというよき父でもある。
2階のリビングからさらにロフトに上がった屋根裏が、夫妻のベッドルーム。適度な開放感と囲まれ感のバランスが素晴らしい。
こだわりのアイテムで、自分らしい空間に。
太平洋を一望できる、サーファーにとって理想のリビングルーム。調度品や小物には、トムが世界中を旅して集めてきたアイテムがあしらわれる。
オーナー自身が体験してきた、トラベルの楽しさやアドベンチャーの醍醐味を散りばめたIRON & RESINの店内。
乗馬といっても、アメリカでは本格的なカントリーホースライディングが楽める。まるで映画のワンシーンだ。
サーフィンをはじめ、モーターサイクルや乗馬など”RIDING”というストーリーを基にしたアイテムをセレクト。
(出典/「Lightning 2025年3月号 Vol.371」)
Text/Y.Makino 槙野雄介 Photos/D.Nakamura 中村大介
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