敷く、飾る、掛けるが自由自在。空間にオリエンタル風味をプラスしてくれるトライバルラグの基本、4カテゴリー解説。

トルコやイランの遊牧民の女性たちが織り上げたキリムや、少し毛足の長いトライバルラグの専門店「ガラタバザール」。アンティークから新作までを取り扱い、その商品点数は数知れず。敷物だけでなく照明や雑貨など、オリエンタルデザインのアイテム群を物色。基本を押さえつつ、インテリアとして家に招き入れたいアイテムをピックアップ。

遊牧民の伝統技術を、空間デザインの味付けに取り入れてみる。

東京・中野区、青梅街道沿いに一際オリエンタルな雰囲気を醸し出す店がある。トルコやイランを中心にキリムやトライバルラグを扱う「ガラタバザール」だ。

オーナーの田草川さんが、学生時代に訪れたトルコのオールドキリムに魅了され、23年前に店をオープン。年に4回ほど現地へ行き、そのたびに5000枚以上のキリムの中からお眼鏡にかなったモノだけを買い付けるそう。店内にはそれらが何十枚も重ねられところ狭しと置かれていた。

「扱っているキリムは1900年代初頭のものから新品まで様々あります。元々は遊牧民がすべて手織りで作っていたため、同じ柄でも作り手によって少しずれていたりするのですが、それも味ですよね」

キリムやラグは敷物として使うイメージだが、特に薄手のキリムはソファに掛けたり、間仕切りとしても使え、その役割は想像を遙かに超えている。

織物であれば比較的気軽に取り入れやすいし、1枚置くだけで部屋の印象がガラリと変わるのも面白い。とにかく商品点数が多いため、まずはHPで気に入ったものをチェックしてからの来店しよう。

Category…01 トライバルラグ

直訳すると「部族の絨毯」という意味のトライバルラグ。トルコやイラン、アフガニスタンなどの少数民族が自分たちで使うために織り上げた絨毯だ。重厚感のある通年を通して使えるデザインに注目したい。

トルコ絨毯/ヤージベディル

赤、紺、アイボリーのシンプルな色使いが一般的なヤージベディルというエリアの一枚。トルコならではのデザイン。約191×113㎝、16万5000円。

部族絨毯/バルーチ

レッドのフィールドに、黒糸で幾何学模様が織られたギュッと目が詰まったラグ。1970~2000年代製作。約189×97㎝、12万1000円。

手織り絨毯/リプロダクト

人気のコーカサス地方のアンティークデザインを再現した一枚。天然の染料で使い込んだような色ムラを付け織られている。177×118㎝、22万円。

Category…02 キリム

中近東の遊牧民の伝統的な平織りの敷物をキリムという。毛足がないので使いやすく、テント生活で敷物の他に間仕切りや布団、収納用袋など様々な用途で使われてきた。ソファなどのカバーとして使ってもいい。

オールドキリム/アダナ セッジャーデ

1920~’30年代のもの。細い糸を使って織られており、柔らかな織り地。使用感がなく織られたままの状態に近い。180×109㎝、35万2000円。

カイセリキリム/セッヂャーデ

イーブルアイと麦の穂をモチーフにしたデザイン。微妙な色彩を時間を掛けて調整して染め上げた希少な一枚。約181×128㎝、6万3800円。

手織りキリム/ウシャク

母神が腰に手を当てている姿や狼の口などをモチーフにデザイン。ピンクなど優しい色合いで子ども部屋に最適。約198×146㎝、12万1000円。

Category…03 ギャッベ

ペルシャ語で「毛足の長い絨毯」という意味。イランの遊牧民族が草木染めした羊毛で手織りした絨毯で、丈夫でふかふかな弾力性が特徴。天然ウールの肌触りが心地よく、小さいサイズから大判カーペットまで用意している。

ギャッベ/バナフシェ

ブルーグリーンのグラデーションで上品で落ち着いた雰囲気。毛足が短めの刈り込みになっており目が詰まった一枚。約126×81㎝、9万6800円。

ギャッベ/ライオン

ライオンと動物、生命の木をモチーフにしたデザイン。新品だが、20世紀中頃に織られたギャッベを再現している。約90×111㎝、13万2000円。

Category…04 その他

薄手のキリムは敷物としてだけでなく様々な使い方ができる万能織物。ガラタバザールではキリム初心者にも手に入れやすいクッションカバーや、キリムを組み合わせたスツールなど多様なアイテムも用意している。

オールドキリムの木製家具

オールドキリムを貼ったオットマン(3万5200円)。雰囲気のある仕上がり。スツールやアームチェアなどもある。

オールドキリムクッション

オールドキリムをクッションカバーに。いろいろな柄を組み合わせて自分だけのコーディネイトを楽しめる。キリムによって価格が変わる。

【DATA】
ガラタバザール
東京都中野区中央3-32-1
TEL03-6715-7200 10時~18時(予約がおすすめ) 月曜午前・水曜休
https://www.galatabazaar.com

(出典/「Lightning 2024年10月号 Vol.366」)

この記事を書いた人
めぐミルク
この記事を書いた人

めぐミルク

手仕事大好きDIY女子

文房具、デザイン、ニッポンカルチャーなどのジャンルレスな雑誌編集を経てLightningへ。共通しているのはとにかくプロダクツが好きだということ。取材に行くたび、旅行するたびに欲しいものは即決で買ってしまうという散財グセがある。Lightningでは飲食、ハウジング、インテリアなどを担当。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...

時とエイジングを刻む。VAGUE WATCH&Co. × CONSIGLIERE THE 1ST SPECIAL WATCH

  • 2026.07.02

時計は時間を刻むもの。本来の目的はそれで十分だが、「エイジングするものに囲まれて暮らしたい」という自称革ジャンの伝道師・モヒカン小川はベルトにもこだわる。そんな彼が愛用するヴァーグウォッチとシルバージュエリーブランド「コンシリエーレ」のコラボウォッチには毎日身につけた分のエイジングが刻まれている。 ...

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

王道のデニムセットアップはボトムスで差をつけろ!

  • 2026.06.30

昨今のアメカジブームのなかで、注目度が高まっている“デニムオンデニム”のセットアップスタイル。王道ももちろん良いが、一歩先を行きたいアメカジラバーはボトムスで差を付けてみるのはいかがだろうか。気鋭のブランド「アンバースレッズ」が展開するデニムセットアップはそんな望みを叶えてくれるに違いない。 Amb...

Pick Up おすすめ記事

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

革とデニムの境界線を越える! デニムのように見えるけど実はコレ、革なんです。

  • 2026.07.02

前号でもお伝えしたが、天神ワークスの開発していた新しい革「リジットレザー」が完成し、この度、遂にレザージャケットとなって登場した。まずはこの写真を見てほしい。これは、天神ワークス代表の髙木さんが1カ月着込んだもの。このエイジング、まさにデニムじゃね? でも、レザーらしいエイジングも見え隠れする、唯一...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

夏のアメカジがもっと楽しくなる「HEATH」のオリジナルプリントT !!

  • 2026.06.30

横浜を拠点に“大人のアメカジ”を提案する「ヒース」。セレクトショップでありながらハイクオリティなオリジナルプロダクツに定評があり、遊び心のあるアイテムや限定モデルも多く展開している。その筆頭が7.4オンスの肉厚Tシャツシリーズだろう。 [caption id="" align="alignnone"...