アメリカ・ゴールデンエイジのボディカラーで生まれたキャデラックの電動オープンカーコンセプト「SOLEI(ソレイ)」

アメリカではリンカーンと並ぶ高級車ブランドであるキャデラック。GM(ゼネラルモータース)傘下のハイエンドブランドとして今でもアメリカン・ラグジュアリーカーに君臨するブランドだ。そんなキャデラックがコンセプトカーとして高級オープンカーを製作。往年のボディカラーと、現代的なEVシステムを組み合わせたそのスタイルは大胆にして華麗。SOLLEI(ソレイ)と名付けられたこのモデル。果たして市販されるのか。

新機軸を詰め込んだ2ドア4座のオープンモデルという最高級EVモデル。

キャデラックといえば巨大なボディに大排気量のエンジンを搭載し、常に最新のテクノロジーが投入されるだけでなく、そのラグジュアリーなデザイン、素材は常にアメリカの富裕層が乗るクルマの代名詞だった。

記憶に新しいところでは映画『グリーンブック』で、名ピアニストのシャーリーを乗せた1962年式キャデラック・ドゥビルなんかはまさにその当時の文化を表現していたシーン。

そんなキャデラックが披露したコンセプトモデルであるSOLEIは、キャデラックの歴史と伝統を現代に引き継ぐモデルとして生まれた。パッと見のスタイリングだけでも明らかに優雅でラグジュアリー。スポーツカーとはひと味違った雰囲気を持つオープンモデルになっている。

ちなみに車名のSOLEIとは「SOL(太陽)」と「LEI(レジャー)」からなる造語で、往年のエルドラドを思わせる華麗なスタイリング、デザインが特徴。

ベースとなるのは現在販売されているキャデラックのEVであるセレスティックをベースに2ドアモデルにしてオープン化。内装にはウッドや再生可能素材をふんだんに使ってラグジュアリーかつ地球に優しいモデルになっている。

さらに極めつけはボディカラーに1957~1958年のキャデラックに使用されていたマニラ・クリームというカラーを復活させたこと。

これによってアメリカの黄金時代に君臨していた往年のキャデラックのイメージそのままに現代版へと昇華さえたイメージを強く感じることができるってわけだ。

残念ながらドライブトレイン等の詳細は発表されていないけれど、ハイパフォーマンスモデルなEVであることは間違いなく、市販車をベースにしたコンセプトモデルなだけに、限定的に量産される可能性は高いのではないかと思われている。

もし発売されればビバリーヒルズやハリウッド、それにマリブなんかでよく見かけるクルマになることは間違いなさそうである。

リアのデザインはベース車となるセレスティックとは大きく違うデザイン。ホイールベースはそのままで2ドア化することで伸びやかで優雅なスタイルに仕上がっている。タテ型の左右のテールランプや大型のオープンモデルっていうところも往年のキャデラックらしい。

ベースとなったセレスティック同様4キャプテンシートの4座を踏襲。内装はボディ同色のマニラ・クリームのレザーがメインとなっている。コンソールに装備される充電マットには菌糸体という再生可能なキノコの根の構造からヴィーガンレザーを作る「ファイン・マイセリウム」が使用され、素材にも先進性を追求している。

ドアパネルやシートバックにはリアルウッドが使われる。ウッド調プラスチックでは高級車とは言えないからね。ここにはキャデラックが掲げるデザイン哲学である「アート・オブ・トラベル」を基本理念としたデザインになっている。

後部座席の中央には高級車の代名詞でもあるドリンクセラーを装備。収納よりもラグジュアリーな装備の方がセレブには喜ばれるというわけだ。

今回のコンセプトモデルのベースになったバッテリーEVのフラッグシップセダンと生まれたキャデラック・セレスティックがこれ。これでも十分にラグジュアリーである。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

  • 2026.05.22

「アイヴァン」2026年春夏の新コレクションとして突如発表された“ヒストリック コレクション”。これまでにもアーカイブを現代に甦らせる試みは幾度か行われてきたものの、どれも細やかなアップデートが施されていた。文字通りの“完全復刻”は今回が初となる。 アイヴァンには立ち返るべき原点がある どこぞのヴィ...

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

夏を彩るカラーゴールド。「市松」定番の18金シリーズはカラバリ豊富で夏に欠かせないアクセサリー

  • 2026.05.18

湘南に工房を構えるオーダーアクセサリーブランド「市松」。1997年に創業し、その2年後から27年も続く定番の18金シリーズは、カラバリも豊富で、いまや欠かせないブランドの顔だ。プロダクツとしての魅力だけでなく、夏の装いにも重宝する。 「市松」の定番、特別な5色の18金 「酷暑日」という言葉が新たに発...

磨き続けた伝統が、新たな定番を生み出していく。「アリゾナフリーダム」の新作に注目

  • 2026.06.03

長く愛される定番には理由がある。そして、その定番を更新し続ける覚悟があるからこそ、プロダクツは生き続ける。今回、紹介する新作は、奇をてらった変化ではなく、受け継がれてきた意匠や職人技を礎にしながら、細部にわたり静かな進化を重ねた美しい作品たち。変わらないために進化し続ける。そこには揺るぎないクラフト...

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...