トライアンフ乗りが愛したブライトリング

意外に語られることの少ないバイク乗りの愛用時計。アメリカ流儀のトライアンフを愛し、街乗り、ツーリング、草レースなど様々なフィールドでその鼓動を楽しむトライアンフ・ラヴァーが選んだ手元の相棒は、現行ブライトリングだった。

デザインに耐久性や機能性も兼ね備えた、バイク乗りにうってつけの腕時計。

「トライアンフライオット」代表・Kazさん|今年最終回を迎えたオールド・トライアンフの祭典、『TRIUMPH RIOT』のオーガナイザー。6台のトライアンフを所有する生粋の愛好家

複数台のオールド・トライアンフを乗り分け、街乗りやレースを楽しむカズさんは全国のトライアンフ乗りに影響力を持つ、スタイルにこだわるバイク乗り。そんなカズさんが愛用する時計は3本のブライトリング。元々アンティークを好んでいたが、ブライトリングに辿り着いたのは機能とルックス両方の視点に基づく理由がある。

「ヴィンテージ・ロレックスが故障した時に、パーツがないから修理ができないと言われてしまったことがあって……。旧いバイクは振動も大きいし、故障の不安を考えて、現行を視野に入れました。クロノグラフが気に入って、旧いトライアンフにも合いそうだし現行なら安心だなっていうのが選んだ理由。ぼくは時間を見るのはスマホではなく腕時計で確認するから、耐久性や機能性も重要なんです」。

1884年にスイスで創業したブライトリングは、軍事航空産業やスポーツシーンを通して技術を磨き上げ、陸・海・空それぞれの分野でハイクオリティな時計を開発してきたブランドだ。レースや二輪四輪メーカーとのコラボなど、モーターカルチャーとの強い繋がりも注目される。

そして、伝統を踏襲するクラシカルなクロノグラフはブライトリングのアイコニックなディテールのひとつ。そう考えれば、旧いプロダクツを愛するカズさんがルックスと機能の両方の視点からブライトリングに辿り着いたのも自然な流れである。バイク乗りのリアルを体現するモノ選びと言えるだろう。

ヴィンテージバイクの草レースを趣味とするカズさんはレース中もお守りとしてブライトリングを愛用。ダートレースでは主にプレミエかトップタイムだが、ビーチレースのみダイバーズウォッチのスーパーオーシャンを愛用
最近は街乗りでもレースでもバイクに乗る時はDEUSコラボレーションモデルのトップタイムがメインだと語るカズさん。モータースポーツと縁の深いヒストリーやヴィンテージバイクと相性の良いクロノグラフのデザインが魅力だ

ライダーが身につけるべき一生モノのタイムピース。

BREITLING TOP TIME B01 DEUS

1960年代、ブライトリングの伝統であるクロノグラフを受け継ぎながら、かつ当時の若者を意識したモダンなテイストを取り入れて開発されたトップタイム。モータースポーツとも親和性が高いモデルで、モーターカンパニーと様々なコラボレーションを発表してきた。こちらは昨年発表された、バイクやサーフをバックボーンに持つデウス・エクス・マキナとのコラボモデル。カズさんは黒の文字盤とクロノグラフのデザインが気に入って愛用しているのだとか。

裏面はスケルトン。自社製ムーブメントB01は、2万8800振動/時、パワーリザーブ約70時間でコラムホイール、垂直クラッチを採用

BREITLING SUPER OCEAN HERITAGE

カズさんがバイク以外のシーンで最も着用頻度が高いのがスーパーオーシャン・ヘリテージ。44㎜の大振りのケースの重厚感や、ステンレスメッシュベルトとセラミックのベゼルの美しさに惚れて購入したのだとか。海洋探査での使用や軍用のダイバーズウォッチとして誕生した1950年代のファーストモデルをイメージソースとした、三針のクラシカルなスタイルに最新技術を搭載する、スポーティかつエレガントな雰囲気を持つ一本だ。

スーパーオーシャンはダイバーズウィッチであるため、裏蓋がスクリューバック(ねじ込み式裏蓋)になっており、水深200mまで耐えうる高い防水性を誇る

BREITLING PREMIER B01 CHRONOGRAPH

カズさんにとってのファースト・ブライトリングは、スプリットセコンド・クロノグラフを備えるプレミエ・クロノグラフ。1940年代にルーツを持つモデルで、黒の文字盤に2つのクロノグラフを備えるシンプルかつレトロなデザインに注目して「オールド・トライアンフに似合いそう」という理由から愛用。このプレミエとオールド・トライアンフと共に全国各地の数々の草レースを行脚し、走り抜いてきた思い入れの深い一本なのだとか。

搭載ムーブメントはトップタイムと同じく『B01』。伝達方式に垂直クラッチ、作動方式にコラムホイールを採用する高精度に加え、メインテナンス性の高さも特徴

(出典/「Lightning 2024年8月号 Vol.364」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

労働者やアウトドアマンに愛された実用服。「ウエアハウス」のフランネルシャツ

  • 2026.10.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 糸そのものから再現し旧式の織り機を用いて製作 フラン...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

究極のクラシックを背負う。英国発バッグブランド「Billingham」のカメラバッグ『System-1』

  • 2026.09.24

英国生まれのバッグブランド「ビリンガム」。そして同ブランドを代表するモデル[システム-1]。"用の美"を極めたその実用性とルックスは昔も今も、服好きの心を捉えて離さない。 “機能美”を極めたクラシックバッグの筆頭 創業は1973年。写真を撮るのが大好きだったという創業者のために妻がカメラバッグを手作...

Pick Up おすすめ記事

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

TRUE SWEATWEAR, MADE IN JAPAN. “未来のヴィンテージ”となる究極のスウェット。

  • 2026.09.29

スウェットやTシャツを中心に、高品質なプロダクトを創り続けるジャパンブランド「RIDING HIGH」。生地や糸より前の“綿”から開発するなど、徹底的なモノづくりの姿勢は国内外で高い評価を獲得している。そんな彼らが生み出すプロダクトは、すべてメイド・イン・ジャパンである。 [caption id="...

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。