ジウジアーロデザインによる高級パーソナルクーペの決定版
’66年にジュネーブモーターショーで発表された117スポルトを祖にもつ117クーペは’68年に登場。ジウジアーロデザインによる流麗なボディラインをもつ高級パーソナルクーペだ。
117スポルトのデザインを極力変更することなく量産にこぎつけるため、プレス機で再現できない細部は職人の手によって仕上げられた。このことから初期のモデルは「ハンドメイドモデル」と呼ばれる。当然ながら手作業のために月産台数は少なく、’72年までの4年間に約2500台が販売された。価格も非常に高かったことから、現在でもファンが多く、後の量産モデルと比べても希少価値の高いモデルとなっている。
高級なクーペに見合う動力性能を得るために、エンジンは新開発され、当時の量産車としてはまだ珍しかったDOHCの1.6リッターユニットが搭載された。G161W型は、ソレックスキャブレターを連装し、120馬力を発生。スタイルに恥じないパフォーマンスを発揮した。
取材車両は東京のいすゞスポーツが所有する’71年式。ホイールが当時から定番のクロモドラに変更されているほかは、オリジナルディテールを色濃く残している貴重な個体だ。
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- 2024.08.08
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