アメリカの時流を色濃く残すグラフ誌は、いわばタイムカプセルだ。
LIFEを始めとするグラフ誌は写真を主体とした雑誌のこと。しかしながらニュースの速報性や具体性などは雑誌に比べテレビの方が優れていたため徐々に姿を消していく運命に。だが雑誌は記録性には優れているため、こうして当時の世相を現在でも振り返ることができるのだ。
そこでミッドセンチュリーにおける「ホーム」、「ファッション」、「トラベル」、「スペースエイジ」、そして「モータリゼーション」の5つに焦点を当てて振り返ってみる。
【家・インテリア】戦後から空前の好景気によって、人々の暮らしは華やかに。
第二次世界大戦後の好景気によって中流階級が台頭したアメリカ。生活が豊かになることでそれまでオーソドックスなライフスタイルにも、色彩豊かに、そしてエレガントに変化していく。1960年代になると郊外住宅地がより発展していく。
【1959年/LIFE】寝具製品の大手シモンズのソファーの広告。ミッドセンチュリーらしいパステルな色彩だ。
【1964年/LIFE】モトローラが手がける家電の広告。コーヒーテーブルにHi-Fiステレオを組み込んだ家電インテリアを販売していた。
【1959年/LIFE】アメリカの家電ブランドのゼニス社。「スペースコマンダー」という、無線リモコン付きテレビは当時画期的である!
【ファッション】労働着がファッションとなり、自由な発想でカジュアルスタイルが確立。
労働着であったジーンズが若者たちのシンボルとなり、ポップな色使いや個性的なデザインが誕生するなど、今のカジュアルウエアという概念ができたのもミッドセンチュリーから。この時代のウエアはヴィンテージ市場でも普遍的な人気を誇る。
【1956年/LIFE】“ペニーズの子供服は金が掛からない”と謳う広告。いつの時代も子供服は安くないとね、すぐ成長するし!
【1954年/LIFE】カウボーイに向けたラングラーの広告は下段のイラストに第一世代のデニムジャケットとして登場した111MJのイラストが描かれている。
【1954年/LIFE】1910年に水着ブランドとして誕生したジャンセン。その女性用コルセット型水着の広告。セクシー♪
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