「ベルベルジン遊歩道店」で見つけた、西海岸ヴィンテージスタイル。

  • 2023.08.15

日本有数のヴィンテージショップのひとつである原宿のベルベルジン。2021年にオープンした遊歩道店は、西海岸に精通する若き蒔田康介さんがバイヤーを務める。そんな期待の星に、今押さえたい西海岸古着を聞いた。

それぞれの年代のカルチャーと連動したファッションが、西海岸ヴィンテージの魅力。

「BerBerJin YUHODO」バイヤー・蒔田康介さん|1997年生まれ。千葉県出身。ベルベルジンに入社後、スタッフやバイヤーとして活躍し、自身がディレクションするベルベルジン遊歩道店を2021年にオープン。サーファーである。Instagram:@berberjin_kosuke

1年のうち半分ほどをアメリカ西海岸でバイイングを行う蒔田さん。地元が千葉ということもあり、10代からサーフィンを始め、ハーレーのチョッパーに乗るなど、洋服だけでなく、西海岸を象徴するカルチャーにも精通する。そんな蒔田さんに、今チェックしておくべき西海岸ヴィンテージをピックアップしてもらった。

「西海岸の魅力は、各年代に様々なカスタムカルチャーやユースカルチャーがあり、それと連動したファッションがあることだと思います。戦後にはバイクやホットロッドなどのカスタムカルチャー、’70年代にはサーフィンやフワラームーブメント、’80年代はスケート、そして今旬となっている’90年代のバンドや映画のTシャツなど、西海岸発祥のヴィンテージは色褪せない個性があります。

あとはなんと言っても西海岸と言えばデニム。近年はデッドストックの価格が高騰していますが、カリフォリニアらしさを求めるならエイジングされたブルーデニムが良いと思います。旧いものや珍しいヴィンテージは言わずもがな、’90年代のUSA製でもいい雰囲気のものがいっぱいありますし、年々数が減っていることを実感します。

今回は良いヴィンテージを中心に厳選しているので、値の張るものが多いですが、安くていいものがいっぱいあるのも西海岸ヴィンテージの魅力。実際にカリフォルニア現地の若い人たちもヴィンテージをうまく着こなしていますよ」

アロハシャツは、ハワイだけでなく西海岸ものも良作多し。

ベルベルジン代表の山田さんからプレゼントしてもらったという名作ランドオブアロハ。日焼けしたような色褪せた風合いがなんとも魅力的。この手の名作は、いつの時代も人気だ。

深みのあるネイビーカラーベースのレーヨンシャツは、カリフォルニアのメーカーが製作。ハワイアンシャツが流行したことで、本土でも同様のレーヨンシャツが’50年代に流行した。

人気の高いカジキ柄のオープンカラーシャツは、本土のシャツメーカーであるFLEETLINE製。この手のパターンで、2色使いのシンプルなものは少ないので、探すとおもしろい。

膝上の短めの丈が西海岸のスタンダード。

インディゴがしっかりと残ったカットオフショーツは、高騰しているリーバイスの501E。なんと蒔田さんが自らカットオフしただけあって、なんともバランスが良い丈感に仕上がっている。

こちらはヴィンテージではないが、大切にしているナルトトランクスのサーフショーツ。ヴィンテージにはありそうでないパターンやサイズ感であり、現行にしかいない魅力がある。

ムラ感のある不思議な風合いのあるブッシュショーツは、’70〜’80年代頃のリーバイスのもの。このファブリックは滅多に出てくることがなく、コレクターズアイテムになっている。

ザ・西海岸的なサーフヴィンテージも狙い目。

1960年にカリフォルニア・サンディエゴで創業された老舗サーフブランドであるハンテンのボーダーパーカ。アフターサーフで着るために作られたため、パイルを使っている。

1972年にスタートしたカリフォルニアを代表するサーフブランドであるオーシャンパシフィックのレアなオープンカラーシャツ。プリントした生地を裏使いしているのも魅力だ。

ストア系ブランドと思われるデニムのウエスタンシャツは、’60年代頃のアイテム。両袖に多くのリペアが入っており、なんとも雰囲気のある1枚。ヴィンテージの醍醐味を感じる。

【DATA】
BerBerJin YUHODO
東京都渋谷区神宮前4-25-33
TEL03-6434-0338
営業/13:00〜19:00
http://webstore.berberjin.com/
Instagram: @ berberjin_Yuhodo

(出典/「Lightning2023年9月号 Vol.353」)

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