バンブルビーは何代目? シボレーカマロの歴代モデルと中古市場を2024年の生産終了前に徹底解説!

2シーターのスポーツカーほどストイックではなく、スポーティなルックスながら、4座(2+2)というスペシャリティカーとして存在するのがアメリカ車ではポニーカー(小型の馬)というカテゴリー。このカテゴリーの先陣となったのはフォード・マスタングだけど、その急先鋒として追撃したのがGMがシボレーブランドから発売したカマロの存在。今ではシボレーを代表するモデルのひとつになっているが、そんなカマロも2024年モデルで生産終了とのアナウンスが。そんなシボレーを代表するモデルの歴史から新車までおさらいしてディグってみる。

コンパクトなボディは若者や女性オーナーもターゲットになったポニーカー。

デビューイヤーとなった1967年式のRSグレードのSSパッケージ。Photo by General Motors

フォード・マスタングに遅れはしたが、シボレーも1967年にカマロを投入したことが歴史の始まり。マスタングが1965年に登場し、爆発的な人気を誇ったのは、乗り手に合わせた多くの仕様(エンジンの種類や、足周り、快適装備などの有無)が選べたことと、当時は巨大なフルサイズカーやインターミディエイトサイズのモデルが主流で、コンパクトでスポーティなルックスのモデルが少なかったことがその理由。カマロもマスタング同様、スポーティなルックスで、マイルドな仕様からマッスルなグレードまでラインナップし、シボレーを代表するモデルへと成長していった。

第1世代 1967~1969年 スポーティなイメージのコークボトルライン。

クラシックカマロのなかでも人気のある1969年式SS。スポーティなルックスは当時のマッスルカームーブメントも手伝って好評だった。Photo by General Motors

1966年の秋に1967年式としてデビューしたカマロ。ボディスタイルは2ドアクーペとコンバーチブルの2種類で、搭載されるエンジンは2種類の直列6気筒からV8は5種類の排気量がチョイスできたことで、幅広い層にアプローチできる仕様が用意された。

最強モデルは375馬力の396ci(約6500cc)のV8だけでなく、当時のSCCAトランザムレースのホモロゲーションモデルとしてZ/28オプションも登場した。

これはレースのレギュレーションに合わせたハイパフォーマンスな302ci(4900cc)のV8を搭載。エンジンも4バレルのキャブレターやアルミ製のインテークマニホールドなどで武装され、パワーディスクブレーキや4速マニュアルを搭載した市販レースカーだった。また1969年式は、INDY500のオフィシャルペースカーに選ばれている。

レースシーンでもカマロは活躍し、当時の若者たちのスポーツカー熱を高めた。これは1967年式カマロをベースに、SCCAトランザムレースに出場したペンスキー・スノコ・カマロ。Photo by General Motors

第2世代 1970~1981年 マッスルカーのイメージを色濃く残すシャークノーズ。

初代とは大幅にスタイリングが変貌した第2世代。これは1970年式。ロングノーズ、ショートデッキが強調されたデザインになった。Photo by General Motors

1960年代後半から1970年代初頭のマッスルカームーブメントによって、ロングノーズが強調され、ボディも先代よりも大型化され、より戦闘的なスタイルに生まれ変わった第2世代。ボディタイプは2ドアクーペのみという設定に。左右のドアもリアシートへのアクセスを考え、初代よりも延長された。

エンジンは初代同様、直列6気筒からV8まで、10種類の排気量をチョイスでき、中でもスペシャルパフォーマンス・パッケージとして存在したZ/28パッケージではシボレーの名機といわれるLT-1エンジン(5700ccのV8で360馬力を発生)が搭載された。

大きく口を開けたフロントデザインは、後期モデルになると、安全基準をクリアするためにワンピースの大きなバンパーに変わり、最後期ではフロントマスク一体型のデザインへとマイナーチェンジされた。

d 第2世代の後期モデルは安全基準の変更にともなって、独立したバンパーは一体型へと変更された。これは1979年式の最強モデルだったZ28。Photo by General Motors

第3世代 1982~1992年 サードカマロの愛称で知られる直線基調のデザイン。

直線基調のデザインになった第3世代。フロントマスクも角目に変わり、時代感のあるスタイルに。Photo by General Motors

ハッチバック式のボディスタイルにフルモデルチェンジした第3世代。時代の流れも手伝って、直線基調のデザインへと大幅にスタイリングが変わり、ボディサイズも先代よりもひと回り小さくなった。ボディスタイルにはコンバーチブルモデルが復活し、エンジンは直列4気筒、V6、V8とバリエーションに。

最強モデルだったZ/28パッケージには1885年から1990年まで、さらなるオプションとしてIROC-Z(Interational Race of Championsの頭文字)が登場した。これはアップグレードされたサスペンションや、コルベットと同じインジェクションシステムを搭載したホットバージョンだった。

第4世代 1993~2002年 現代的なデザインに生まれ変わったモデル。

1993年式のZ28モデル。第4世代はフロントが尖った矢尻のようなデザインに。Photo by General Motors

先代のハッチバックスタイルを踏襲しながらも、曲線基調へと生まれ変わった第4世代。ボディスタイルはクーペ(Tバールーフもあり)とコンバーチブルがラインナップされた。搭載されるエンジンはV6とV8の2種類ながら、それぞれ排気量のラインナップを並べ、計5種類のエンジンをチョイスできた。ハイパフォーマンスなZ/28モデルに搭載された350ci(5700cc)のV8エンジンは275馬力を誇っていた。

1998年式でマイナーチェンジされ、フロントには大きく口を開けたグリルがデザインされる。

しかし、SUVなどの台頭によって、この世代のカマロや、その他スポーティカーのセールスが不調に。そのため2002年式でカマロの生産は一度終了となった。

第4世代後期モデルはマイナーチェンジによってフロントグリルが拡大。1998年式のSSモデルはエンジンフードにエアスクープも装備する。Photo by General Motors

第5世代 2010~2015年 ライバル車を追撃すべく8年振りに復活。映画で登場したバンブルビーも人気を底上げした。

初代カマロのスタイリングを取り入れながらモダンなデザインを融合して生まれた第5世代。写真は2012年式ZL1モデル。Photo by General Motors

フォード・マスタングや復活したダッジ・チャレンジャーといったライバルブランドの同カテゴリーのモデルに対抗するカタチで8年ぶりに復活した第5世代モデル。デザインは現代のカーデザインの主流ともいえるレトロ・モダンなデザインを採用し、初代カマロのディテールを取り入れたスタイルで登場した。

映画『トランスフォーマー』での活躍も手伝ってプロモーションも成功したモデルとなった。当初は2ドアクーペのみの設定だったが、2011年式からコンバーチブルモデルも追加。エンジンはV6とV8をラインナップ。2012年式では580馬力を発生するV8(6200cc)にスーパーチャージャーで過給したZL1モデル、2014年には7000cc自然吸気V8エンジンを搭載したZ28を登場させるなど、現代版マッスルカーともいえるホットバージョンも生まれた。

第6世代。2016~2024年 現代に復活したカマロも2024年式で最終モデルに。

2019年式ZL1モデルはフロント、リアともに空力性能を高めるエアロパーツを装備したホットなスタイリング。Photo by General Motors

同じGM傘下のキャデラックCTSやATSとプラットフォームを共通化することでフルモデルチェンジした第6世代。先代よりもサイズ的にはほぼ変わらない(若干コンパクトになった)が、90kg近い軽量化が図られている。デザインは先代をシャープにしたようなレトロ・モダンなスタイルを踏襲。

エンジンラインナップは大幅に変わり、直列4気筒ターボ(2000cc)、V6(3600cc)、V8(6200cc)、スーパーチャージャーで過給するV8(6200cc)。カマロ史上初めてターボエンジンがラインナップされた。

ボディスタイルは2016年式から2ドアクーペとコンバーチブルがラインナップする。2024年1月で生産終了がアナウンスされ、最終モデルとなる「コレクターズ・エディション」が発売された。

まだアメリカでは購入可能な新車の値段や燃費は?

新車であれば、まだアメリカでは2024年式の最終世代がオーダーできる。気になる価格は3万2495ドルから。もっともハイパフォーマンスなZL1は7万3695ドルからというプライス。スペックや装備によって幅広いラインナップを誇っている。

正規輸入モデルはアメリカほどグレードの選択肢はないが、左ハンドルのみで価格は668万円からとなっている。正規輸入の新車が狙えるアメリカ車というのもうれしい。

気になる燃費は6.2L V8搭載のLT-1モデルで街乗りリッター6.8km、高速走行でリッター10.2kmとアナウンスされている。

中古という選択肢はアメリカ車のなかでは個体数は多め。旧車はコレクター的価値もある。

かつてから日本には正規輸入もされていたカマロ。ヴィンテージモデルから現行モデルの中古車まで、輸入中古車専門店で比較的見つけやすいアメリカ車のひとつ。

ただし、初代や第2世代などのモデルは本国アメリカでもヴィンテージカーとしての価値も高く、きっちりとレストアされた個体は高値安定傾向。最近ではヤングタイマー的な年式の第3世代のカマロもじわじわと人気が出てきている。

現代モデルとなれば正規ディーラーでも中古の扱いはあるので、比較的選択肢の多いアメリカ車だといえる。現代カマロの中古であれば、年式よりも走行距離や整備記録の有無は気にしたいところ。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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