原宿=クレープ、いやいや「たこ焼き」です。

ファッション激戦区ながらフードやスイーツも群雄割拠の原宿で、ちょっと変わったたこ焼き店が誕生。それまでのベタなたこ焼きのイメージを一変させる”新感覚たこ焼き”が原宿のストリートフード文化に新しい風を吹かせている。

原宿に新感覚たこ焼き現る。

東京のファッション発信源にして、流行といえばこの街から始まると言われる原宿。そんな原宿の奥地にちょっと変わったたこ焼き店がオープンした。

原宿といえばクレープでしょ? というのは竹下通りであり若者世代だけの話で、ここたこ焼き「いちひく ex-ATM」は原宿でも横原宿(通称ヨコハラ、裏原でもない)と呼ばれている神宮前2丁目エリア。店名のex-ATMとは、ここが以前は某メガバンクのATMだったからというからおもしろい。

メインとなるたこ焼きも、いわゆるソースたっぷりで青のり、かつお節ではなく、出汁(だし)を利かせたシンプルな見た目。そこにお好みのオリジナルスパイスをかけて食べるというスタイルになっている。

さらにはサイドメニューで猿田彦珈琲に別注したコーヒーや、食べるミルクセーキがあるという変わり種である。

と、どこまでも想像を超えてくる店を作った「いちひく」のオーナーは、ストリートシーンで絶大な人気を誇るトイブランド「シークレットベース」のディレクターであるHIDDY(ヒディー)さん。

自身、関西出身なこともあり、幼少期から身近だったたこ焼き店を思いついた。

「もともとは原宿で、夜の飲み会ではなく、昼間に人と人が出会う場所を作りたかったんですよね。飲食店はやってみたいと思っていたので、オフィスの近くに物件が空いたので始めました。始めるからには自分の思い描いているスタイルでやりたくて。そうしたら誰もが想像するたこ焼き店にはならなかったってことです」と。

店名のいちひくとは、最近の何でも盛る文化(メガ盛りやレタッチによる盛った写真とか)に代表される足し算ではなく、あえて時代に逆行した引き算を大事にしたいと思ったから。

カッコよく表現すれば、当たり前のモノでも、ちょっと引き算することで、よりその本質に触れることができるのではないかという思いがそこにはある。

といっても、誰もが手軽に楽しめるたこ焼き。ちょっと小腹が空いたら原宿の奥まで足を伸ばしてみたらどうだろう。

新しい出会いがそこにあるかもしれない。

じっくりと焼き上げるたこ焼きはオーダーから15分が必要。しかももっとも美味しいのは焼き上がりから30分以内というふれこみ。のんびり待って、さっと食べる。そんなところも新感覚
アンティークのケロッグのディスプレイ台にはここのオリジナルスパイスが並ぶ。3種類のなかからお好みでふりかけて食べるのがおすすめ。スパイスは別途販売もしている
キッチンには古来からの江戸文字をベースにモダンなアートワークを得意とするスニーカーウルフの作品が。ここが原宿のストリートだということをあらためて教えてくれる
招き猫ならぬ首振りの招きタコ(商品名は多幸)も。トイブランドのシークレットベースが展開するだけあって、こういうところは抜かりなし。底に「笑倍繁盛」の文字が入る縁起物。当然日本製。9900円
シンプルな見た目に焼き上がるたこ焼きが新感覚。出汁の利いた感じはもんじゃ焼きを丸く焼いたような感覚とも言われている。たこ焼きは10個入りで400円。猿田彦珈琲に別注したコーヒーは400円、奥の右手にあるのは、長崎名物のミルクセーキで350円
たこ焼きにふりかけるオリジナルのスパイスは右からウメ、パクチー、カツオ。各650円で販売もしている。静岡県のお土産で有名なバリ勝男クンで有名なシーラックが全面協力しているという本格派。原宿土産にもどうぞ
「昼間でも人と人が気軽に出会えるような場所を作りたかった」と話すHIDDYさん。すでに平日の昼間から原宿らしく、様々な分野の人が集まる「不思議な場所」になっている

【DATA】
いちひく ex-ATM
東京都渋谷区神宮前2-20-12 1F-B号
12時~18時頃(仮)
TEL03-3403-8188
https://www.instagram.com/ichihiku_ex_atm/

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

大人の夏はゆるくてこなれ感があるコーデが気分。“アジ”のあるピグメントTとデニムさえあればいい

  • 2026.04.17

ハナから古着みたいに着られる、アジのある服が大好きだ。「ジムマスター」が今季推すピグメントTとデニムも、加工感が素敵。いい“アジ”を知り尽くすふたりも、どうやら気に入ったご様子です。 「MIA MIA Kuramae」ヴォーンさんは、ピグメントTにオールインワンを着崩して合わす! 色ムラによる古着ラ...

スニーカー派こそ知っておきたい、「クラークス オリジナルズ」の名作シューズとその歴史。

  • 2026.05.12

ご存知、英国生まれのシューメーカー「クラークス オリジナルズ」。実は本誌が標榜するアメリカンスタイルとも縁深い同ブランドの魅力について創業から現代にかけての歴史や数々の名作とともに、再考してみたいと思う。 英国で生まれ、アメリカで人気に火がついた稀有な存在。 アメカジ好きの本誌読者の皆様は、クラーク...

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」がシルバー300個、金30個の限定アイテムを発売。トリプルコラボのデニムにも注目!

  • 2026.05.11

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」からメモリアルな逸品が登場。限定なのでこの機会を見逃すな! また、定番のアイテムも一挙紹介。ハンドメイドならではの美しい細部に注目だ。※価格は全て税抜きです 【NEW ARRIVALS】30th Anniversary Arrow Feather Ser...

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...

Pick Up おすすめ記事

夏服選びはエイトジーで完成させる! “ちょうどいい”アメカジアイテムが続々登場

  • 2026.05.01

エイトジーで完成させるお気に入りの夏支度。アロハにショーツ、Tシャツなど、エイトジーらしい“ちょうどいい”アメカジアイテムが今シーズンも徐々に揃い始めているぞ。 生地、グラフィック、色合いがマッチし、まるで着るアートピースのような存在感。|Waikiki Leaf & Fish Lot:8A...

夏を装いが物足りない時のひと工夫。涼しげな素材と優しい配色で気軽に“レイヤード”を楽しむ

  • 2026.04.16

シャツとジーパン。それだけで成立することは分かっていながら、やっぱりちょっと物足りない、と感じたときに思い出してほしいキーワード。それは、レイヤードだ。ぜひ夏の装いのひと工夫に加えてもらいたい。 涼しげな素材×優しい配色のレイヤード 夏に着るトップスはシャツとインナーだけになりがち。だが、シャツの下...

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...

大人の夏はゆるくてこなれ感があるコーデが気分。“アジ”のあるピグメントTとデニムさえあればいい

  • 2026.04.17

ハナから古着みたいに着られる、アジのある服が大好きだ。「ジムマスター」が今季推すピグメントTとデニムも、加工感が素敵。いい“アジ”を知り尽くすふたりも、どうやら気に入ったご様子です。 「MIA MIA Kuramae」ヴォーンさんは、ピグメントTにオールインワンを着崩して合わす! 色ムラによる古着ラ...

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」がシルバー300個、金30個の限定アイテムを発売。トリプルコラボのデニムにも注目!

  • 2026.05.11

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」からメモリアルな逸品が登場。限定なのでこの機会を見逃すな! また、定番のアイテムも一挙紹介。ハンドメイドならではの美しい細部に注目だ。※価格は全て税抜きです 【NEW ARRIVALS】30th Anniversary Arrow Feather Ser...