原宿に新感覚たこ焼き現る。
東京のファッション発信源にして、流行といえばこの街から始まると言われる原宿。そんな原宿の奥地にちょっと変わったたこ焼き店がオープンした。
原宿といえばクレープでしょ? というのは竹下通りであり若者世代だけの話で、ここたこ焼き「いちひく ex-ATM」は原宿でも横原宿(通称ヨコハラ、裏原でもない)と呼ばれている神宮前2丁目エリア。店名のex-ATMとは、ここが以前は某メガバンクのATMだったからというからおもしろい。
メインとなるたこ焼きも、いわゆるソースたっぷりで青のり、かつお節ではなく、出汁(だし)を利かせたシンプルな見た目。そこにお好みのオリジナルスパイスをかけて食べるというスタイルになっている。
さらにはサイドメニューで猿田彦珈琲に別注したコーヒーや、食べるミルクセーキがあるという変わり種である。
と、どこまでも想像を超えてくる店を作った「いちひく」のオーナーは、ストリートシーンで絶大な人気を誇るトイブランド「シークレットベース」のディレクターであるHIDDY(ヒディー)さん。
自身、関西出身なこともあり、幼少期から身近だったたこ焼き店を思いついた。
「もともとは原宿で、夜の飲み会ではなく、昼間に人と人が出会う場所を作りたかったんですよね。飲食店はやってみたいと思っていたので、オフィスの近くに物件が空いたので始めました。始めるからには自分の思い描いているスタイルでやりたくて。そうしたら誰もが想像するたこ焼き店にはならなかったってことです」と。
店名のいちひくとは、最近の何でも盛る文化(メガ盛りやレタッチによる盛った写真とか)に代表される足し算ではなく、あえて時代に逆行した引き算を大事にしたいと思ったから。
カッコよく表現すれば、当たり前のモノでも、ちょっと引き算することで、よりその本質に触れることができるのではないかという思いがそこにはある。
といっても、誰もが手軽に楽しめるたこ焼き。ちょっと小腹が空いたら原宿の奥まで足を伸ばしてみたらどうだろう。
新しい出会いがそこにあるかもしれない。
【DATA】
いちひく ex-ATM
東京都渋谷区神宮前2-20-12 1F-B号
12時~18時頃(仮)
TEL03-3403-8188
https://www.instagram.com/ichihiku_ex_atm/