いつもの海、いつものクルマで。|2002 CHEVOLET ASTRO

ここで紹介するアストロのオーナーは、サーフ&マリンテイストのブランド「ブルーポート」の店長を務める野口努さん。自身も海沿いの街に住み、サーフィンを楽しむライフスタイルを満喫している。そんな野口さんが20代の頃から気になっていたクルマがアストロだった。

「BLUE PORT」店長・野口 努さん|気負わないサーフスタイルで登場した野口さん。波がある日は仕事前にも海に出かける。波のない日にはスケートボードを楽しむなど、根っからの横ノリ系スポーツの愛好家

商用車顔のアストロと、気負わないサーフライフ。

待ち合わせの場所に現れた一台のシボレーアストロ。ギラギラにカスタムされたモデルか、もしくは塗装のクリアが剝げたヤレた仕様か……サーフィンが趣味と言っていたから恐らく後者だろうな、と取材前は思っていた。だが、現地に現れたのはそのどちらでもない。端的に言えば普通の旧いアストロ。でも、何だか雰囲気のあるクルマだ。どうしてだろう?

その理由はフロントマスクにある。このアストロは2002年モデルだが、グリルをあえて商用車の物に変更。いわばグレードを下げたドレスダウン。それ以外はホイールも室内もフルノーマルだ。

2002年のヤナセ物だが、あえてフロントマスクを「カーゴフェイス」と呼ばれる商用車用のグリルに変更してドレスダウン。それ以外はフルノーマル

「20代の頃にアストロが流行ったんですが、当時は粗悪なクルマが多かったんです。今の時代にこれに乗るなら商用車っぽく仕上げてある物がいいと思って探しました。こういったクルマに乗るのも、年齢的にはギリギリですが(笑)」

1976年生まれの野口さんは旧いアメリカ車が昔から好きで、今までも様々なクルマを乗り継いできた。スピードを出すのは好きではなく、ゆったりと乗れるクルマが好み。趣味のサーフィンやスケートボードなど遊びのギアをたっぷり乗せることができ、それでいて公道で持て余すことのないサイズ感。アストロは野口さんの求めているものにぴったりだった。

積載量はもちろんのこと、3方向に扉が開くので、荷物の出し入れといった使い勝手がバツグンのカーゴスペース。ショートボードなら寝かせて積める

「ファーストカーなので家族と出かけるのはもちろん、仕事にも使います。かれこれ5年は乗っていますが、まだまだ乗りたいですね」

右のGMCサーフボードのラスターツアーズツインは日本未発売のカラー。左のファイヤーワイヤーのシーサイドは日本限定色。 どちらもショートボードだ
鎌倉のサーフ&スケートボードブランド「ハイドロ」のデッキ。左のデッキのトラックとウィールはセクター9の物を移植してカスタムしている
インディゴ染めの糸とオルテガ柄のジャカード織りを組み合わせたブルーポートのインディゴシャツ。2万2000円
時計はオメガシーマスター。20年ほど前に購入したもの。日常使いしているが、海に入る時は別の時計に付け替える
ブルーポートのタンクトップの胸元で、いい感じに経年変化しているペンダントはラリー・スミスとボタンワークスによるコラボアイテム

国産にこだわったオリジナルアイテムも人気。

ワーク、マリン、アスレティック、インディゴなどのキーワードをデイリーウエアに落とし込んだ「横浜発のアメカジブランド」。職人によるこだわりの国内生産なのも魅力のひとつ。店舗にはセレクトアイテムも数多く並ぶ。

【DATA】
BLUE PORT
神奈川県横浜市中区新港2-2-1 横浜ワールドポーターズ3 階
TEL050-1472-5625
営業/10:30〜21:00
https://heath.yokohama/

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2023年7月号 Vol.351」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

Pick Up おすすめ記事

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...