インポートバイク試乗インプレッション! ライトニング編集部が気になる8台を徹底調査!

輸入車として入ってくるバイクはとても魅力的だ。皆さんも「いつかは乗ってみたい!」と考えたメーカーもあるだろう。そこでライトニング編集部が気になる8台のインポートモデルをピックアップし、JAIA開催の試乗会で編集のイスカンダル功&ライター高橋祐介がライディングしてその実力を見てきた。今後の購入の指針になるように、本気の物欲センサーでチェックしてきたリアルな声をお届けする!

INDIAN MOTORCYCLE Sport Cheif|痛快なスポーツクルーザー。

スポーツチーフの特徴はアメリカンマッスルな空冷Vツインエンジンを搭載する点。1890ccの排気量で162Nmものトルクを発生させ、さらに3つのライディングモード(スポーツ、スタンダード、ツアー)が選択できる。名前の通りスポーツ走行を楽しめるクルーザーだ。足周りは倒立フォークにラジアルマウントキャリパー、リヤサスペンションにはFOX製とまるでレーシングモデルのような豪華な装備をもつ。328万円〜

「クルーザーはブラックじゃないとな~なんて思ってたけど、マットカラーの「ルビースモーク」が思いのほかいい。各部の質感も高く、高級感はかなりのもの。乗るとスポーツの名の通りの運動性能。クルーザーなのにコーナリングがこんなに楽しいなんて! 速くてカッコいいクルーザーならこれ一択でしょ 」(功)

「一番のお気に入りポイントは純正採用されたFOX製のリヤサスペンション! お尻が段差で突き上げる感触がいい感じ。路面情報もしっかり伝わるので、エンジンのスポーティさもあってアクセルをワイドオープンして乗っていたい。クォーターフェアリングはお腹まわりに風を巻き込まない点もグッド!」(高橋)

MOTO GUZZI V7 Stone|唯一無二の縦置き空冷Vツイン。

伝統の横置きV型エンジンを継承し続けるモトグッツィ。V7ストーンはスタンダードモデルとして850ccのユーロ5に適合したエンジンを搭載する熟成されたバイクだ。ヘッドライトはLEDを採用し、メーターはシンプルな丸形のデジタル仕様で、イーグルの羽ばたきを模したグラフィックが表示されている。モダンな車体デザインでホイールはアルミキャスト製。エンブレムは新デザインとなり、マフラーもブラックアウト化された。134万2000円〜

「セルを回した瞬間、ブルっと車体が揺れる。イマドキの電子デバイス満載のバイクと違うクセにとまどうが、周回を繰り返すとバイクと体が馴染み、いつの間にか夢中に。例えるならリジットデニム。毎日気軽になんて乗りたくない。休日に峠を走るためだけに使いたい。そんな特別感のある1台だ」(功)

「独特のエンジンのフィーリングが、特別な時間を過ごしているように感じた。特にコーナーを曲がるときの減速で、車体がエンジンブレーキによって大きく揺れると思い身構えていたが、スムーズな進入ができてしまい驚いてしまった。ハンドルの高さもちょうどよく、景色を見ながら走りたい!」(高橋)

TRIUMPH Speed Twin 900|モダンクラシックの人気者。

2016年に登場したボンネビルシリーズの水冷バーチカルツイン900ccのエンジンを熟成し、今回のスピードツインに搭載。さらにトルクアシストクラッチでクラッチレバーは軽くなっている。シート高は765mmとこの手のバイクでは低めの設定がされ、ベンチシートのクッション性を高め含め乗り心地を重視。ライディングモードは走行中にも変更可能な、ロードとレインの2パターンが設定している。ブレーキはブレンボ製でコントール性能と制動力も高い。115万5000円

「兄貴分のスピードツイン1200と違い、足つきベッタリな車格でまたがった瞬間にニッコリ。バーチカルツインの弾ける鼓動感と車体を前に押し出すトルク。アップライトなポジションと相まって、積極的にスポーツしたくなる。モダンクラシックシリーズの中で一番売れているのも納得。楽しいバイクってこういこと!」(功)

「最新なのにレトロな雰囲気が残っているスタイリッシュデザインはリラックスしたポジションで座れ、何時間でも走れそうな気がするほど。見た目以上に軽快で、900ccのツインエンジンはよく回る。加速も排気量なりに出るので追い越しなども余裕な感じだ。オフ好きとしてはスタンディングのポジションもいい位置だ」(高橋)

ROYAK ENFIELD HUNTER 350|「かわちい」系の単気筒モデル。

120年以上の歴史と伝統のロイヤルエンフィールドから放たれたHUNTER350は、街乗りを重視しフレームは最適化されたキャスター角と低重心化が図られている。心臓には低回転から高回転までスムーズに回る350ccのロングストロークエンジンを搭載。スイッチ周りは直感重視のレトロなデザインで、メータ周りはシンプルでありながらデジタル表示部も併せ持つ。今どきな部分はUSBポートを左スイッチBOXに備えているので、スマホの充電なども可能。65万7800円〜

「ホンダのGB350より小型なフォルムで、気負わずに乗ることができた。ローパワーだけど軽快なシングルエンジンのテイストは、’00年代に大ブームとなった国産ストリートバイクを思い出した。でも各部の質感と機能は圧倒的にこちらが上。彼女とタンデムして買い物に行ったり、ちょっとした遠出なんかも楽しそう」(功)

「必要にして十分な能力とかわいいデザインは正義! 車体の軽量さと18インチのタイヤ設定で小回りがとても利く印象だ。スピードを上げても怖さを感じにくく、安定してコーナーに入ることができた。よくある地蔵乗りをしても素直に曲がる。エンジンは単気筒の350ccで、パワーを使い切れるスペックなのも安心」(高橋)

Ducati Diavel V4|美しきスタイルの悪魔。

ディアベル専用の1158ccV4グランツーリスモエンジンは168馬力を叩き出す。軽量アルミモノコックフレームに片持ちスイングアームによってスポーツ性能も確保し、レース技術をふんだんに盛り込んだ6軸MIUで電子制御される。ライディングモードは4パターン(スポーツ、ツーリング、アーバン、ウエット)のモード選択が可能。筋肉質で力強いデザインが与えられ、テールランプはリヤフェンダー下部のハニカムが光る超個性派モデル。299万9000円

「悪魔の名を持つイタリアンバイク。乗る前は少し身構えたが、走り出すと全域で非常に滑らか。大柄なデザインだが、車体も軽く、足つき性もよい。尖ったデザインとは異なるスムーズさと安定感、そして俊敏な動き。いい意味で何だか拍子抜けしてしまった。ガトリングガンのようなマフラーエンドの形状が最高(笑)」(功)

「世界最高峰のMotoGPでも活躍しているDucatiらしくクルーザーに見える外観とは裏腹にめちゃくちゃレーシーな乗り心地。とはいえ、ポジションは前傾すぎなくて、幅広のハンドルと相まってラク。ステップ位置もフォワードコントロールではなく、ネイキッドバイクのような位置にあるので、乗り換えでも違和感なし」(高橋)

BMW M1000R|最新鋭のストリートファイター。

搭載される水冷4気筒エンジンは210馬力を発揮。5種類のライディングモードが設定され、マフラーはアクラポビッチ。さらにフロントフォークには電子制御のDDCが備わる。ホイールは通常アルミホイールだが、Mパッケージにはカーボンホイールが採用される。王道ストリートファイターのような見た目から想像できない、M1000RR譲りの特徴的な左右に備えたウイングはダウンフォースを発生させる。国内仕様としてETCを標準装備。265万2000円〜

「走り出した瞬間から感じた高性能っぷり。とにかく速い。いや速く走れる。スポーツライディングが得意ではない自分でも、もっと速く、もっと積極的に操りたいと思わせる、感性に訴えかけてくるエモーショナルなエンジン。狭い試乗コースでもここまで楽しいんだから、サーキットだったらどうなっちゃうの?」(功)

「羽が生えているんですよ! とにかく今まで見たネイキッドバイクの中で一番飛びそうな気がしてしまう雰囲気です。WSBKで活躍しているM1000RRの派生モデルってコトなのだからそりゃパワーも性能も桁違い。でもコンパクトなポジションだし、グリップヒーターもあるから弾丸ツーリングにもいいんじゃない?」(高橋)

Harley-Davidson Street Bob 114|これぞキング・オブ・モーターサイクル。

シンプルなストリートチョッパーとして2020年に登場したStreetBob114。エンジンは耳馴染みがいい1868ccミルウォーキーエイトエンジンを採用。軽量なSOFTAIL系フレームで剛性感との両立を図っている。メーターはスムージングされたかのようにトップブリッジ部に収まる。ヘッドライトはLEDで小型化され、洗練された雰囲気を感じさせる。ホイールは6本スポークのアナイアレイターキャストホイールが備わる。270万3800円〜

「ブレイクアウトやナイトスターも選べたが、ストリートボブを選ぶのがライトニング流(笑)。でもその判断は間違いではなかった。低速で鼓動を感じなら走るのが楽しいのは当然として、アクセル全開にして踏ん張りながら加速したら顔はニヤけっぱなし。やはりハーレーはキング・オブ・モーターサイクルだと思ったね」(功)

「3拍子の鼓動だけで満足してしまった。StreetBob114ってチョッパーだと思って乗らなくても楽しめちゃうんですよね。ハンドル位置が見た目ほど上がっているわけじゃないので、ぶら下がっている感じも少ないし、ポジションもごく自然。エンジンの鼓動と路面からの情報がダイレクトにくるのも気持ちいい!」(高橋)

TRIUMPH Rocket 3 GT|世界最大排気量のクルーザー。

世界最高峰のMoto2でも3気筒エンジンを供給しているトライアンフ。その中でRocket3GTは2500cc3気筒エンジンを搭載。トルクは221Nmと量産バイク最大だ。クラッチレバーにはアシスト機能を備え、ライディングモードは4パターンを用意。パワフルなトルクを伝えるのはチェーンではなくシャフトドライブで、ブレーキは前後ブレンボ製。Rocket3にはRとGTがあり、GTは足を若干前に投げ出すスタイルのフォワードコントロールを採用する。289万5000円

「2500㏄の排気量ってマジか! エンジンをかけると腹に響く低音が気持ちい。しっかり電子制御されているので、無茶しなければ普通に乗れる。ロケット3にはRとGTの2種類があって、コイツは足を前側に出すフォワードコントロールのGT。タイトな道でのコントロール性を考えると、Rのほうが好みかな」(功)

「エンジンに乗っている! 「僕はもうこのバイクの塊の一部だ」と思わせる感覚。ほどよい前傾姿勢でホイールベースも長く感じないが、直線を走ったときの絶対的安心感がいい。ニーグリップもできる位置なので、コーナリングもポジションが維持しやすく、シャフトドライブ独特のダイレクト感に酔いしれた」(高橋)

総論! 編集部が選ぶベスト3

イスカンダル功が選ぶBEST 3|趣味だからこそ味が欲しいよね!

1 Speed Twin 900
2 M1000R
3 V7 Stone

「今回試乗していて思ったのは「個性とは?」「乗りやすさとは?」という2点。成熟した車体設計と電子デバイスの発達により、どのモデルも乗りやすい。かつてビッグバイクを前にした時の畏怖のような感情は今ではすっかりなくなった。その中でもこの3台は突出した個性があった。スピードツイン900はオールラウンダー。鼓動感やサウンドなどに主張があり、足つきもよし。アクセルを開けていける「ちょうどいいパワー感」も絶妙だった。M1000Rは異次元の性能。「でも、どうせ400万円とかするんでしょ」って思いきや265万2000円。性能と機能を考えたらバーゲンプライスでしょ。最後のV7は、自分のなかではピュアスポーツ。綺麗に速く走れたら最高にクールだ。パンチのある排気音もよし。欲しくなった1台だ」(功)

高橋祐介が選ぶBEST 3|トルク感とフィーリングにメロメロ。

1 Sport Chief
2 Rocket 3 GT
3 Street Bob 114

「いやぁ~もう乗ったバイクのエンジンが全部特徴的で、どれも気分が上がってしまいました。その中でもSport Chiefはモード切り替えでの性格が激変する感じに惚れちゃいましたね。Rocket3GTも2500ccだが予想外の優しい乗り味とシャフトドライブのダイレクト感が味わえるので楽しい。そして安定のStreetBob114の圧倒的クルージング感は気持ちいいとしか言えませんね。おっと、アメリカンばかりを推しているような感じがするかもしれませんが、スタンダードネイキッドなV7やSpeedTwin、HUNTER350は鼓動感を速度域関係なく楽しめるし、小回りが効いてシティライドなら絶対におもしろい。DiavelV4やM1000Rは超高速で性能を発揮できそうなヤル気を感じさせてくれる。結局みんな欲しくなるってコト!」(高橋)

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2023年6月号 Vol.350」)

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