フリーデザイナー・金子敏治さん
1973年生まれ。千葉県出身。これまで数々の人気ブランドのディレクターを務め、今年よりフリーのデザイナーとして活動。2024年の春夏からブランドをスタート予定。
アイテム選びの基本はアメリカ西海岸のカルチャー。
サッカーの名門高である市立船橋で全国大会にもスタメンとして出場し、10代のすべてを捧げたという金子さん。そんなサッカー少年が、アメリカンカルチャーに開眼したきっかけが、外遊びのサーフィン。そこから西海岸のカルチャーやファッションにのめりこみ、デザイナーになったというからおもしろい。
そんな金子さんの愛用品は、’80〜’90年代を象徴するカラーリングやデザインを駆使した個性的なものが揃う。
「サーフィンやスケート、アウトドアなど、アメリカ西海岸から発生したカルチャーが基本的に大好きなんです。あとはミッドセンチュリーも西海岸ですし、自分の好きなものが自然と集まっているんです。’50〜’70年代に生まれたオリジナルも好きなのですが、リアルタイムで過ごした’80〜’90年代の独特なデザインやカラーリングについつい惹かれます。
ちょうどハイテク素材も出てきて、いろんなものが進化していった時代。今日履いているエアジョーダン1なんかもいい例ですし、この年代のパタゴニアを筆頭としたアウトドアブランドのカラーリングやデザインなんかは今見ても斬新です。機能面でも現代に通用しますし、外遊びで気兼ねなく使えるのも魅力。なんだかんだで年代のものから逃れられないんです(笑)」
1.1980s GREGORY ロッククリーク
1980年にリリースされたグレゴリーの名作バックパック。これは茶タグの付いたオリジナル。重曹に漬け込んだことで、この年代特有のナイロンの劣化による臭いなどがまったくなく、かなりのグッドコンディション。アウトドアで今でも現役で活躍している。
2.AL MERRICK POD MOD
カリフォルニアのチャンネルアイランズ社が手掛けるメイドインUSAの人気サーフボードメーカー。金子さんが愛用し
ているのは、2015年にリリースされたポッドモッド。人気の高いミニボードで自身のスタイルとマッチ。
3.1990s NIKE GOLFのプルオーバー
1990年代に展開していたナイキゴルフのプルオーバー。この時代のナイキゴルフは、ヴィンテージ市場でも再評価されており、グッドデザインが揃う。最近はフットゴルフも楽しんでいるそうだ。
4.サッカーユニフォームとadidasのプレデター
今年からオーバー40のサッカー社会人リーグに参加したという金子さん。母校である市立船橋高校のOBで結成されたチームに所属。パフォーマンスを考えて、愛用のスパイクはアディダスの最新モデルをチョイス。
5.1990年式 MERCEDES-BENZ 300E
ネオクラシックカーとして地位を確立したメルセデスベンツの名作であるW124。以前は同型ワゴンに乗っていたが、W124はセダンを前提としてデザインされたという話を聞き、その本質を味わいたいとの理由で、当個体を手に入れた。人気の高いビッググリルの中期モデルで、オリジナルペイントである。
6.ノルディックギアのキャップ
’90年代のメイドインUSAのキャップ。この年代のカラーリングが好きで、いいものが見つければ、今も購入している。手前の日除けの付いたキャップは、アウトドアシーンでは欠かせない愛用品。
(出典/「Lightning2023年6月号 Vol.350」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦 撮影協力/ Instagram @ toshiharukaneko
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